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国際政治学から新世代の論客が登場した。1980年生まれ。東大の政策ビジョン研究センターで、藤原帰一が率いる「安全保障研究ユニット」に参加している。
アベノミクス、集団的自衛権、沖縄問題、ロシア情勢、中東和平など、時事的なテーマを取り上げながら、現代政治の「構造」を解き明かす。賛成/反対の党派的な綱引きからは距離を置き、核心的な論点を見抜くための「読み方」を示す。それが、ニュースでよく聞く政治の話とは随分違うので刺激的だ。
自らの立ち位置はリベラルとしながら、日本の左派に手厳しい。歴史認識や安全保障の観念論に費やすエネルギーを、例えば非正規労働問題にもっと分配せよと強く求める。イデオロギー闘争から、合理的な問題解決思考へ。「新しい論壇」のトレンドと符合している。
冷徹な分析と具体的な政策提言。思考停止を許さない「学び」の先に、希望がある。
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帯にあった著者の近影に惹かれて(笑)購入。
バランス感覚が良く、そして、深い…
冷静に政治問題を考える上で、非常に参考になる好著だ。
こんな政治評論を書きたいものだ…(つД`)ノ
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著者のファンなら読んでもいいかもしれない。
良くも悪くも著者が"夜店"とよぶ時事評論の集合なので、タイトルは中身には関係ないものと思ったほうがいい。
保守、リベラル、左派、右派などの言葉は曖昧なまま使われる。さまざまな意味に変化するので分かりにくい。
なるほどなと思える提案があるかと思えば、適当に書いていると感じられる項も。
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同世代の著書のこの本を読んで、自分の政治観を考えさせられた。
まず、政治の考え方について。
極右や排外主義のようなキワモノは別として、政治には二つの考え方がある。
それは現実の政治た理論の政治であり、どちらも重要でどちらが良いも悪いもない。現実の政治は、目前に迫っていることへの対処に重きを置き、良く言えば柔軟性を持ち、悪く言えば場当たり的だ。理論の政治は過去に積み上げてきた経験の蓄積によって理論化されたもので、過去の英知の結集と言える。悪く言えば過去に根差しており、新たな局面に弱い。また、ユートピア的に純粋化されやすい。
繰り返すが、どちらも重要だし、どちらかに偏り過ぎることが破滅を生む。互いに拮抗していることが望ましいのだ。
もう一点、政治の時代感だ。
日本の経済で高度成長期は良い時代であり、それは既に過去のものであるという認識は一部の世代、階層を除き共有されていると思う。それは政治や外交においても既に過去となったことがあるのだ。冷戦が終わったことで、極東の情勢は変化した、米国が日本にしてくれることも変化するのだ。安部首相の言動、特に歴史修正主義には賛同的ないが、それは傍に置いて冷静に考えてみなければならない。
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政治、経済に関してはどうしても「自分が正しい=敵は間違っている」という二元論になりがちで、話が並行線を辿ったまま憎しみ合いに到る消すが非常に多い。もう少し穏やかに、相手を認め合って考えられないものだろうかと常々感じていた。そこで女性による政治論を続けて読む。すこしスタンスが違うように思う。本来政治において大切なのは、意見の異なる相手を叩き潰すことではなく、お互いがひとつの社会で暮らしていけるように少しずつ譲り合い、妥協点を探っていくことだろう。その我慢ができない。時間がかかると効率が悪いからといって、どんどん独裁制に近づいていく。独裁制ほど短期的に効率の良いものはないからだ。そのことに本能的な恐怖を抱くのは人間の正しい反応であると思う。もっと混み合った問題に粘り強くぐずぐず取り組む能力が評価されても良いと思う。
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刺激的なタイトルで、平積みもされており、つい手に取ってしまった。
現代日本の政治が抱えている問題、時事的テーマを、国際政治学者の眼を通して、アベノミクス選挙、地方創生から、非正規雇用、ジェンダー論まで、政治分野をオールラウンドに論及している。
今、沖縄の基地移転が喫緊の課題となっているが、外交・国際情勢の章では、専門分野の読みとして、アメリカは優先順位の関係で、日本防衛のコミットメントから徐々に撤退していくと予測する。
その場合の日本の生き残る道は、沖縄をアジア統合のハブにすることだと提案する。一読の価値ありか。
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20150328 若い世代の真摯な意見。物を言う年寄りが減った今、こういう人達が増えてくれると良いと思い。
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タイトルを期待して買うと、あれって思いそうな内容。
読んでてビビったのが今、非正規雇用が全労働者の4割近くもいること。あと印象に残ったのがロシアのクリミア侵攻についての見方。連日ロシアに批判的な報道がされたが、それって欧米の見方に追随した一面的な見方でしかないのよね。
全体的に内政問題より外交国際問題に対する内容の方が、歯切れが良くて面白かった。
最近の新書としては珍しく、読むには結構前提知識が必要で、スラスラ読める本ではない。
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著者は久々に登場した新進気鋭の論客。
本書はAmazonのレビューではまさに賛否両論といったところだが、個人的には保守・リベラルについて述べたところなどは興味深く読んだ。
今後もビシビシと物申してほしい。
次は「シビリアンの戦争」を読もうと思う。
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【所在・貸出状況を見る】
http://sistlb.sist.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&category-book=all&category-mgz=all&materialid=11401900
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SNS(インターネット上のコミュニティー)を見ていると、ときに無力感や絶望感に襲われます。
SNSは、基本的に知っている人以外とは、つながらないようにしています。
その人の普段の姿を見て知っているので、いっそう、無力感や絶望感は、深くなります。
これまで「公の場で書く」ということは、一部の専門の訓練を受けた人の行うことでした。
SNSのいいところは、訓練を受けていない普通の人が自分の意見を堂々と発表できることです。
それは同時に、欠点でもあります。
専門の訓練を受けていない人は、悪気はないけれど、乱暴な言葉を平気で使ってしまいます。
もちろん、訓練を受けた人が、デモに行こう、などと、あおるのは、論外です。
そういう人は、職業的な倫理に対して誠実ではありません。
国民をいたずらに分断する、デマゴーグです。
それはさておき、私は、友人のSNSに「国賊」という言葉を見つけて、心を痛めています。
たぶん、書いた本人は、「国賊」と書くことの重みを自覚していません。
なにより、心を痛める「リアル」な友だちが存在することが、この人の想像からは完璧に欠落しています。
「国賊」と書いてしまう前に、この本を読んでみてください。
(2015年08月05日)
極めて冷静な本です。
左翼の人も、右翼の人も、読んで、
頭を冷やすといいですね。
これを読むと、「国賊、安倍」なんて
恥ずかしい書き込みをSNSにしなくて済むでしょう。
私のような「無」翼の人にも、
もちろんオススメです。
(2015年08月04日)
これ、面白い本です。
(2015年08月02日)
届きました。
(2015年07月24日)
アマゾンに注文しました。
(2015年07月22日)
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タイトルにひかれて読んだが、期待ハズレでした。読めば読むほど著者の言いたいことがわからず、絶望してしまいました。
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この本に絶望した。ちくまプリマー新書あたりで、中学生対象に書いたのならいざ知らず。ブログでやってくれというくらい薄い内容だった。残念ブックオフ行き。半分以上読んでみたが我慢の限界。
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「朝まで生テレビ」で三浦瑠麗という人を見た。論争に加わるでもなく、中立的な立ち位置で冷静に解説をし、田原総一朗からも何となく頼られている感じ。不思議な人だなと思っていた。
書店で、その人の新書が平積みになっていたのを見て、興味を持って読み始めた。
リベラルを標榜しつつ、現実的で、保守派と呼ばれる人たちの主張にも近いものが見られる。その意味では、バランスが取れていて安心できる。本書の中では幅広いテーマが盛り込まれており、著者がその全てに通暁しているわけではないのだろうが、残念ながら、その真贋というか、筋の通っている議論かどうかを判断できなる能力がこちらにないので、どれも一応もっともな気がする。ただ、こうした現実政治に絡む話は、個人的にはあまり興味がない、少なくとも本で読もうという気持ちがあまりないということが改めて分かった。
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自分が考えもしなかった視点を提示しているのはさすがプロだと思う。
でも、著者の文体が合わない。読んでいてフラストレーションが生じてしまう。言っていることには感心できるのだが、その表現方法はどうなの?と思ってしまう。とはいえ、沖縄問題に対する著者の解決策は刺激的だ。沖縄をアジア統合のハブにするという提言は、そのまま実現できるとは思えないけど、議論する価値のある策だと思う。