電子書籍
まるでタコのように
2023/07/27 02:12
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投稿者:michaq - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネロの正妻であったオクタウィアを退け、ネロに絡みつくように侵食していくポッパエアの欲望。まるで表紙のタコの絵のような絡みつき。タコはタコでまた別の話だけれど、表紙だけで彼女の薄暗い固執を表しているようです。
電子書籍
とにかく楽しい。
2021/06/05 00:03
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投稿者:qima - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでいるだけで、幸せな気分になれる、久々のコミックスです。3巻ではローマを離れて、また別の場所へ。各地の描写が本当に素晴らしいです。
紙の本
安定の面白さです
2020/07/23 21:38
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投稿者:pira-chan - この投稿者のレビュー一覧を見る
プリニウスという人物と帝政ローマに興味があり、初刊からずっと読み続けています。ストーリーも絵も素晴らしく安定の面白さです。
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つい先日、ようやく2巻を読んだつもりが、既に3巻がでていましたという顛末。ま、そういうことはどうでもいい。いよいよ、ローマを出て転地療養の旅へ、そして、天変地異の予兆が見えるウェスウィウス(だっけ?つまりはヴェスヴィオス山)の麓へ。とかそういう。でも、物語的にはネロがポイントだったり、いろいろと濃度を増す作品。それより、絵が濃い。日本で製作されているマンガの標準からかなり逸脱してるなぁというか、うーむ、もやしもんとかもそうだけどね。
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プリニウスの変態っぷりがたまらない。皇帝ネロは今まで極悪非道の悪人という印象だったが、芸術家だったことを知って見方が変わった。
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ローマの治安、ネロ、そしてポンペイと何だか不穏なイメージ総登場だ。現代の世紀末みたいな感覚だったのかな、と当時を想像する楽しさを教えてくれる。ストーリーの起伏もあんまりないこのマンガじたい一種 博物誌的だ。
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ローマ時代紀元一世紀。皇帝ネロの時代。「博物誌」で知られたプリニウスの世界を描く。「テルマエ・ロマエ」がコメディタッチだったことに不満があったヤマザキマリは、今度はシリアスに描きたいと思っていたらしい。しかし、彼女はアシスタントを使わない主義。しかし今度は1人では描けない。そこで相棒に選んだのがとり・みき。凝り性の2人が描けば相乗効果で、とんでもない「博物誌的な漫画」が出来上がった。
彼らが描くローマ時代を見ると、つくづく現代の古いヨーロッパとほとんど変わらない世界が現出する。日本では弥生時代なのである。しかし、プリニウスの頭の中は、ところどころ非科学的な性急さはあるものの、科学的に世界を見つめているのが、私的にはツボである。その好奇心の強さ。
そして時々現れる現代にも通じる真実。特に三巻目の40Pから46pにかけて、おそらく「博物誌」の記述を元にしたプリニウスの呟きは、優れた人間洞察である。曰く。
「人間というのは、これだけ弱虫に生まれておきながら、やがてはすべての生き物に対して主人面をするようになる‥。素っ裸でこんな無防備な姿で生まれてくるのに、誇りだけは高生き物に育っていく‥」
「猛々しいライオンですら、彼ら同士で無意味に闘ったりはしない。しかし人間は、たいていの禍いは仲間同士で引き起こされる‥」
現代最先端の霊長類学であり、平和学だろう。
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ポッパエアの妄執が虚ろなネロに注ぎ込まれてゆくのを黙って見ているローマの政治家たち。寒々しい。一人の暴君が悪政を行ったという短絡的な寓話から跳躍して、陰影のある物語が展開してゆく。2巻の娼婦への虐待も、悲劇に感動し妄想を膨らませたという背景を見せて説得力がある。小さな悪が次第に加速してゆく様を見せて鳥肌を誘う。
アトレウスの若さゆえの懊悩が主観でなく客観的に描かれているのも好ましく思う。人間のドラマもこの広大な世界の一つの事象に過ぎない。重大だが些細である。
ローマを離れて快復する憂鬱にハイジを彷彿。またはラスコーリニコフを蝕むサンクトペテルブルクを思い出す。
「自分」に囚われる若者特有の気の病についても触れられる。肩を叩いてくれる大人たちが頼もしい。対するネロが哀れだ。
彼の母やポッパエアのような、取り憑かれた人の姿がリアルに感じる。最近読んだドキュメンタリー本『ストーカー加害者』の中にもいた。相手をコントロールしたい、勝ちたい、その衝動が彼女を突き動かす。
3巻は博物学的な視点の話が再び盛り返す。
プリニウスの象への憧憬が面白い。象が暴れる所を見せたくなる。キリスト教の伝道シーンなど、興味深い所が満載。そしてフェリクスの過去が気になる…どんな修行を積んだのか。
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処女にしか懐かないユニコーンが娼婦に?
という「引き」とは別に、
(……またプリニウス様の処女好きが始まったわ)
という下女の素直な感想も面白い。
現実ベースで幻想がちょろっと入るので、どきっとする。
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冒頭の猫、象、タツノオトシゴ、大ダコ、ダイオウイカに、ユニコーンなどの幻獣。今回の生き物描写はホントすごい。ユニコーンと娼婦のカットは美しいの一言。タツノオトシゴはホントに効くのかな…
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ウニコルヌスやマンティコーラースなど架空の動物の影に怯えるシーンから、逆にその時代のリアリティを感じさせる。ローマが徐々に落ちていく時代を反映するかのようなくらい一冊。
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引き続き3、4巻。
ネロの命令でローマに呼び戻された
プリニウスですが
さっさと抜け出してまた旅に出ないと
そのうちネロに変に目をつけられる!
持病の喘息もひどくなるしね。
古代ローマ時代も
都会は空気が悪いもんだったんだ…。
ネロはどんどんポッパエアに
振り回されるようになるな。
彼女もすごい悪女というわけではなく
手に入れた自分の地位を
強固なものにしたい一心でしょうが
そこに民衆のためとかは、ない。
『テルマエロマエ』にも描かれてたけど
道路とか水道とかインフラが
すでに重要な政治的意味を持ってのが
なんかすごいなぁ。
そして、無事ローマを出立した
プリニウス一行は
ポンペイの大噴火に遭遇することに。
天地がひっくりかえるほどの災害でも
強欲な面を隠しきれない人間は
いるものなのですね(T_T)
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古代ローマの雰囲気が十分に感じられる作品。
得体の知れない怪物もあり、かなり怪しい知識で押しとおる姿もあり、そんな中、教養ある奴隷の「人間は知識、教養という栄養なしでは健全に育たぬ生き物。無知や無学ほど人間の社会を脅かすものはない」という言葉は光りますねぇ。