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大事に読んでましたが読了。NHKのドラマ、悦っちゃんに続く2作目です。ほかのかたのレビューにもありますが、これが50年前の作品とは思えないくらいおもしろい!当時の状況はイマイチわかりませんが、それを差し引いても現代で充分通じるおもしろさです。出てくるキャラクターがイキイキしててとても好きです☆最後は尻切れトンボ的な終わり方ではありますが、皆さんのご想像にお任せする…って感じでしょうかσ^_^;有女子さんが好きになれなかったけど最後の最後できっと選んだのは彼かな…と思いました。続編読みたいなぁ☆
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品川ー大阪間を走る特急「ちどり」の七時間半の出来事。
この作品が執筆された1960年ころの世相などがよく分かります。
ラブコメというよりお仕事小説としてとても楽しく読みました。この時代、女性の仕事は結婚までの「腰掛け」と言われていましたが、プライドのある仕事っぷりに天晴です。女性の話し言葉に「ァ」とか「ェ」とか入るあたり、昭和の艶のある女優さんたちが頭に浮かびます。喜一は私の脳内では藤山扇治郎さんでした。
しかし、50歳で「婆ァ」といわれるんだ・・・むぅ。
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0142
2019/09/15読了
色んなことにドキドキの旅行だ…。主人公たちは仕事だけど。
当時の鉄道、新幹線内の仕事が分かって楽しい。本当にこんな感じだったのかな。
サヨ子と喜一の動向も気になるけど、有女子の行く末が気になる。最後にはびっくり。
新幹線で大阪まで行きたくなった。
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友人から紹介されて読みました。
獅子文六さんの作品は初めてでした。
電車の中の7時間半の中での人々の心の動きを描いた物語です。
藤倉、今出川、という女性の人間性の対比が描かれておりました。実際こんな人いるよな、と思いながら読んでおりました笑
女性にも好かれる女性、女性から嫌われがちだけど、その美貌から男性から寵愛される女性。僕は前者のほうが好きです笑なんかほっとする人間性の方なんだろうなと思いました。
それとこの作品のテーマは「すれ違い」なのかなと思いました。
ちょっとした出来事でも、その人の想いはがらっと変化してしまう。その変化の結果、お互いに通じ合っていたと思っていた状況が変わってしまう。悲しい哉と思いながらも、人生は無常であるため、それが真理なのだなと改めて感じました。
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昭和30年代、東京―大阪間を7時間半で結ぶ特急「ちどり」の中で起こるユーモラスなドタバタラブコメディ。
食堂車でウェイトレスのリーダーである藤倉サヨ子とコック助手・矢板喜一のすれ違い気味な恋の行方、美人乗務員・今出川有女子と彼女に思いを寄せる大阪商人・岸和田社長、大学院生・甲賀恭雄、結核療養所で静養中の佐川英二という3人の男。
旧子爵家の娘である有女子は3人を手玉にとりながら、喜一にもちょっかいを出し、サヨ子と対立する。
さらに、列車には総理大臣が乗り込み、あろうことか、爆弾が仕掛けられているという情報が流れ列車内はパニックになり、サスペンス小説の様相も呈してくる。
60年安保の世相を反映したり、乗客にはわからない食堂車の内実を描いた業界小説の要素を持っていたりと、単なる喜劇小説には終わっていない。
レトロであり、今となっては決して書かれないタイプの小説として価値がある作品だと感じた。
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フランキー堺主演の特急にっぽんを観る機会を何度も逃して、いてもたってもいられなくて原作を読む。読みながら映像が目に浮かぶキャラ立ちした登場人物たちが繰り広げるドタバタ喜劇。古さを感じさせない洒落た小説。楽しかった。
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新幹線開業前で、おそらく東京ー大阪の出張が止まりが常識だったころののんびりした移動の七時間半で起こる恋愛喜劇。小説がメディアだった最後の頃、時代を鮮やかに切り取る著者の技が生きた作品だ。
もっとも、「東海道線も、昔は、品川駅を出れば、車窓の眺めも、旅情を感じさせたが、今では横浜を過ぎても、藤沢へ行っても、まだ、都市の気分である。まず、平塚を後にして、やっと、海や山のたたずまいに、旅に出た眺めを、感じる」のは、今も変わらない。
「一人前になったコックは、誰も、年月をかけて、師匠からコツを盗んだ連中である。この封建制のために、コックも、日本料理人も、一人前になるには、長い時間を要する」のも相変わらずだ。
スマホ、デジタル、テレワーク……、いろいろ変わったけど、根本的な日本社会は変わってないんじゃないか、50年以上前の小説をよみながら考えさせられた。
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特急で働くこの時代の女性たちの婚活事情。
面白かった。
しかし「50そこそこの婆さん」記述にはびっくり!!
いまは60代でもおばあさんとはなかなか言わないし思えないことも多いけどw
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ううむ、、、うむ。こりゃビビった。凄いです。こりゃ凄い。面白いです。というか、面白すぎる。いやもう、驚いた。感服です。脱帽です。
獅子文六、という作家さんは、全然知らない人だったんですよ。いやもう、全然知らない人でした。で、友人から「獅子文六、オモロイでっせ」って紹介してもらいましてね。ふーむ、そんなら読んでみましょうかね?って、あんまり肩ひじ張らずにこう、何気なくこの本を手に取って読んでみましたら。
いやもう凄い。めちゃくちゃオモロイやんか。驚き桃の木山椒の木、とはこの事です。獅子文六の存在を教えてくれた友人にマジ感謝。いやもう、素晴らしい小説との出会いは、何処に転がってるのか分からねえなあ、っていうね。いやもう、最近では一番の驚きの出会いでした。
獅子文六。1893年生~1969年没。2020年末の現在からしてみると、すげえ昔の人ですね。ですがこの作品この文章。わたくしが感じる限りですが。全然古びていない。めちゃくちゃこう、瑞々しいし、わかるわあ~この感じ、だし、とにかくこう、半世紀以上昔に書かれた文章とはこれっぽっちも思えない。すげえ。って思いました。
スラップスティック小説、とでも言いましょうか。コミカルです。文章は軽妙にして洒脱。ユーモア満点にして優しさあり。そして妙なニヒルさ、達観さもあり。うむむ、、、唸る。唸りますこの文章。というか、文体?
あと、マジ驚いたのですが、獅子文六さんが、この作品を発表した時。獅子文六さん、御年70歳近かった、ってこと。え?マジで?言い方悪いですが、超おじいちゃんですやん?超御大ですやん?なのに、なんなの?この、エエ意味での軽さ柔らかさユルさ。70歳ですよ?それでこの文章書くのか!?という驚きは、凄かったよ個人的に。
小説として、というか読んでいて真っ先に思い浮かんだのは、三谷幸喜監督作品の映画、でした。「ラジヲの時間」ですとか「有頂天ホテル」ですとか。あの、限られた時間と限られた空間の中でのテンヤワンヤの素敵な時間の流れ。あと、古き良き時代のハリウッド映画、みたいな雰囲気。ビッグバンドの朗らかな演奏がめちゃ合う感じ。いやあ、素敵だなあ、っていう感じ。
あくまでも架空の、理想としての物語、なんですよね。現実の辛さをちょっとまぶしつつも、これはあなたのための物語。この作品と向き合う数時間の間は、読むあなたを徹底的に楽しませますよ、っていうスタンスを、ヒシヒシと感じるのです。ううむ。職人的な。自分の技術の粋をふるって、あなたを楽しませますよ、という矜持、みたいなもんを、感じました。わたくし勝手に。ううむ、、、プロだな。プロの仕事だな、みたいなもんを。
あと、コレは勝手に感じただけのイメージなんですが、この作品って、獅子文六の、代表作ではないと思うんですよ。この作品だけしか読んでないんで、あくまでも勝手に感じたイメージなんですが。代表作ではないのですが、ファンとしては愛さずにおられない作品、みたいな。小粒でもキリリとピカリと光る、みたいな。有名ミュージシャンの代表的シングル曲の陰に隠れて、ファンの間ではずっと愛され続ける、シング��カップリング曲の隠れた名曲、みたいなポジション。
無茶苦茶無理やり例えますと、宮部みゆきでいうと「ステップファザー・ステップ」みたいなポジション。「ステップファザー・ステップ」って、宮部みゆきの代表作ではないと、思うんですよ。でも宮部さんファンなら、愛さずにはいられない作品だと思うんですよ。俺だけがそう思うだけかもしらんけんども。で、この「七時間半」も、そんなポジションなんじゃね?って勝手に思った。ええ、勝手に。
いやもうね、登場人物全員を(意地悪キャラや、ワル役でさえも)愛しく思えてしまう、というマジック。それがある、という所で、この作品は、もうねえ、、、お見事なんだよなあ。一人でも多くの方に、読んで欲しい作品ですね。いやもう、なんとしても愛しい作品なんですよ。
ちなみに、個人的に一番好きなキャラは。チーフ・コックの渡瀬政吉、ですねえ。いやあ、これぞ名脇役!というべき、渋い立ち位置。渡瀬が、喜イやん、こと、矢板喜一にかける言葉、アドバイスの一つ一つが、、、こう、、、良いんですよねえ、、、全く。あの、目をかける後輩に対する、厳しくも愛情あるスタンス。凄く良いなあ、ってね、思いましたね。ああいう人生の先達になりたい、ってね。シミジミ思いますね。ま、勿論、他のキャラもみな魅力満点、でございます。お見事です。
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『#七時間半』
ほぼ日書評 Day357
Day342『箱根山』の獅子文六による1年前の作である。終盤、爆弾について語られる通り、(先の大戦の)空襲から15年「も」経った時代の物語である。
タイトルの七時間半は、この時代の特急による東京大阪間、片道の所要時間とのこと。何せこの特急の最高時速が70km/hそこらというのだから(本作執筆の3年前には、小田急ロマンスカーとなるSE車が狭軌鉄道における当時の世界最高速度記録である145km/hを樹立していたのだが)。
作中には、時代がかった言葉が満載。ただし、中でもあえて業界用語(例えば列車付きのCA、文中ではスチュワーデスを「メレボ」というのは、「メ」スの「レ」ール・「ボ」ーイの略である等)を多用することで、逆に用語の注釈を不可欠な位置付けにしてあるのが、現代読者には大いに助かることに。
そんなこんなもあって、逆に今日においては新鮮味を感じる作品。筋書き自体については、小説ゆえ、触れずにおこう。
https://amzn.to/3beatnb
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獅子文六を初めて読了 私は昭和の女性の聡明さやお淑やかさ、兼美さなどがすごく好き。昔は東京から大阪まで新幹線でも7時間半もかかったことに驚いたりした。普通に当たり前なのだけど。私もこの時代ならウエイトレスでもコックでもなんでもいいけど新幹線に乗る仕事をしたかっだと思った。
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七時間半とは急行列車ちどりが
東京から大阪まで走る時間である。
食堂車で働くサヨ子とコックの喜一は両思いだが
家業の洋食店を継いでほしいという
サヨ子のプロポーズに
ホテルの料理長になる夢が捨てられない
喜一は迷っている。
皆に評判のよいサヨ子に嫉妬した
美人で高慢な「ちどりガール」有女子は
喜一に気のあるフリをし
ほかの乗務員たちの和を乱す。
また、サヨ子を嫁にと一方的に考える
旧家の母親は気のない息子とともに乗車。
有女子を妻にしたいガサツな会社社長も
同じ列車に乗り合わせていた。
さらに時の首相と、それを狙うテロリストの影が…。
果たして列車は無事
大阪にたどり着けるのだろうか?
新幹線ができる前ですからねぇ。
テロリストってのも全共闘系の青年のことらしいし。
でもハラハラ感は廃れてない。
サヨ子と喜一の恋の行方もだけど
有女子にも彼女なりに当時の女性として
苦労している部分があって
その結末に関しても
読み終わったあと、すっきりしたわ。
当時の鉄道員の仕事の様子も細かく書かれてます。
出発前からはじまる乗務員たちの様子や
料理の仕込みのこと。
運行中のこまごまとしたサービス。
不審者を警戒している鉄道公安官
(懐かしい!)なんかもいるし。
そういうお仕事小説としても楽しかったです。
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12両編成、食堂車は8号車
11時35分、回送機関車が連結された。機関車がついたとなるととたんに列車がシャンと、生きてきた。機関車なしの列車なんて家屋に過ぎない。準備中の食堂車の風景がうまく描かれている。ステーキの固い肉をどう美味にするかの工夫も参考になる。昭和の素晴らしい時代だ。
11時55分、東京駅15番線入線
本文:上りちどり 午後1時16分頃大津駅から東より、琵琶湖と反対側の線路沿い、緑の家
実際:上りはと 午後0時51分45秒、大阪府三島郡島本町、日紡(現ユニチカ)青葉荘、汽笛はすぐ背後に位置する天王山にこだまする。
名古屋で給水。夕食は予約制、3回転する。
食堂車の実情がよく分かった。かなり丁寧に取材したのではと思われる。昭和の鉄道が輝いていた時代の物語、ある意味、羨ましい。
箱根山も読んでみたいと思う。
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この時代の交通事情があってこそのドタバタコメディー、とても楽しく読ませていただきむした。
獅子文六さん、他にも読んでみたいと思います!
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東海道新幹線開業前の東海道線優等列車の様子が詳しく描かれ、登場人物も個々に魅力的で、とても面白く読めた。