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居心地の悪い部屋 みんなのレビュー
- ブライアン・エヴンソン (ほか著), アンナ・カヴァン (ほか著), 岸本 佐知子 (編訳)
- 税込価格:814円(7pt)
- 出版社:河出書房新社
- 発売日:2015/11/06
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文庫
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紙の本
ぞわぞわ感
2016/09/23 22:37
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ベニテングタケ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ホラーというほど恐怖に特化した小説でもなく、かと言って日常的でもない
ちょっとオムニバス映画みたいな内容。
レイ・ヴクサヴィッチの「ささやき」のラストなんか、うまいなあ~!!と膝を打つくらい
不気味な余韻。
夜、シャンプーしている時にこの手の話思い出したら怖くなって後ろが気になる事
間違いなし、と思う。
他の作品がもっと読みたいと思わせる内容。
紙の本
どこか不穏。だからこそ・・・。
2018/11/14 11:36
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:la lune - この投稿者のレビュー一覧を見る
一篇目の「ヘベはジャリを殺す」の最初の一文を見てすぐに購入を決めました。まぶたを閉じてその後は・・・?「いやいや何をしようとしてたの!?」という疑問は最後までいまいち釈然としないまま締めくくられます。
全編においてその謎と不穏な空気に引き込まれ抜け出せなくなります。全編好きすですが、前述の他、「父、まばたきもせず」「オリエンテーション」「潜水夫」も特に好きで何度も読み返しています。
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モヤモヤ
2015/11/22 17:38
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ビザンチン風オムレツ - この投稿者のレビュー一覧を見る
真っ黒に装丁された表紙からして何やら怪しげな雰囲気の漂うアンソロジー。唐突に始まって唐突に終わるもの、背景が与えられていないもの、曖昧模糊としたもの、明瞭化できないもの、理不尽なもの、そんな不穏な余韻やモヤモヤした感覚を味わうことができる。以下、いくつか特に気に入ったものを紹介してみよう。
【ブライアン・エヴンソン「ヘベはジャリを殺す」「父、まばたきもせず」】
どちらも背景が見えにくく、始まりは突然だ。前者はまぶたを縫い合わせたがその後の手順を忘れてしまった二人を描き、後者は死んだ娘を淡々と処理する父親を描いている。解説ではこの二作品の根底に流れているのは「低体温な暴力」とあるが、どちらも暴力や死が日常の所作や単なる現象の1つでしかなく、そこには情動や熱量がないために妙な不安感が募る。ユーモアと不安が表裏一体の奇妙な短篇だ。
【アンナ・カヴァン「あざ」】
前半は、寄宿学校で出会った二の腕に薔薇のような「あざ」を持つ呪われた少女の話。ここで終わってもそれはそれで不穏な余韻が残って面白かったが、後半では数年後の旅先で訪れた古城の地下牢で再びその「あざ」と歪な形で邂逅する。「上官」や「城」と言った『氷』を想起させるようなイメージが登場するのがアンナ・カヴァンらしい。
【ジョイス・キャロル・オーツ「やあ!やってるかい!」】
他のジョガーに向かって通り魔的に「やあ!やってるかい!」と大声を出すジョガーの話。約10ページの短さだが、驚愕すべきはこれが句点無しの1文で書かれているということ。そして実験的な文体ももちろんだが、多種多様な考え事に没頭するジョガーたちがユニークに描かれていて、そのジョギングコースはまさに思考の小宇宙、そこに脈絡もなく突然投げ掛けられる「やあ!やってるかい!」はビッグバンさながらで面白い。
【ケン・カルファス「喜びと哀愁の野球トリビア・クイズ」】
野球好きでなくても楽しめるトリビア本形式の短篇。どのトリビア話も、起こり得るんだけど起こり得ない、現実の最果ての幻想的とも言える現象が、選手や球団、ファン、その街の住人や文化にまで暗い影を落とす様子が恐ろしい。
以上、全12扁から掻い摘んで紹介したが、12のストーリーのどれもが粒揃いで、奇妙で不安になるが味わい深い短篇集である。
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読み心地のいいアンソロジー
2022/04/02 04:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:K.ザムザ - この投稿者のレビュー一覧を見る
明確な説明やわかりやすい起承転結がない作品が多く、読んでいて不安になったり何を読まされているのかと思う人もそれなりにいるだろうが、刺さる人には深く刺さりそう。それぞれの作家の別の作品も読んでみたくなった。
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タイトル通り
2016/02/02 12:45
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投稿者:文蔵 - この投稿者のレビュー一覧を見る
いわゆる「奇妙な味」物語。「居心地の悪い部屋」とはまったくうまい表題で読後感をよく表している。といっても「嫌な話」的な陰惨としたものではなく(もちろんさわやかでもないが...)、漠然とした不安感や心にざらっとしたものが残る感じだ。古典作品と違って現代的なドライな語り口も読みやすく読後感に浸りやすい。それでも欧米人作家に伝統的な人をくったもようなホラ話的作品やブラックユーモアもちゃんとあって普通に短編好きも楽しめるバランスのよいアンソロジーになっている。
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傷が治りかけのかさぶたのように気になってしょうがない
2016/01/28 11:49
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投稿者:sin - この投稿者のレビュー一覧を見る
繰り返し押し寄せてくる波に魅せられたように、1つの物語を読み終えると気づけば次の物語に進んでしまっていた。収められた作品はいずれも本の表題が示しているように居心地の悪い…そう、言い換えれば不安の塊のような感触を与えられるものなのに、気づけば読み終わってしまっていた。傷が治りかけのかさぶたのように気になってしょうがないといったところでもあろうか?
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岸本のファンならたまらないだ
2024/02/25 00:00
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投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る
岸本佐知子編というだけでもう間違いないという気になるが、さらには「居心地の悪い」作品を集めたアンソロジーなのだから面白いに決まっている。万人向きではないかもしれないが、岸本のファンならたまらないだろう。
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確かに
2016/09/28 12:54
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投稿者:igashy - この投稿者のレビュー一覧を見る
後味や読後感ではなく、確かに「居心地」の悪い小説集。
エヴンソンの破門・失職・離婚の原因となったらしいデビュー作から2編。経歴みると反乱者を気取るつもりもなかったらしい敬虔なモルモン教徒が書いたと思うとやっぱり不思議。デビュー作の翻訳出てほしい。
既読作も併せて、オーツは自分には合わないと思った。凄いとは思うんだけど。
バドウィッツは「変愛小説」の作品も楽しんだので、今度まとめて読もう。
ウクサヴィッチ『ささやき』は落語の怪談話みたい。この人の「変愛小説」収録作も好きだったな。
カルファスの野球のトレード話、ファンじゃない自分が不思議に思っていたことだ。
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いまいちだった
2022/11/17 20:08
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投稿者:ちーかま - この投稿者のレビュー一覧を見る
全部で12話の短編というより長めのショートショート集といった感じ。海外ものなので文化の違いとかあるのかもしれないけど、意味が伝わらない話が多く退屈に感じた。