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タイトルにひかれ、プロローグの冒頭部分だけ読んで想像してた話しとはまるで異なることに早々に気づく。話しに入り込めず、それでもなんとか読み進めようと、放り出しては読みを繰り返したけど、遅々として進まず。結局第一章で断念。最後まで読むと面白いらしいので、いつかリベンジしたい……かなぁ?図書館で借りたので多分二度と手に取ることはない気がする。
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第二次世界大戦のヨーロッパ戦線を舞台にした連作ミステリー小説です。かなりの長編でしたが、登場人物の人となりを頭のなかにとどめておくためにはいい分量だったのではないかと思います。終盤に向けては、爽やかな読み心地で読んでよかったと思えた一冊でした。
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ミステリーだけれど、最後に思わず涙が滲んだ。感動じゃなくて、悲しさだけでもない、感情で処理できないものが涙として滲んでくる、けれどちょっとだけ歯を食いしばって涙を流すのを耐えて静かにこの気持ちを噛みしめる、そんな感じ。
軽〜く読み始めたけれど読み進める手がとまらなかった。読んでよかった。
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ミステリー作品だけど舞台が第二次大戦中の戦場で特徴的だった。ミステリーパートはそれほどでもないが、戦場での人間模様が面白かった。
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日常の謎系ミステリなのだが、戦争を描いた部分にも相当のボリュームが割かれており、作者の力の入れようがうかがえる。そこで描かれるのは、戦争の愚かしさであり狂気であり、友を救えなかったり傷つけてしまったりした後悔である。文体だけを見れば翻訳ものを読んでいるとしか思えず、新鮮だった。初読みの作家さんであり、他の作品も読んでみたい。
太平洋戦争の記録は割と読むためある程度の知識はあったが、連合国軍側の兵站事情に改めて驚きを禁じ得ない。物量、人員共にけた違いであり、日本が勝てる訳がない。こんな愚かしいことは二度と繰り返してはならない。
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最初は読み進めていて、単調な感じを持っていました。
確かに謎解きは面白いのですが、盛り上がりに欠ける感じです。
しかし読み進めていくうちに、単調な物語の中にも伏線が隠れており、最後にそれらがつながっていくのは見事です。
特にエピローグはグッときます。
今までにない、戦争を題材にしたミステリです。
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戦場を舞台にした、軽い推理もの。
若い兵士が、様々な経験を積み重ねて、大人になっていく青春ものでもある。
戦争の負の側面をさらっと撫でてはいるが、一昔前のハリウッド映画のように、撃たれた兵士からは血がでてこない程度なので、つらい気持ちになることもなく、読み進めることができる。
肩に力が入ることもなく、最後まで読めるので、娯楽小説としては良くできていると思います。
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戦場の非日常はやがて日常になり、心の傷は生涯癒えず、戦友は生涯の友となる「パイナップル・アーミー」の世界。戦場の日常ミステリは即ち、非日常ミステリである。こんな切り口があるのか、料理担当の一兵卒の眼から見た第二次大戦の欧州戦線。創作にはまだまだニッチがあるのだなという驚き。7.75
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第二次世界大戦のヨーロッパ戦線が舞台。題名から、戦争中の物資が少ない中で工夫された料理の話かなと思って読み始めたが、内容は、悲惨な戦場の描写も多かった。
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深緑さん初読み。第二次世界大戦中のヨーロッパを舞台に、米兵たちの戦いの日々を、日本人が描いた、という珍しい作品。「日常の謎」系の作品はあまり得意ではないので、最初のうちは正直読み進めるのが骨だったけれど、後半、戦争小説の比重が高まるに連れてどんどん面白くなってきた。戦争からの帰還の場面はウルッとくる。
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20160124 戦争の話。日本人が書くアメリカの軍隊の話。良くかけていると思う。最後に残る読書感は日本人だからわかる部分があると思う。
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このミス2位ということで。第二次大戦のヨーロッパ戦線のコックでもある1兵卒が主人公という余り聞かない設定。異常な空間における日常の謎を解くみたいな話だが、後半は立派な戦争小説になっていた。最後は泣ける。
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第二次世界大戦中、ちょっとした冒険 に行くような気持ちで徴兵に応じた18才の青年・ティム。
暖かい家庭で、料理上手な祖母に愛されて育ったティムは、空挺部隊のコックとして従軍し、フランスに渡った。
コックのくせに味音痴だが、頭が切れて頼れる親友・エドたちと共に、いくつもの過酷な戦いの中、とぼしい材料で料理をする。
戦争の只中の物語だが、戦争礼賛では無論なく、華々しい戦功だの歴史に残る役割などない、普通の青年の目から見た世界大戦。
彼らには、日本に原爆が落とされたことも、遠いニュースの1つでしかない。
戦闘と恐怖、戦友や敵兵の死に否応なく馴らされていくティムたち。
謎めいた言葉を残して、戦死したエド。
そして終戦。
戦友たちとの再会。
色々なことに気づいていながら、見て見ぬ振りをし、ティムが自分の死に受ける衝撃まで見通していたかのような、エドの言葉が胸に沁みる。
人に食べさせることは、人を喜ばせ、生きる力を分け合うことなのかもしれない。
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カタカナの名前が覚えにくく、退屈で我慢をして読んだ長い長い前半があればこその感動だったのだろうか。ドイツが降伏し終戦を迎えての仲間との別れ、2年ぶりの帰還を迎え入れてくれた故郷の街と家族、そして日本の降伏による大戦の終結。その後のエピローグも胸を打つものでした。謎解きが含まれていてもこれはミステリーではない。コックが主役でも料理の本でもない。戦場で戦う若者たちの物語。
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久しぶりに読みごたえのあるものに出合いました。
序盤のちょっとした謎解きは終盤に起こる大事件の布石だったんですねぇ。
ミステリーとしても十分驚かされたし、人種問題や、人間の人格を変えてしまう戦争というものの真実を見せつけられた思いです。
作者はまだ若いのに、まるで見てきたような描写には、驚くほどたくさんの参考文献を読まれてたんですね。
初めてページを開いた時は、これは難しいんじゃないかと思ったけれど、読み始めたらもうぐいぐいいっちゃいましたよ。(笑)