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元外務官僚が実体験を基に組織の中で生きる知恵を紹介するエッセイ。平易な文章でスイスイ読めた。随所で紹介される体験談に日本外交の一端が伺えて面白かった。
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元外交官のムネオ問題で逮捕された佐藤優の本。
以下メモ
●組織の中では人は知らず知らずのうちに鍛え上げられる。10年すれば1人前。
●上司には絶対に逆らってはいけない。組織は上司に味方する。もし上司の意見がおかしいと感じた時は3回まで反対意見を言っても良い。当然理由は毎回変える。3回意見を言っても上司が同じ命令を繰り返す場合は「わかりました」と言って命令を遂行することに全力を尽くす。※上司がコンプラ違反をしていない時に限る。その場合は人事部に「上司の命令に従うと会社に迷惑をかける可能性がある」と伝えると受け入れられる「可能性」がある。
●上司の目から好ましい部下は以下の順番①能力があり、やる気もある部下②能力はあるが、やる気はない部下③能力がなく、やる気もない部下④能力はないが、やる気のある部下。
●受験勉強や就職活動に過剰なエネルギーを投入して、ようやく憧れの組織に入ってくるような人間は、バネが伸びきっているので、研修で新たなスキルを習得することは難しい。
●やる気でカバー出来る範囲は限られている。客観的な知識や経験、実力で裏付けられていない独創的な発想で「能力はないが、やる気はある部下」が引き起こすトラブルを処理することの方がはるかにエネルギーがかかる。
●「ファックスしておいて」と部下に頼み、2時間ほどしてから先方に電話し、まだ届いていないことを確認してから「ファックスしておいてくれた?」と聞くと、「すみません、まだです」と正直に答える部下は4割くらい。6割は嘘をつくか意味不明の別の言い訳をする。すぐに露呈するような出来事で嘘をつくような人間には、インテリジェンスのような裏付けを取りにくい世界では危なくて使えない。
●自殺の大蔵、汚職の通産、不倫の外務。大蔵省では多少弱っていても仕事をさせる。逆に言えば病気になってもラインから外されることはない。だから追い込まれる職員が出てくる。
●向こうから誘われたら高い店で奢られても良い。帰りのタクシー券を受け取っても良い。しかし現金は受け取ったらダメだ。疑惑を招くような「下品」なことはしてはいけない。商品券も受け取ったらダメ。
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・著者の体験談として読む分には興味深かったが、タイトルのまま一般企業で働く場合に置き換えると、どれも当たり前と思える内容であった。
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組織の力は強大で、その意思、矛先が個人に向けられると、そこから逃げることは困難を伴う。
鉾が向かって来る前にいかにして逃げるか、リスク回避力と、意志力が大切。組織の大義を個人で勝手に責任と思い込むのは組織側の思う壺。
つまらないけど、会社、組織ってそんなもんだよね。
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著者の赤裸々な外務省での日々を例に”組織とはこんなんだ”と改めて活字にしてくれたような本だった気がします。
昔、組織に属していた時のコトを思いだしたりもしながら、外務省ほどまではヒドクなくてよかったなと思ったりも。
今もそしてこれからも組織に属するつもりはまったくないけれども、もし、もしも組織に属するようなことになれば、
もう一度この本を読み返したい。
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著者の外交官経験を生かして、文字通り組織の中で生きていくための指南書。
著者の経験もさることながら、その内容が非常に実践的なので勉強になった。
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「外務省の掟」というか「外務省人物図鑑」。読み物としてはオモシロイが、役に立つ本ではない。
最終的に著者は組織を敵に回して徹底抗戦する。その経験や立場から書かれた本であり、現在組織でオトナシク働いている人は、現状維持を貫けばよいのではないだろうか。
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非常に興味深い内容でした。
著者の実経験を通じて、組織で生き抜くために、必要なエッセンスが濃縮されており、参考になる内容でした。
「組織は自分を引き上げてくれる」「上司にはけして逆らわない」「部下を能力とやる気の二元マトリックスで考え、それぞれの優先順位を考える」などなど。
組織と自分自身の関係性の要諦を学ぶことができました。
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佐藤氏の外務省で学んだ組織で生き抜く掟。「官僚は物理の法則で動く」水は高いところから低い所に流れるよに、組織の中では汚い仕事は下へ下へと流れる。
人間関係に縛られない組織なんて存在しない。個人、集団の私利私欲が、渦巻くのなかでも飲み込まれずに孤立せずにありたいと思う。
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全部『特殊』な外務省の話じゃねーか!と言いたくなりますが組織が人を引き上げるとか上司に逆らうなとか箴言に満ち溢れた本です。佐藤優先生は膨大な読書量の中から私のようなボンクラに分かるよう平明に解説してくださるのですが今回は敢えてリアルな体験談にされているのでしょう。
それにしてもファクスとかのくだりを読むと上司はよく観察しソッと判断している事がよく分かります。青木雄二先生は買い出しに行かせるとそいつが使えるやつか否か分かると書いてましたがそれと近しいものを感じました。
正直に保険を打ちつつ逆らわずに勤めるのが組織の掟と私は解釈しました。
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佐藤優氏の外務省(在ソ連・ロシア日本国大使館)での勤務経験をベースに、組織で生き抜くための知恵が紹介されている。ポイントは以下のとおり。
・組織には、個人を強制的に変え、スキルを身につけさせる仕組みがある。
・組織は上司に味方する。
・下剋上を起こしたものを歓迎しないのが日本の組織文化。
・「汚い仕事」は面従腹背でサボる。
・本人が主観的に能力があると思っても、不平不満ばかり言っている奴は、客観的にみて能力がない。
・外国語能力には、能動的能力と受動的能力がある。能動的能力が受動的能力を超えることはない。
・組織のなかで最も厄介なタイプが「能力はないが、やる気のある部下(上司)」。
・プライドが高くて傷つきやすく、自分を抑圧してきた人は、他人のことも批判の目で見る。正義を楯にする。
・酒乱やストーカーなど何かに依存し、本能的な衝動をコントロールできず、破滅的な行動をとる者は非常に危険。
・組織は個人を支配する。
・派閥やネットワークにまったく参加しない人がいるとすれば、その人は能力が劣っているか、性格的に他人と信頼関係を構築することができないので、仲間に入れてもらえないのである。
・「あいつは人付き合いの悪い変わり者だ」とか「人間嫌いだ」という評判を立てられないようにすることが重要。
・後ろ向きのエネルギーを蓄積した人とは、極力接触しない。
・健康管理も実力のうち。
・ヤバイ話については、「聞かないでおく」というのが強力な防御法。中途半端に首を突っ込んでおいて、後から逃げるという態度よりはよっぽどいい。
・「面倒ごとからは逃げる」「上を巻き込んで自分では判断しない」「問題点やリスクを提示して断らせるように仕向ける」という回避術で事を治める。
・組織はリスクや責任を負うことを何よりも恐れる。組織の責任を回避するためなら、個人が犠牲になることはやむを得ないという論理で動いている。
・組織の外部に理解者を得ることには、構造的な利点がある。
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外務省という、きわめてシヴィアな掟の支配する世界を生きてきた著者が、組織のなかでしたたかに生きるための方法について語っている本です。
著者の体験にもとづいた人材論ですが、具体例が豊富でおもしろく読めました。ただ、良くも悪くも、個別的な事例にそくした議論に終始しているところに、読者の評価が分かれるポイントがあるような気がします。個人的には、人間がつくる組織の生態について、もう一歩踏み込んだ考察を展開してほしかったように思います。
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久し振りに著者の本を手に取った。国家権力や大企業ではあるあるの話なのだろうが...。モサドの人事評価はなかなか興味深かった。「組織に10年いれば一人前になれる」は確かにそういう面もあるが、10年経つと更に登っていけるか、限界に達しているかを見極める時期なのだと思う。200頁ほどなのでさらっと手軽に読めるのは良。
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組織は自分の能力を引き上げてくれる。確かに組織だからやらざる終えないこともやる必要があり、それが結果としてスキルの向上につながる。上司は選べれないが部下は選べる。肝に銘じる。評判が良くなる振る舞いが必要。やむを得なく退職することもある。そうなったときのためにも稼ぐことが出来る能力を作っておく。もっとも重要なことは組織の外にリスクを負ってくれる友人を作ること。
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外務省時代の経験を通して、組織の本質や組織で生き抜く知恵を説いた本。
組織には必ず「掟」が存在します。暗黙の内に共有された掟は強力で、組織内の人間に大きな影響を与えます。組織を生き抜くには掟の存在を早く理解し、掟の中で立ち回る術を身につけなければいけません。
本書は、外務省に勤務していた頃に佐藤優さんが経験した出来事を通して、組織の実態や本質、組織の中でうまく生き知恵などが書かれています。