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今回は誰も死にません(自殺は昔の話だし)
厄介が最後に囲井さんにかけた言葉に、彼のやさしさと人の良さといつも損をしている理由が見えた。
今日子さんのおかしな伝言は、普通に書けばすぐ嘘を見破ってしまう自分にメッセージに従うよう伝えるためだったのかな。
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待ってましたの厄介登場回。
一冊を通して厄介と今日子さんのやり取りが
(今回は大サービスで)楽しめるのでたまらなかった。
相変わらずの繰り返し文章で好きじゃないけれど、
それが厄介の心の声だと思うと気にならない。
(西尾さんごめんなさい)
今回は少し突っ込んだ内容というか
今日子さんの過去?に少し触れたような気がするけれど、
その分「記憶って何なんだろう」と考えさせられた。
今日子さんの特殊能力を使って感情さえも書き換えたつもりでも
やっぱり今日子さんにはお見通し・・・。
だとしたら、失った記憶って必要なのだろうか?
何年も積み重なる失われた記憶をもってしても
進化した文明も人間の感情も「想定内」。
もしそれが本当なら、記憶を失うよりよほど特殊能力かもしれない。
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「とある小説家いわく、『人間が想像しうることは、すべて現実の世界でも起こり得る』そうです ー これは、世界が秘めたる無限の可能性と多様性を言い表す言葉として知られていますけれど、しかし意地悪く、逆向きに読み解くこともできそうですね。すなわち、『人間の想像力なんて、その程度のものだ』という風に ー 」
『その分マイナスだ。
生きているだけでマイナスとは、なんて人生なのだろう。
これでは死んでるほうが効率がいいということになりかねない。
そんなバランスシートがあってたまるか。』
「冤罪を避けることは、難しい。と言うより、ほとんど不可能です。どれだけ用心しようとも、ある日突然、あらぬ疑いをかけられることはある ー だけど、あらぬ疑いをかけないことなら、気をつけさえすれば、できなくはないと思うんです ー 濡れ衣を着せる側がいなくなれば、濡れ衣を着せられる側もまた居なくなるんですから。だから、いかに自分が、疑いやすい生き物なのかを自覚して、根拠もなく人を非難しないように心がける。みんながそうできれば、冤罪はなくなります」
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自分を騙すことはできない。
今日子さんとて、それは変わらない。
都合の悪いことを、都合よく忘れられる方法があるなら私が教えて欲しいという、今日子さんの言葉は、決して皮肉でも、風刺でもなかったのだ――備忘録が本当であれ嘘であれ、一日で記憶がリセットされるという宿命から、彼女は逃れられない。
(P.236)
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今回は厄介さんと好意を持った相手が破滅する女性と今日子さん。
今日子さんの講演会は裏設定として捜査の一環の様ですが、語られたことはどこまで本当なんでしょうかね?
個人的には今日子さんの謎は明かされないままでもよい気はします。
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今回は厄介が求婚され、相手を破滅させるという女性の身辺調査を今日子に依頼して起こるドタバタ。特に事件はなく、一日限りの記憶という今日子の解説編の一つになるみたい。考えてみれば、やっぱり無理がある主人公の設定だよな~
探偵物だけど、今日子のケチと特徴を強調したユーモア小説でもある。ラストの謎解きも推理とは言えないが意外性あり。まぁ、暇つぶしとして気楽に読める。
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比較的、隠館くんの話は好みじゃない気がしてきた。なんかこう、今日子さんが魅力的に感じられないことが多い気がして。
今さらだけど、毎日記憶がリセットされても根幹にある自分ってものはリセットされないもんなんだなぁ。夜眠って、朝起きても、今日子さんは今日子さんなんだよなぁ。
今日子さんのアイデンティティはどこにあるんだろうなぁ。やっぱり忘却探偵であることなんだろうか。
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自分が好きになった人は破滅する……そんな経歴をもつ女性ライターに厄介さんがプロポーズされる話。
厄介さんは今日子さんにその呪いの解読を依頼して、今日子さんはあっさりと解決するのだが。
この作品はミステリではない、そう思うと掟上今日子シリーズとしてはかなり楽しめる作品。6冊目になるので、そろそろ今日子さん自身の物語にもう少し踏み込んで欲しいところではありますが。
今日子さんの推理のやり直しは、厄介さんとのコンビとしての面白さの真骨頂だと思いますし、ラストの一文が秀逸です。掟上今日子シリーズに親しんだ読者にとっては素晴らしい作品だと思います。
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相変わらずの無茶な話だし、何か心打たれるとか読んで良かったとかそういう感想はないのだけど、簡単に読めるのでまあOK(なんて偉そうな)。
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今日子さんの講演会が楽しかった♪講演会で今日子さんの秘密が少し明らかに(^^)しかし本当なのかな?(--;)そして厄介さんの変なモテ期が到来!(;゜∇゜)モチベーションをあげる今日子さん、さすがに自分をよくわかってる(*^。^*)
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今回もやはり人間の心ってところにフォーカスしたミステリーだったなぁ。氏の作品でどんでん返しが起こるとすれば、たいていそうで、前提だと思われされていたことが覆るというところから始まる。
そのあたりのミスリードは単なる叙述とかではなく、当たり前という思い込みをうまく使ったトリック(というかミステリーかな)。本格というのとはまた違った毛色なんだなぁーとここまで読んでちょっと感じた。
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厄介の冤罪体質が事件の口実以上に語られた回。
生まれた星の元、背負った宿命、かけられた呪いに見えた罪の形。
記憶はいつも過去形。
過去は記憶のフィルターを通って象られる。
昨日までの自分に囚われる。
寝るたびに過去を失う今日子さんはいつもどおり自由だった。
忘却探偵、掟上今日子さんの探偵譚、六作目。
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呪われた花嫁からのプロポーズ
忘却探偵シリーズ6作目。
シリーズ通して掟上今日子の才能が惜しみなく発揮されつつ、今回はやたらツンな今日子さんとやたらデレな今日子さんのどちらも楽しめる。
シリーズの中でも表紙がとにかく美麗。
さすがVOFAN先生、マジで好きです。
何度も言うけど、西尾先生初心者はまず忘却探偵シリーズがオススメ。西尾先生の独特さはしっかりありつつ、レトリックやディテールが少なめなので多分読みやすい。
逆を言えば、このシリーズ読めなきゃたぶん西尾維新は一生無理だろう。
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厄介さんが好きなので、ワトソン役が厄介さんだと安心感があります。
講演会で今日子さんの記憶がいくつから無いのかにも、真実だったかどうかは兎も角今日子さんの口から語られますし、
インタビューに答える形で厄介さんの冤罪体質についての厄介さんの考え方も語られ、シリーズをずっと読んできた人にとっては、おっ、と思う内容ではないでしょうか。
ミステリーとか謎解きとかいう部分よりも、兎に角今日子さんが可愛いです。
講演会で相談のような質問を受けたときに答えた
「男なんて、どいつもこいつもみんな一緒です」や
厄介さんに対しての手厳しい
案外感謝してもらえるんじゃないかというのは男性特有の都合のいい妄想
という評価が非常に今日子さんらしく痛快でした。
そんな手厳しい今日子さんから絶好調モードの今日子さんへの変貌ぶりも面白いですし、
実は恋人『ごっこ』であることをわかった上でやっていたというのも
今日子さんらしい『オチ』です。
忘却探偵だからこそ出来る、記憶が一日しかもたないことを逆手にとったリセット技でした。
『婚姻届』のタイトルはちょっと無理があるように思いましたし
口紅で人の体に読める文字を書くのは大変な上
厄介さんはべとべとだし服も着られないし寝られないしと
かなり不快なのでは、なんて思いもしましたが。
謎解き自体も、囲井さんが自覚的に
ここまで無茶な行動を取る理由が自分には納得できませんでした。
でも、今日子さんが初めの印象をひきずって厄介さんへの嫌悪感を持ったまま仕事が完遂できないところが
正に冤罪の発生する要因ですし、
そして世の中は成功よりも失敗のほうが多いから、
好きになった対象が成功すると思いこむ人より
好きになった対象が失敗すると思いこむ人が多いのもその通りで
頷くところも多かったです。
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厄介氏語り部の回。
最初がそうだったからかやっぱり彼の回が一番好きだなぁ。
プロポーズされるけど断る話。
明かされた真相は重い、重すぎる。なので厄介氏の別れの最後の一言は最低だからこそ最高です。
繋がってる短編でなく完全に長編。
この巻の今日子さんはキャラづくりが激しい。