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翻訳できない世界のことば みんなのレビュー

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みんなのレビュー316件

みんなの評価4.3

評価内訳

高い評価の役に立ったレビュー

11人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2016/12/31 15:18

まさに「言葉とは文化である」ということを実感しました

投稿者:miyajima - この投稿者のレビュー一覧を見る

私が大学受験生だったころ。ということはもう30年以上前の話。当時通っていた予備校の現国講師が薦めていた鈴木孝夫の「ことばと文化」。入試に頻出するということだけでなく内容もおもしろいということだったので早速読んでみたらこれが面白いのなんの。

「ことば」というものはその言葉を話す人たちにとって文化が歴史的重畳的に折り重なったもの。現在話されているものはいわば氷山の一角のようなもので、海面下にはその数倍・数十倍の歴史・文化の背景がある、というあたりが一番印象に残っています。

その鈴木孝夫を再発見の巻、と言うほどのものでもないのですが、その当時ことを思い出させてくれる本でした。

ある言語ではたったの一語で語ることのできるのに、他の言語にしようとするとものすごく面倒くさかったり、共有がむずかしくなる言葉を集めた本です。しかも何が素敵かといえば、一語一語に可愛らしいイラストがついている点。この本を購入したジュンク堂では「芸術:イラスト」のコーナーにあるほど。

それぞれの言語がどうしてそのような意味を持つようになったのか、話者同士でその言語を共有することが有益だったり必然だったりする背景を考えながら読みました。通読するのであればほんの10分もあればいいのですが、そんなもったいないことはせずに、寝る前や入浴中に2~3語選んでいろいろと妄想しながら過ごすことにしております。

一例をあげますと、「HIRAETH:帰ることができない場所への郷愁と哀切の気持ち。過去に失った場所や、永遠に存在しない場所に対しても」なんてウェールズ語。この本に書いてある解説はたったこれだけです。そうするとなんでまたこんな言葉が、ということでいろいろと思いをはせることになるわけです。

ウェールズと言えば産業革命の前後で町の景観も居住民も一変した街だからかなあ、しかも石炭から石油へのエネルギー革命でももう一回転したしなあ、なんて思うわけです。(でもそれ以上のことを知らないので、ついつい余計な本を買ってしまった次第)。

あ、あとね「BOKETTO:なにも特別なことを考えず、ぼんやりと遠くを見ているときの気持ち」って解説を先に見て「おお、いいじゃないか。どこの言葉だ」って見てみたら「ボケっと 日本語」ってね。

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低い評価の役に立ったレビュー

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2020/09/09 16:22

その正体はインスタグラム的エッセイ

投稿者:AKHT - この投稿者のレビュー一覧を見る

結論は「知的好奇心の旺盛な人の期待には応えられない」書であり、「おしゃれインテリアや雑貨などの雰囲気を期待する人」には良書。

「翻訳できない〜」というタイトルを見て、知らない言語とその文化について知的興味から本書を手に取ったものの、ページをめくると「期待したのはこれじゃない」感でもやもやする読み応えの無い書でした。
装丁を見れば分かるように、専門的な硬い内容を期待はしませんでしたが、それにしても中身が軽薄に過ぎました。

右ページに「翻訳できない言葉」とイラスト、左ページにその言葉に関する文章があり、期待通りであれば左ページの文は「その言葉が生まれた文化的背景への入り口」となる内容が平易な言葉で書かれているはずですが、実際の文は「著者の個人的な印象や感想」です。これが致命的に本書を軽薄にしています。
必要なものは「個人的印象」ではなく「文化的掘り起こし」です。それが浅過ぎます。本書はせっかくことばとその文化を扱っているのに、文化の中身が薄っぺらい。

このせいで、読んでいる時の印象は「おしゃれインテリアショップでオシャレ小物を見て感じるほっこり感」であり、言葉と文化を体験する感覚ではありません。
これは、北欧雑貨店に行くと北欧デザインの物に囲まれて「なんとなく北欧の文化に触れた気がする」のと同じ効果。でも、雑貨ではなく書物の場合「気がする」だけで終わるとものたりないのです。
本書の場合、他文化理解の端緒にもならない編集であることが非常に残念です。(ちなみに、私はおしゃれインテリアショップや雑貨店が好きですが、書物に対して雑貨と同じ性質を求めませんので、期待はずれなのです。)

この原因は「著者がそれぞれの文化圏に関する知見を持っていない」ことにありそうです。著者はいくつかの国と地域に実際に住んでいたようですが、個人体験に留まり、それぞれの言葉が内包する文化・歴史・言語に関する一定水準の知見を持っているわけではなさそうです。その知見の無さが本書を「単なる個人の印象」に留めており、雑貨の質にしているのでしょう。(最終ページに「※本書で取り上げられている単語の説明は、著者独自の感性により解釈されたものです。」とあるのがその証拠です。)
これがもし「知見を持つ人が専門用語を使わずに平易な言葉で文化的背景を上手に紹介する」文になっていれば、雰囲気を楽しみたい人から文化を掘り下げたい人まで楽しめる優れた絵本になったはずです。ここは著者よりも編集者の責任ですね。

この感触、どこかで体験したという既視感があり・・・「インスタグラム」に酷似しています。
絵や写真が大きくあり、そこに投稿者の言葉が添えられる。そのほとんどが専門知の無い個人的な印象や感想。それがインスタグラムであり、まさにそれと同じ構造があるのです。そう、本書を「インスタグラムに綴った個人エッセイを書籍にまとめたもの」だと解釈すると筋が通るのです。本書の正体は「インスタグラムの印刷版」なのです。

最後に良い点を書きます。
著者は知に欠けるものの、言葉と文化に対する好奇心は純粋で、なにより文化に対して誠意があります。どの文化も尊重し偏見無く扱おうとする姿勢が見られるところは好感が持てます。本書の人気の原因はこの「文化に対する誠実さ」にあるのでしょう。
比較や批判に陥らず、ひたすらに言葉それ自体の文化的面白さと豊かさを皆と共有しようとする姿勢は美しいです。

ことばと文化の関係性に興味のない人たちにその面白さを気づかせる役割を担っていることを評価して星を2つにしました。

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316 件中 16 件~ 30 件を表示

紙の本

世界の人々の感性が詰まっている

2017/01/26 15:51

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:まもり - この投稿者のレビュー一覧を見る

書店でパラパラしたら面白そうだったので。その国によって色々な言葉があるのだなあーと感心しながら読んでいたが、時々「ん!?」という感じに日本語も入っていて興味深かった。

特に気に入った-というか、気になったのはアラビア語の「ヤーアブルニー」。深く執拗な愛着というかロマンと病的の間の言葉。その言葉の意味を夫に言ったら「あー時代劇の主従関係ってそんな感じ?」と思わぬ答えが。そ…そういうんじゃないと思うけど…そういう場合もあるのかな?ワカラン…と思わずうんうん考え込んでしまいました(;・∀・)

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紙の本

言葉を生み出す感性は様々

2017/06/09 17:18

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kemtarou - この投稿者のレビュー一覧を見る

意思を伝える言葉。この成り立ちに民族差があり、そこに価値観文化に潜む底流の謎がある。日本語からは木漏れ日、ボケっと、侘び寂び、積ん読がエントリー。絶滅が懸念される民族の言語まで幅広く取り上げ、感性に訴えるイラストとともに、言葉で何を表現したいかの独自性、多様性に面白味を感じる。グローバルと対極にあるローカルを大切にしたいとの思いを抱かせる。

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紙の本

その正体はインスタグラム的エッセイ

2020/09/09 16:22

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:AKHT - この投稿者のレビュー一覧を見る

結論は「知的好奇心の旺盛な人の期待には応えられない」書であり、「おしゃれインテリアや雑貨などの雰囲気を期待する人」には良書。

「翻訳できない〜」というタイトルを見て、知らない言語とその文化について知的興味から本書を手に取ったものの、ページをめくると「期待したのはこれじゃない」感でもやもやする読み応えの無い書でした。
装丁を見れば分かるように、専門的な硬い内容を期待はしませんでしたが、それにしても中身が軽薄に過ぎました。

右ページに「翻訳できない言葉」とイラスト、左ページにその言葉に関する文章があり、期待通りであれば左ページの文は「その言葉が生まれた文化的背景への入り口」となる内容が平易な言葉で書かれているはずですが、実際の文は「著者の個人的な印象や感想」です。これが致命的に本書を軽薄にしています。
必要なものは「個人的印象」ではなく「文化的掘り起こし」です。それが浅過ぎます。本書はせっかくことばとその文化を扱っているのに、文化の中身が薄っぺらい。

このせいで、読んでいる時の印象は「おしゃれインテリアショップでオシャレ小物を見て感じるほっこり感」であり、言葉と文化を体験する感覚ではありません。
これは、北欧雑貨店に行くと北欧デザインの物に囲まれて「なんとなく北欧の文化に触れた気がする」のと同じ効果。でも、雑貨ではなく書物の場合「気がする」だけで終わるとものたりないのです。
本書の場合、他文化理解の端緒にもならない編集であることが非常に残念です。(ちなみに、私はおしゃれインテリアショップや雑貨店が好きですが、書物に対して雑貨と同じ性質を求めませんので、期待はずれなのです。)

この原因は「著者がそれぞれの文化圏に関する知見を持っていない」ことにありそうです。著者はいくつかの国と地域に実際に住んでいたようですが、個人体験に留まり、それぞれの言葉が内包する文化・歴史・言語に関する一定水準の知見を持っているわけではなさそうです。その知見の無さが本書を「単なる個人の印象」に留めており、雑貨の質にしているのでしょう。(最終ページに「※本書で取り上げられている単語の説明は、著者独自の感性により解釈されたものです。」とあるのがその証拠です。)
これがもし「知見を持つ人が専門用語を使わずに平易な言葉で文化的背景を上手に紹介する」文になっていれば、雰囲気を楽しみたい人から文化を掘り下げたい人まで楽しめる優れた絵本になったはずです。ここは著者よりも編集者の責任ですね。

この感触、どこかで体験したという既視感があり・・・「インスタグラム」に酷似しています。
絵や写真が大きくあり、そこに投稿者の言葉が添えられる。そのほとんどが専門知の無い個人的な印象や感想。それがインスタグラムであり、まさにそれと同じ構造があるのです。そう、本書を「インスタグラムに綴った個人エッセイを書籍にまとめたもの」だと解釈すると筋が通るのです。本書の正体は「インスタグラムの印刷版」なのです。

最後に良い点を書きます。
著者は知に欠けるものの、言葉と文化に対する好奇心は純粋で、なにより文化に対して誠意があります。どの文化も尊重し偏見無く扱おうとする姿勢が見られるところは好感が持てます。本書の人気の原因はこの「文化に対する誠実さ」にあるのでしょう。
比較や批判に陥らず、ひたすらに言葉それ自体の文化的面白さと豊かさを皆と共有しようとする姿勢は美しいです。

ことばと文化の関係性に興味のない人たちにその面白さを気づかせる役割を担っていることを評価して星を2つにしました。

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2016/06/07 17:38

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2016/07/12 17:45

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