投稿元:
レビューを見る
書店員のお仕事模様がリアルで興味深く、それと物語と謎がすんなりと馴染んでいるところも良かった。最終話のトリックにはすっかり騙された。手書きポップをつけた本が必ず完売する「西船橋のポップ姫」の店長が個性的で印象的。読んだことのある作家名が幾つか登場したことも嬉しくなった。
投稿元:
レビューを見る
本屋さんでの謎はもちろん本に関してですからワクワクします。時々出てくる注釈が絶妙で※こんなに売れない。※人による。とか思わず笑ってしまいました。最終話は(多分作者の狙い通り)突然「?」となりました。ちゃんと読んでいたつもりでも意外とするっと流していたようでちょっとショック(真相も重いし)。そしてやはりわかるのは本は地元の書店で、しかも文庫化待ちでなく単行本の段階で買わなくてはいけないということ。新古書店で買っても書店にも著者にも一円も入らない。でも悪循環で地元の書店に欲しい本が並ばない現実…ほんと難しい。
投稿元:
レビューを見る
第1話の帆足さんと小宮山さんのレジ対応の対比の図を思い浮かべるとおかしみを感じる。それぞれ個性的な書店員が織りなす書店の様子ということで「ガイコツ書店員 本田さん」を連想した。表紙のイメージで読み進めたため、第4話は、犯人が分かりかけてきたところから感じていた違和感が最後に大ネタにつながる。物語として残念な結末になってしまいそうなところも大逆転し、気持ちよくまんまと引っかかることができた。続きがあればまた読みたい。
投稿元:
レビューを見る
似鳥さんの文章は、きっと好き嫌い分かれるだろうけど、私は本当に癒やされる。注釈大好き。癒やされる、とは書いたけど内容はリアルで重い本屋さんの現実を書いている。ほっこりできる謎解きから始まったので、楽しみながら読んでいたら、どーんと来る。やられた。うちの祖父母も本屋をやっていて、そして潰れるまでを見ていたから分かりすぎる所もあった。最後はきちんと良い感じで締めてあるので読後は良かったです♪
投稿元:
レビューを見る
どの話も思っていた以上に面白かった(あとがきや著者の注釈も笑えました)
書店経験があるので青木くんはじめ書店員さんの大変さはよく分かる!(ほんと、万引き犯はその場で打ち首にしたい)
でも本を愛する店長や平野さん、小宮山くんみたいな人がいる書店っていいなあ!
電子書籍も読みますが、売り場を見て面白そうな本を発見する楽しさはやっぱり何物にも代え難いですよ。
最終章の店長の言ってることも分からなくはないけど、それはやってはいけないことだったよ。
作中に出てきた本も面白そうだったので読んでみます。
投稿元:
レビューを見る
最後まで楽しめる作品でした!
読んだ後もう一度「もしかしてここは…?」と
読み返してしまいました…(笑)
似鳥さんの作品は女性の描写が好きです(笑)
投稿元:
レビューを見る
読みやすくて驚きもあったけど、軽いノリやウケを狙った注釈などが合わなかった。特に最初の話のスリップの説明。
投稿元:
レビューを見る
いつも図書館でごめんなさい…古本大好きでごめんなさい…(´・ω・`)だけど、本屋さんも大好きなんです。目当ての本を買うためじゃなく、本屋に行って気になる本を見つけるのが好きなんです。本屋さんふぉーえばー。何だか申し訳ないような本屋さんに駆け込みたくなるような、そんなかんじ。似鳥さんはあとがきを読む数少ない作者です。
投稿元:
レビューを見る
市立図書館の館員が選ぶ100冊からセレクト。登場人物がいいし、本屋の日常描写が興味深い。謎解きはかなりマニアック。最後の「本屋さんよ永遠に」は、本好きにはぐっときた。
投稿元:
レビューを見る
読みやすかったんやけどあんま胸に残らんかったかな
ただ最後のお話は本屋好きの想いが伝わってきてよかった
投稿元:
レビューを見る
書店員の仕事が大変なのはほかの本を読んでも何となくわかる。書店員になったことはないからか、大変なのはわかっていても憧れがある。
ポップ姫の推理、なんとなく加減がすごい。最後にえらい事件に発展してしまったなぁ。
投稿元:
レビューを見る
本屋さんを舞台に、持ち込まれる謎を解いていく短編連作ミステリー
書店員さんのお仕事が知れて面白く、重く辛い書店経営にも焦点が当たっていました
最終話には思いっきり騙されて、最初から読み直しました
投稿元:
レビューを見る
★本屋さんに行って欲しい本を見つけるんだ(p.216)
(一)書店が舞台のミステリ短編集。
(二)頼りにならない店長は頼りになる名探偵。ついでにポップ姫と呼ばれるポップの名手。
(三)題名から、謎が発覚してからレジに行くまでの数秒から数分で解決する短い話集かと思っていましたが普通の本屋さんミステリでした。あまり突飛ではなくストレートで他愛ない系でしょうか。
■本屋さんについての簡単なメモ■
【一行目】言いにくいことだし接客業ならどこにでもあることだが、書店にも「行儀の悪いお客様」というのがしばしばいらっしゃる。
【青井】語り手。アルバイトだが実質的に店長のように働かされている男子大学生。本当の店長が今どこにいるか直感的にわかってしまう神通力が身についた。
【池部大/いけべ・まさる】バイト。渾名はなぜか「ごっちゃん」。島尻、蓮見喬と友人。
【一ノ瀬】最も古株のアルバイト。たぶん女性。本の知識が豊富。
【大塚】フランケンシュタインの怪物のような体躯。
【大手まんぢゅう】岡山の銘菓、みやげ物として人気がある。ぼくも元岡山市民ですが市民の大手まんぢゅう好きは並ではなく他県の人が岡山に来るときこれを土産にしてもとても喜ばれます。
【大矢】アルバイトと思われる。女性と思われる。蓮見喬の大ファン。
【小宮山】還暦過ぎている書店員。背の高いロマンスグレーのおじさま。ゆったりしているけど仕事は的確で速い執事系。
【川口紗也香】万引きした女子中生。
【櫻田】新人アルバイト。高校生。まだバタバタしている
【佐藤】白鵬社の営業。なにかを警戒している。
【島尻】奇妙な質問をしてきた。池部の友人でラノベ作家の蓮見喬とも友人。実家は電器系のようだ。
【整理屋さん】男性客。棚の本をつい整理してしまう。ああ、ぼくも本屋で長くバイトしてたからかシリーズものなんかが番号順になってなかったり、同じ著者の本が少し離れたところに入ってたりするとつい並べ替えてしまいます。これはもう無意識で、他のことを考えてたり他の本を探したりしながらでもいつの間にかやってます。図書館でも。
【多和田/たわだ】女性の常連客。蓮見喬の大ファンらしい。いろいろ怪しい言動を取る。
【千葉】新人アルバイト。原付免許を持っているので配達もしている。
【店長】探偵役。この話はこの人のキャラでもつ。一見優しいお姉さんだが冷酷。忙しくなりそうな気配を察知して逃げるという神通力を持っており、いつの間にか姿が消えていること多し。ポップ作りは好きなようで「西船橋のポップ姫」と呼ばれポップをつけた本は必ず完売する。店一番のお得意様でもある。他者にどう思われても気にしないタイプ。
【蓮見喬/はすみ・きょう】人気ラノベ作家。男性と思われる。『G線上のアリス』で「白鵬社ワンダーエッグ文庫」からデビュー、アニメ化もされた。「いろいろ気にする人」。外見は小柄で可愛いわんこ系。あるできごとをきっかけに店長のファンになりちょいちょい出没する。
【平野】アルバイトと思われる。理系の女子学生のようだ。《定量化できない学問って��く分かんないし》p.22
【フェア】書店員の願いが込められている。
【帆足/ほあし】書店員。BL系が好きな感じ。
【万引き】もしこの世に万引きというものがなかったらぼくは九分九厘書店をやってたと思います。ですが実際にそれはあり、小さい本屋なら経営をかなり圧迫するのを目の当たりにし、自分の望む本屋像、経費、可能そうな売り上げ、万引きの被害等を計算した結果「これは無理やな」となりました。万引きがなければギリギリやっていけそうに思えたのですが。小規模な町の本屋さんが減っているのは、取次の大規模書店優遇、おそらくネット社会となったことによる情報の集中(読まれる本の集中)、通販の普及、デジタル化というのもあるでしょうけど、万引きも大きな要因のひとつではあるでしょう。
【緩詰/ゆるづめ】蓮見喬の担当編集者。
■出てきた本や著者名
『いじめの構造 なぜ人が怪物になるのか』内藤朝雄…講談社現代新書
『かぜのてのひら』俵万智…河出書房新社
『君がいなくても平気』石持浅海…光文社文庫
『スーフと白い馬』いもとようこ…金の星社
『夏のくじら』大崎梢…文春文庫
『逃れの森の魔女』ドナ・ジョー・ナポリ/金原瑞人・久慈美貴・訳/出久根育・挿画…青山出版社
『プランク・ダイヴ』グレッグ・イーガン/山岸真・編訳…ハヤカワ文庫
『ホワイトアウト』真保裕一…新潮文庫
『レイン1 雨の日に生まれた戦士』吉野匠…アルファポリス文庫
『ロミオとジューリエット』シェイクスピア/平井正穂訳…岩波文庫
円城塔
笹本稜平
柴田よしき
ダン・ブラウン
東野圭吾
湊かなえ
吉田修一
投稿元:
レビューを見る
本屋さんで起こる日常ミステリ。頭脳明晰な店長が謎を解決していくのがメインだけれど、本屋さんの悲喜交々が所々リアルに描かれていて、そちらも読み応えがある。品出しや雑誌の付録や万引き犯との戦い、ポップやフェアを嬉々として作成する本好きな店長、バイトなのに店長業務をさせられる青井くん、そして個性的なバイトさんたち。
最後の「本屋さんよ永遠に」は本屋さんたちの悲痛な訴えがひしひしと伝わって、全国の本屋さんを応援したくなる。
…と思って感動していたら、似鳥先生のあとがきに、大いに笑わせられた。本屋さん、ほとんど関係ない話じゃん。でもこのあとがきで、似鳥先生の他の本も読んでみたくなりました。
投稿元:
レビューを見る
正確に書くと星3.5。
個性的なキャラクターが多かった。
内容は日常系の謎で、解かれてしまえばなんだそんなことかとなるが、文章だと解けない。
そもそも解けるようにあまりできてない。
もうちょっと条件を開示してほしいかな。
私は似鳥さんの作品を読んだのが3回目だったのだが、注釈ってどの本にもついてるのね。
珍しくてびっくりした。
それからあとがきが長くてちょっとエッセイっぽさがある。面白い。