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しっとりとした大人の愛の物語。
「過去は変えられる」
本当にそうと納得してしまう。
これはどういうことかしらと
何度も文章の上をを行ったり来たりして
読むのに時間がかかってしまった。
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大人の恋愛モノ。よく読む簡単な恋愛モノとは違って、大人だからこその、思い、配慮、色々なものが、まだまだなお子ちゃまな私だが、今のどうにもならない自分と共感するものもあって…。もどかしいけど、こういう事もあるのかなーと思いながら、途中からは引き込まれるように読んだ。ハッピーエンドが好きな私ですが、たまにはこういうストーリーも面白かった!2016/6/8完読
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すべてが難しいとしか言いようがない。設定も、会話の内容も、未来も、心も。
この先、蒔野が責任を持って家庭を維持していくのが常識的なところだが、万一余命2年とでもあれば、万難を排して二人で…もありかなって感じ。
自分の中にない物語。
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互いに相手のことを慮り、すれ違ってしまうふたり。端から見てると非常にもどかしく、なんでもっと相手にぶつかっていかないのかと思ってしまう。それが大人というものなのか。こんなに最高のパートナーに巡り会えることなんて滅多にないのになぜ遠慮する?なぜ妙な分別をする?あーもどかしい。あんな別れ方をしたらそりゃあ引きずるよ。でも結婚できなかったからこそ、二人の関係が永遠になるんだろうな。相手のことを美しい思い出の中でずっと思い続けられるから。
「未来は過去を変えられる」にはハッとさせられたが、美しい思い出に塗り替えてしまう危うさに引っかかった。過去は過去のままでいいと思う。美化する必要はないし、過去があって今(未来)があるのだから。
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平野啓一郎はSF作家なのだと思った。『空白を満たしなさい』では池端を使い、『マチネの終わりに』には教養ある登場人物を配した。
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感情に身を任せる自己中心的な恋愛ではなく、理性で相手や相手の家族を思いやるという愛の形。新聞小説で、この完成度。この伏線。恐れ入りました。
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職場の子に「今まで読んだ中で一番面白かった本は?」と質問して挙がったタイトル。アマゾンやらブクログやらでの評価も高かったのが後押しとなって読んでみたが、いやあ長かった。小説自体が長かったわけではなく、次から次へとページをめくりたくなるタイプの小説ではなく、少し開いたらなかなか手を出しにくくなる。そんな小説だった。
内容だけみれば、ある男女が激しく求め合うのだが、色々な障害に邪魔されて、また、第三者の故意の障害もあって、2人はすれ違ってしまう。というような、ひと昔前のメロドラマのようなものなのだが、文体のせいか、それとも作者の世界観のせいか、物語全体が芸術的なものに感じられてくる。
それでも、やはり読んでいる時間はじれったい恋にヤキモキしてしまい、ぐんぐん読み進めることはできなかった。が、ラストが秀逸でこれからの2人の未来を見てみたいと思った。
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前半ちょっと退屈気味だったけど、ぐんぐん引き込まれました。
えぇ・・・、
わぁぁ・・・、
と、思わず、ため息が出る。
ありありと光景が浮かんでくる物語で、読み終わった時は、良い映画を見たときのような満たされ感でいっぱいになりました。
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2016/07/19
過去は変えられる。
なるほど確かに、と思ったと同時に、そうだとすると人生とはなんて希望に満ちているのだろうと思った。
難しい部分もあったけれど、まさに大人の恋愛小説。
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中盤からの展開に完全に引き込まれた。
ザワザワして、ザワザワして。
ザワザワがなくならないまま進み、そしてクライマックス。
新幹線の中での読了感。ひとり幸福な気持ちを味わうことができた。
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こんなふうに人を愛せたら。
そう思わずにはいられなかった。
五感すべてを使って、
嚙みしめるように読んだ。
この物語の中に、浸かっていたい。
こんな恋愛小説は、はじめて。
―――石田 ゆり子さん
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会ったのは、たったの三度だけ。
でも、人生でもっとも深く愛した人――
切なすぎる大人の恋の物語
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魂が惹かれ合う
恋って、こんな感じに始まるんだよなあと
思い出した。
登場人物がキャラ立ちしてて
痛い痛い
自己嫌悪になるような人の弱いところを
キャラに確立してて、
あー、痛い
主人公のふたりだけが
まっすぐでまぶしい。
うらやましいです
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「人生の道半ばにして正道を踏み外し」つつあった四十歳の男と女の五年半の軌跡が綴られている。
テーマは恋愛であるものの、バグダッド、ユーゴスラヴィア、長崎・・・と様々なバックボーンが複雑に絡み合う。
蒔野と洋子を取り巻く出来事と、答えのでない問いに、煩悶されながら読み進める自分を見出す。
あらすじ( k-hirano.com/lp/matinee-no-owari-ni/ から、抜粋)
物語は、クラシックギタリストの蒔野と、海外の通信社に勤務する洋子の出会いから始まります。初めて出会った時から、強く惹かれ合っていた二人。しかし、洋子には婚約者がいました。やがて、蒔野と洋子の間にすれ違いが生じ、ついに二人の関係は途絶えてしまいます。互いへの愛を断ち切れぬまま、別々の道を歩む二人の運命が再び交わる日はくるのかー
本文からの引用
幸福とは、日々経験されるこの世界の表面に、それについて語るべき相手の顔が、くっきりと示されることだった。
「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでいる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えているんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?」
洋子は自分が、出口が幾つもある迷宮の中を彷徨っているような感じがした。そして、誤った道は必ず行き止まり、正しい道へと引き返さざるを得ない迷宮よりも、むしろ、どの道を選ぼうとも行き止まりはなく、それはそれとして異なる出口が準備されている迷宮の方が、はるかに残酷なのだと思った。
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あの人に値する存在でありたいと願わないとするなら、恋とは一体、何だろうか?
美しく切ないさまざまに息を呑む、満たされていく。
これぞ、恍惚な読書体験。
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魅力的な主人公たちと惹きつけて離さないプロット。美しい結末。本の装丁もこの小説にピッタリで素敵です。