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さすがの重松さん。
泣かされましたよ。
ちょうどアキラと私は同年代。
この時代の父親像ってこんなんだったのでしょうかね。
とにかくあったかい。
読後はスッキリ、ほんわかでした。
周囲の人たちもいいですね。
安心の重松作品でした。
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確かに泣けてしまう。程よい暖かさがある。それに人間臭いところも良い。
よく読むジャンルの小説ではないが、たまに読むとこういう小説もいいなーと思う。
自分の知っている昭和より少し前の設定ではあるが、何となくしっくりとして時代背景も楽しめた。
この作家の他の作品も読みたくなった。
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不器用なとんびに鷹!
もう最高。
親は海となれ。
抱きしめきれない背中はたくさんの手で温める。
表現が極上!
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父と息子の愛情、人情あふれる家族小説。
古臭い田舎や父親像が今までは好きではなかったけれど・・・
人間的に読者を成長させてくれる一冊だと感じた。
何度も涙をこらえながら、父や子の心に寄り添って物語を感じられた。出会えてよかった一冊です。
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妻を事故で亡くした一刻者のヤスさん(とんび)がアキラ(鷹)をどう育てたか。
周辺の温かい人々の支えですくすく育った息子は上京し、編集者の道を歩く。
自伝的作品かと思って手に取ったが、あとがきでは「つくりごと」だとあった。
重松節健在。落涙。
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実際にはこんな父親はいないとは思うけど、照れ屋、意地っ張りの父親の気持ちをうまく描いてあってとてもよかった。 シンプルと言えばシンプル、悪い人、癖のある人が一人も出てこないのでちょっと不自然と言えば不自然かもしれないけど、とにかく“素直”“ストレート“な感じで感動できた!
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なんだろう、とにかく悲しかった。
『砂ぼこりをまきちらして、ヤスさんの運転するオート三輪がやってくる』
という書き出しからはっきり示されている、この語り口が悲しい。
まるで昔話のような、もの悲しさがある。
(昔話が、どうしてもさびしい印象を与えることについて、
吉田修一氏が「春、バーニーズで」に収められている短編の中で、
いろいろと考察している。これが大変興味深い)
とにかく悲しい語り口。
たとえば音楽だったら、短調にすれば必ず悲しげな雰囲気になる。
ドレミファソラシドのミとラにフラットをつければ、
自動的に、なんとも憂鬱な響きになるのだ。単純な仕組みである。
文体の場合は複雑で分かりにくいが、この作品の語り口は、
心の涙の部分を刺激する、いわば短調的文体だと思う。
だから、闘病ものでもなく、不幸話でもないのに、
わたしは、涙が止まらなかったのだろう。
また、しあわせな出来事があると、より一層、悲しみが際立ち、
その逆もまたしかり。非常に効果的に、読み手の感情を揺さぶる。
さすがの重松氏、計算っぽさを感じさせないけど、
見事に、計算されつくした物語なのだろう。
わたしがひそかに、重松氏の得意技だと思っている技術のひとつに、
本筋とは関係ない要素で、物語の表情をつけるという技術がある。
たとえば、禁煙を目指す男性が、
禁煙あめで我慢できたり、禁煙パイプに文句をつけたり、
ついには喫煙してしまったり、とさまざまな段階を描きわけたりする技術。
(これは「幼な子 われらに生まれ」だったかな? 未確認で失礼)
その心理描写の活かし方が、すばらしいと思うのだが、
今回、その禁煙の役をになっているのが、母親の遺影である。
この遺影の表情が変化することで、物語の表情も緊張感を持ちつつ変化する。
本筋とは関係ない要素なのに、遺影が効果的に出てくるのである。
悲しみの描き方として、もう完璧すぎるだろう。
ストーリー・文体・構成などのバランス、喜怒哀楽のバランス、
日常生活の中で、焦点を当てる場所(家での姿、仕事場での姿、外での姿など)のバランス、
それから、子供の成長を追う際、焦点を当てる年ごろのバランス、
そのすべて、バランスをはかるグラフにかけてみたら、
この作品は限りなく円に近い状態になると思う。
ある意味、機械的なほどに整った作品である。
もっと具体的に見てみると、なにごとにも照れてしまうヤスさん。
大好きな大好きな奥さんにも、その気持ちとは裏腹の態度をとってしまうし、
アキラが幼いときでも、成長したあとも、子供に対してさえ、本気で照れる。
最初から最後まで、照れて照れて照れまくって、
でも深くて大きな愛情があるゆえに、おかしな行動になってしまう。
ただ一度だけ、ヤスさんらしいその愛情を、言葉にしたことがある。
アキラが反抗期のときである。
『責任より愛のほうが大事じゃ』
言う前にひとしきり照れて、言���たあともやっぱり照れたヤスさんだが、
どうにもならないように思えた、アキラの反抗期にだけ、
このストレートな愛情表現が出た。
そして小説の中で、極めて自然な速度・範囲内で、ヤスさんは成長してゆく。
とっても完成度の高い作品だなぁ、と思いながらも、
途中は、なんだか文句をつけたくなった。
とんびがタカを生むにもほどがある、
アキラはヤスさんにどっこも似てないじゃん、とか
けっきょく、なにもかもうまくいって、よかったよかったって感じの話ね、
毒のある重松作品が読みたかったわ、とかとか。
読み手というのは勝手なことを思ったりもする 笑
ところが、成長するにつれ、アキラもヤスさんの期待通りの息子ではなくなってくる。
当たり前である。が、それまでは至極順調に、アキラは、
ヤスさんの期待を上回ることは多くても、期待はずれになることはなかったのだ。
ヤスさんの心同様、わたしの胸も痛む。
アキラくんには申し訳ないが、お父さんを喜ばせてくれ、という気持ちにもなってくる。
実際に、アキラはヤスさんの意思を尊重しようとすることもある。
それがまた、泣けてくる。それに対するヤスさんの対応にも、泣けてくる。
しかし、一人の人間として見た場合、当然アキラの選択は間違っていない。
ヤスさんの期待も間違ってはいないが、アキラの人生はアキラのもの。
だから、アキラのしあわせだけを願って、ヤスさんもすべてを受け入れる・・・
親と子の関係として、この上なく一般的な、ありふれた事情だろう。
それを、シンプルな設定で、構成で、表現で、描き切った作品。
だからこそ、胸をつく。
わたしにとって「とんび」は、重松作品に新たな価値を見出した、貴重な一冊でした。
さて、今度の土曜に、ドラマの後編が放送されます。
正直、堤真一さんは、かっこよすぎなんですよねー
わたしのイメージの中では、赤井秀和さんだったんですけどね 笑
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主人公のヤスは、人一倍 人情味があり特に家族に対しては有り余るほどの愛を持っています
ですが不器用でその愛情をうまく伝えることのできない恥ずかしがり屋です
妻の美佐子さんはそんなヤスさんの最大の理解者でした
しかし、ある事故によりアキラが幼い時に亡くなってしまいます
これから親子二人の生活が始まる・・・いや 二人きりではなかったんです
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個人的には、"きみの友だち" や "流星ワゴン" などと並んで、オススメできるタイトル。
お涙頂戴には違いないけど、重松流に仕上がってます。
重松は間違いなくいいんだけど、人様にオススメするタイトルとなると迷ってしまう。
夢も希望もないのが多いので・・・。
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シゲマツにはいつも泣かされる。実に泣かせどころが上手いのだ。
今回も何度もしてやられた。
名作デス。
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登場人物がいい人だらけのお話。
アキラの社会人になるまでの変遷があまりにも
作者のそれと同じすぎて笑える。
アキラの入社時の作文と、海雲和尚の手紙に感動。
やっぱり人が書く文章って、会話とは違った
素直さ、改まり方があるなあと感じる。
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不器用だけど我が子の幸せをひたむきに願う父親ヤスさんと、その息子アキラの物語。
親がいて子どもがいる。当たり前のことだけどそれだけじゃない、もっとたくさんの何かに気づかされる本。かな。
一時期大好きだったけど、独特の書き方が気になるようになってしまいしばらく遠ざかっていた重松さん。
久しぶりに読んで、少し綺麗すぎる感じを差し引きしても、こういう愛のある本は好きです。
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普通の父親と普通の息子の話なのかな。
重松清さんの作品は、なんとなく手を出せなかったんだけど、ようやくひとつ読んでみる。
うまいなとおもう。いい話をかくコツを知っている。教科書の話という感じ。
どんな親も親として完璧なわけではなく、子どもと変わらない。
子どもと一緒にいろいろなことを勉強していく。そういうことが年をとるとわかってくる。
単純なキャラクターのつくりが読者受けするんだろうなと思った。
子どもが優等生ではなく、ごくごく普通の子供に育っていくところがこの作品のにくいところ。
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情報社会で見失いがちなシンプルな幸せを教えてくれる作品
子供が思春期になったら、
そして親になったら読んで欲しい
とても泣かされた。
いい話でした。
所要日数 2日
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おう、ええから読んでみい。
ほいたら、オミロー好みの温い話じゃろうが。
ほんまに一気に読んでしもうたけん、わし、もう寝るわ。
ほんま、かなわんのう。
ボクちん、うれしくてしかたない。