紙の本
中国古典
2019/11/15 06:11
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投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
朱熹の名著の現代語訳だが難解な書物だ。理解し実践するのは容易ではない。現代語訳の後、上段に読み下し、下段に原文という構成は読みやすい。事物注釈も理解を増す。
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『宋名臣言行録』の原文・書き下し・和訳抄本。非常に読み易い形式になっていて良いのだが、原文の区切り方、書き下しの一部に腑に落ちない点が散見される。厳密に漢文を読みたい人には、気になってしまうかも。
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ライフネット生命出口会長のお薦め。
本書裏表紙の紹介文より。
「北宋時代とは、士大夫層の形成とともに中国的官僚制が確立した時代である。また、王安石の新法をめぐり、新旧両世代の対立と混乱に彩られた変革期でもあった。朱子学の大成者・朱熹が編纂したという『宋名臣言行録』は、北宋百五十年における名臣たちの言動を収録したもので、唐代の『貞観政要』と並び立つ書である。本編訳書では、明快な日本語訳と書き下し文に加え、八朝の天子の特色や登場人物の経歴、言行各条の背景を説明することで、北宋時代史としても通覧できる構成を取っている。組織での身の処し方について、名臣たちはいかなる知恵をわれわれに伝えるのか。不朽の古典がここに甦る。」
「儒教の経典や古代の歴史からその正当性の根拠を数多くあげるのが約束ごとで、そのパターンは現在まで続いている。たとい事柄が正しくても正しくなくても、過去の人為的に確定された事実をまず前提にすること、それが中国においては公式文章に客観性、説得力を与える一つの条件になっていた。」
「賄賂という感覚も日本と中国では相当違う。胥吏への世話になったお礼は一定程度までは手数料として当然渡されるべきで、賄賂とはみなされぬ。中国の賄賂は金額が常識をはるかに超えてはじめて悪になると考える方が適当である。」
以上のような解説等により、当時の中国社会がどのようなものであったのかを知るには、必読書と思われるが、自分の教訓となるような領域まで、自分自身が至っていないという印象。出口会長の領域にはなかなか辿り着かない。。。まだまだである。
そんな中でも一箇所だけ引用する。
「人間は生きていくことには勤勉でなければいけない。勤勉なら欠乏や行き詰まるということはない。開き戸の枢を虫は喰わず、流れている水は腐らないのと同じ理屈である。」
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朱熹編纂とされる北宋時代を対象とした前半部からの抜粋。訳と共に書き下し文と原文を載せる。書物の性格や時代背景の解説を踏まえる事で、北宋社会の一面をうかがうこともでき、価値観の違いを実感できる内容でもある。