電子書籍
雲を見る感じる
2019/12/07 23:54
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投稿者:H2A - この投稿者のレビュー一覧を見る
古くから歴史の影に存在する雲の一族。空気の匂いを感じたり、色を見ることができる特殊な能力を持った人々。その中の一人南雲美晴は子供を一人持つ母親で気象台に勤務して平穏な日々を送る。彼女の兄はしばらく前から音信不通になっていた。美晴自身がうっかり漏らしていた自身の能力はいつの間にか『外番』の適役として職場の上層部にも知れていたことから、あるプロジェクトに誘われる。その中で『郷』に行き着いて自身のルーツに深く関わることになる。色恋沙汰もなくある意味健全なストーリーで、テーマも提示されながら深く追及もされずに終わりあっけなく淡泊な展開。でもこの作者のこうした潔さが良い。人知れず歴史の影に生きてきた雲の一族は散り散りになり埋もれていくと予見している。「けれど、美晴は、頭上の空を見る。地を這う日々を生きながら、すべての生命を循環させる空を見る・明日からもきっとそうだ。」この作者の美質が良い方に出た佳作。
紙の本
あたらしい切り口
2015/08/24 00:01
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投稿者:m82 - この投稿者のレビュー一覧を見る
異能力者ものが好きで、いろいろ読みましたが気象との絡みははじめてでしたので新鮮で、一気に読んでしまいました。
ただ、目からうろこ…や目の前に広がる…までいかなかったのでもう一度最初からゆっくりと読み返してみます。
同じ作者の他の作品の購入を検討しています。
紙の本
文字通り雲をつかむ話しでした。
2015/12/24 09:50
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投稿者:のりちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
特異な能力を持った人は、やはり存在するのだなあとこの作品で改めて思ったけど、この手の話しは苦手なので正直あまり面白くなかった。
正直言うとこういう美晴のような人たちを受け入れる自分と受け入れれない自分とか混在することに気が付いた。それがわかっただけでも読んだ価値はあったかなと思う。
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気象予報に焦点を当て,方や昔ながらの,方や数値解析の,各視点から現象をストーリィ化する.今後益々日本のそして世界の気象が変化するだろうと予測する中で,未来予想図を物語に盛り込む.世界にはまだ不可思議で人智を越えた何かが潜んでいる,だから究めることは面白い,そんな柳田国男的メッセージを受ける.
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雲(天気)を読めるシングルマザーと
家族、一族の活躍。
読めばお天気博士になれるかも?
解説図がほしかったなぁ。
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途中まですごくわくわくしたけど、気象の話が難しくて、結局よくわからんかった(´・_・`)
でもまだまだ気になる謎がいっぱいやから、続きも読みたい!
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観天の力を持つ一族の物語。
気象という身近なようで不思議な事象を、感覚的にも科学的にもわかりやすく描いていた。
美晴の持つ力は遠くまで見通せるのに、本人は目の前のことで手一杯な対比もおもしろい。
夏の空を見上げたくなる1作。
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のっけから「空の一族」が出てきてありゃりゃ?と思ったんだけど、ゲリラ豪雨とダウンバーストの場面で一気に引き込まれた。アジア編は中だるみの感があるけど、ラストは映像を見るような迫力があった。
登場人物の中では、ベテランの高橋技官がいいねぇ。でも本書の主役は雲だね。
改めて、ちゃんと雲を見なくては、と思いました。
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始まりは良かったが、読むにつれてめんどくさくなってしまった。
残念。
H27.12.7~12.20読了。
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感想はブログでどうぞ
http://takotakora.at.webry.info/201604/article_1.html
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この人の作品が好きで読んだ。天候を読むことが出来る一族に絡んだ話。
他の作品に比べると、読むのに時間がかかった。
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‹内容紹介より›
気象台に勤務する美晴は、息子の楓太と二人暮らし。ある日、自分たちが天気を「よむ」能力をもつ一族の末裔であることを知る。美晴にも天気を予知する不思議な能力が出現し、特別研究チームへの参加を任命される。それは、代々"空の一族"が担ってきた「外番」の仕事をすることを意味していた。「外番」とは、そして一族の「役割」とはいったい何なのか?かつてない気象エンタメ小説、ここに開幕!
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前半のあたりはけっこうおもしろかったのですが、後半になるにつれ、話が複雑になっていった印象でした。
美晴の「天気の見え方」の描写もいまいちピンとこない部分が多くなってしまい、よくわからなくなって終わったなあ、というのが正直な感想です。
「文学的」というのとは少し違うような気もしますが、擬人化してみたり、形容詞を多用してみたりしていて、逆にわかりにくくなってしまっているように感じました。
結局、一族の歴史みたいなものも全部紐解かれたわけではないし、美晴の家族(両親)についてもわからないことが多かったかな…。
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気象学×ファンタジー小説。
雰囲気はあるのだが、話にどうも落ち着きがなくて結果的には少し残念な印象だった一冊。
最序盤のうちはシンプルな、小五の息子を持つお母さん主人公によるお仕事小説。
こういったファンタジックな物語において成人女性、しかも結構大きな子供を育てている母親が主役、という趣きが珍しく感じたのでどんなものか楽しみではあったのだが、話が進行していくにつれどんどん’日常’が置き去りになっていき、母という設定がほぼ活かされていなかったように思う。
また各人物の描写が弱く、尚且つ物語の筋もメリハリが無いのでボリュームの割に内容があまり残らず。特に印象に残ったフレーズも無く、なんとも言えない読後感。
1刷
2022.3.23