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紙の本
線画で綴る樹の一生。
2015/10/30 15:39
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
数ページごとに表紙カバーに見られるような線画を入れながら、森林研究をしてきた著者が数種類の樹を発芽から成木・老木まで紹介してくれる。
樹木の種子の発芽は、なかなか気にすることがない。そんな発芽経過の描画もある。雑木林を季節に歩いたら、足元にきっとこんな子供たちがいるのだろう。そして、それぞれが親から伝わった「遠くへ飛ぶ装置」や「発芽チャンスを知る能力」「すぐに葉を大きくするための栄養」などを糧にして違った場所で固有の育ち方を実践している。その場所に落ち着く前にはどんなところにいたのか。ここまで育つにはどんな風景を見てきたのか。
それぞれが長い間に築いてきた独自の生き方を持っている。それを聞こうとする著者だからこそ、樹木は語ってくれたのだろう。
画も文章も私には味わい深く、著者のように樹の語る話を聞けたら良いのにと思った次第である。
紙の本
樹は語る
2021/12/14 18:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:gaco - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の線描がページ内にも程よくあり、森の樹木を想像しながら読むことができました。自然環境や植物などに関心がない方にも手に取って読んでもらえたら、生態系や経済活動などを考えるきっかけになると思います。
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