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0143
2019/09/19読了
私はまだ大切な人を亡くすなどの深い悲しみは味わったことないけど、そういう時にこの本のような言葉たちがあるといいなと思った。
昔の人たちには和歌が死んだ人にも届くはずだという考え方があったのは初めて知った。
本の中に何度も出てくる、書き手だけではなく読み手も創造的である、というのはなるほどなと思った。読まれることによって作品は完成する。
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若松英輔の本の中では、読みやすい。
でも深い。
絵本のように何回も手に取って見ていきたいです。
若松英輔さんのサインが書いてあって
それだけでも嬉しい買い物でした。
こちらは単に本屋さんでかったのではなく、手渡しで貰った本なので心に残るかたちとなりました。
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エッセイ一編が5,6ページ程だし、書かれている言葉も平易で読みやすいのだけど、ゆっくりゆっくりと咀嚼するような感じで読んでいった。
この本を手に取った時、私自身が深い悲しみに支配されていた。それは著者が経験されたものとは種類は異なるけど、読んでいて共感できる部分も多かったし、少しだけど「自分はこれでいいんだ」と思えた。深く言葉が突き刺さると言うより、著者の人柄にそっと包まれていく感じ。じわっとくる。また読もうと思う。
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図書館で借りて、自分用に購入。
文庫化されたものを友人に贈った。
…引用は、人生の裏打ちがあるとき、高貴なる沈黙の創造になる。
…本書を手にした読者が、紙に記された言葉を読むだけでなく、文章を書くことで出会うべき言葉と遭遇する。
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最初から、
涙がポロポロでました。
こころについて、
たくさん考えさせられました。
うまく言葉にできないですが、
悲しみが、こころの底にあることは、
別れを惜しんだ、今亡き存在と、
今も、繋がっているということを、
感じ取ることができました。
自分では、
絶対選ばない、見つけられない、本だと思います。
インスタグラムで、
見つけた本でした。
本との出会いに感謝。
こころが、豊かになったような感じがします。
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14章 花の供養に から。
きよ子は手も足もよじれてきて、
手足が縄のようによじれて、
我が身を縛っておりましたが、
見るのも辛うして。
それがあなた、死にました年でしたが、
桜の花の散りますころに。
私がちょっと留守しとりましたら、
縁側に転げ出て、
縁から落ちて、
地面に這うとりましたですよ。
たまがって駆け寄りましたら、かなわん指で、
桜の花びらば拾おうとしよりましたです。
曲がった指で地面ににじりつけて、
肘から血ぃ出して、
「おかしゃん、はなば」ちゅうて、
花びらばさすとですもんね。
花もあなた、かわいそうに、
地面にねじりつけられて。
何の恨みも言わじゃった嫁入り前の娘が、
たった一枚の桜の花びらを拾うのが、望みでした。
それであなたにお願いですが、
文ば、チッソの方々に、
書いてくださいませんか。
いや、世間の方々に。
桜の時期に、花びらば一枚、
きよ子の代わりに、
拾うてやっては下さいませんでしょうか。
花の供養に。
HNKの番組で『死にたくなったら読む本』で紹介。
筆者は言う。
できれば、声に出して、ゆっくり読んで頂きたい。
一度でなく、二度、読んで頂きたい。
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俵万智さんが「一生モノ」と評したのも納得です。生きること、悲しむこと、言葉を読む(詠む)ことと紡ぐことの意義を、様々な引用を以て、やさしく、丁寧に説いてくれます。辛いとき、悲しいとき、虚しいときなど、人生の様々なタイミングで読み返したい一冊です。
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私がほしいのは自らを鼓舞する言葉じゃなくて
この本にあるような悲しみに寄り添ってくれる言葉だった。
きっとこれから何度も読み返すだろう一冊
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美しい本。
2017年に大阪、心斎橋のSTANDARD BOOK STOREにて。
めったにサイン本は買わないけど、これはサインの横にひと言添えてあったのでサイン本を買った。
一冊一冊違う柄の素晴らしい装幀で、見なくても装幀は名久井直子だと覚えている。
内容も装幀も最もお気に入りの本。