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紙の本
ちょっと展開が・・・
2021/01/08 09:58
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
五篇の短篇からなる作品で、カメラマンの耕太郎の推理と占い師の七ノ瀬桜子の占い(厄災)で難問を解き明かす内容で、最後の作は耕太郎と桜子の恋の行方の解決でした。ありがちな内容的でしたので、可もなく不可もなくといった感じです。ただ耕太郎と桜子の関係については急すぎる展開には不満足でした。
作者の代償という作品を読んだ後でしたので、妙に安心感を覚えました。
紙の本
ちょいと無理やりすぎやしませんか?
2016/04/02 22:39
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:藤枝 雅 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「第4章、水曜日の女難」
これは無理やりすぎる気がするのだが…。ある女性が、主人公がたまたま撮影して雑誌に掲載された写真に自分の不倫している姿が映っており、それによって自分と不倫相手の人生が台無しになったと言って逆恨みし、復讐を企てるという内容なのだが…。
まず第一に、街を歩いているカップルを見て、「こいつらは不倫カップルだ」などと識別できるわけはないということ。街にいるカップルを見れば、基本的には、幸せそうだな~程度の認識だろう。第二に、おそらくその不倫カップルを被写体として選んだのではなく、あくまで街の風景を写したということ。そして何より、主人公は、この二人の不倫を暴こうとしてシャッターを押し、雑誌に掲載したのではないということ。にもかかわらず、その女性は主人公を詰る。「(主人公の過去に対して)自分を肯定してヒーロー気取り」「自分勝手」「カメラマンはそんなに偉いの?」「この先も(あなたの身勝手に)巻き込まれる人間が出てくる」……これ、この女性こそ身勝手であり、ヒーロー気取りであり、自分たちの不倫によって奥様、子どもが巻き込まれているということを棚に上げているのでは?
この二人の不倫を暴いてやろう…などという意識で行われたのであれば、主人公を責めるのは、まだわかる。しかし、思いっきり逆恨みだ。一応本人も「いけないのは自分たちです。それはわかってます」とは言ってるけど…わかってないよね?だから、ここまで身勝手にヒーロー気取りで主人公を詰れるのだよね?
いくらなんでも、ここまでおバカな逆恨みは、無理やりすぎやしませんか?
ま、「人間は誰かのせいにしたがる」ということではあるのだろうが、もう少しスンナリと理解できる、受け入れられる逆恨みの方法は無かったですかね?
ま、この女性が言っていた「身勝手さ」などが、この小説のメインテーマだろうと思われる主人公の状況、それによるヒロインの女性への思いなどに繋がっていくものだから、なんとかして、そこに繋げつつ、まるっきり同じ状況にならないようにと考えたものだとはわかるのだが…どうしても無理やりすぎて読んでいて作品に入りこめない要因となった。
また、ヒロインのおぼこい面が…いまどき、そこまで純情なアラサー(おそらく年齢は27、8歳程度?)はいるか?と思ってしまって、これも入りこめない要因とはなった。
最後に、結末だが…
ヒロインが主人公と結ばれるまでの展開が急すぎる。おそらく、主人公の視点から語られているために、ヒロインの葛藤がわからなかっただけなのだろうが、それにしても、ラストシーンの急転直下ぶりには、ドン引きした。
三話あたりまでなら5点満点という評価をしても良かったが…結末へ向かう4、5話で台無しになった。というわけで、1点。
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