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案の定というか、戦の火蓋が切って落とされて、娘を中心に盛り上がっていく感じ。そしてクライマックスへ。
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木津砦に襲いかかった織田方の軍勢。
雑賀党の兵も銃を持って応戦する。
信長自身も参戦し、戦は勢いを増す。
自らの家を保つため、力を尽くして戦う男たち。
そんな中、景が再び吠える。
2016.8.23
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この第3巻は読み進めるのがちょっと辛かった。
もちろん読み急いでいるが、村上景の人間味や源爺をはじめとする一向宗門徒の置かれている立場の理不尽さを目のあたりにするのは辛い。
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震える。
戦を華々しいものとしてしか思っていなかった景が、戦の非情を知り、そしてまた、それでもなお、自分のためではなく門徒のために打って出る。
かっこよすぎるー!!そりゃ就英も心奪われるわー!
やっぱり人間的魅力だよな。うむ。
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本願寺の反転攻勢を信長軍が急襲し、真鍋海賊によって難波海が封鎖され、毛利家と村上家の大船団が登場する。そしてついに村上家の景姫が戦いに突入する。
この巻では織田軍と毛利軍の戦いが陸戦から海戦へと移っていく転換点となる展開で、いよいよ海賊の面目躍如といった感じがしました。
毛利軍について本願寺を助けるか最後まで悩む村上海賊の中で景姫によって戦いへの決断がされる終盤の展開は、かなり盛り上がり、一気に読んでしまいました。
1,2巻で登場した人物たちが海戦の中で生き生きと戦う姿に爽快感さえ感じました。
次の最終巻でこの戦いの結末と景姫の運命が描かれると思いますが、1ページ1ページ楽しみながら読みたいと思います。
戦国時代に生きる人たちの熱い思いがこの巻も伝わってきました。
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武吉はうつむき、しばらくの間、黙った。だが、やがてその肩を揺らすと、痛快と言わんばかりの哄笑を放った。
「俺の子だなあ」
ほどなく乱世は終わる。海賊の栄華も終焉を迎えるはずだ。それを分かっていながら自家の存続に汲々として戦するなど、空しい限りだと思っていた。
なのになぜ戦うのか。
その答えを目の前の娘が持っていた。他愛(たわい)もない、限りなく浮世離れした答えだったが、武吉の心は動かされた。それどころか、その青臭い言葉にうなずいている己自身を、どこか見直すような気分になっていた。(244p)
映画でいうと、ちょうど90分経った頃の話がこの巻である。観客はここで「何か」を持って帰らないと、何のためにお金を払って二時間使ったのか、ということになってしまう。
何かとは、「何のために戦うのか」ということだ。
景は、己の現実離れした考えに、とことん嫌になる。なるほど、戦国時代の戦は、何よりも「自家存続」云うなれば「自分の利益」のためである。そのためには忠義もない。単なる情に流されてはならぬのである。
しかし、海賊とは何なのか。もともと武士ではなかった。農民でもない。彼らは自由だった。もともと自由を求めて、生きてきたのではなかったか。そんなことは、この小説には一言も書いてはいない。そして、私は武吉の気持ちが良くわかる。景の気持ちも。
次巻、和田竜による小説版映画作品、果たしてどう決着つけるのか。期待に応えてくれよな。
2016年8月読了
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3巻目はまさしく起承転結の転の巻。
本物の戦を目の当たりにした景は戦に対する憧れを打ち砕かれてしおらしくなって島の帰った。
そのままおとなしく嫁に行く……なわけないよな!
いやまあ、予想はしていたよ。
前半の景が萎れている間は海戦も睨み合いだけで、なんとも物語全体が全体に沈んでいた。
だけど、親父に戦の真実を明かされて自らの為すべきことを見出した景が走り出した瞬間から、物語は俄然熱を帯び高揚しだした。
うん、やっぱり主人公が元気じゃなきゃ面白くないよな。
なすべき事を成すために権謀術数をも使いながらそれでも真っ向勝負しに行く景の姿はもう、ワガママ娘のそれではなく、なんとも清々しい。
そしてラスト、景が一人戦いに赴いた事を知らされた海賊達の熱狂が本巻のハイライト!
そうか鬼手ってそういう事だったんだ。
なんと単純な。
でもそれ女なら誰でもいいわけじゃないと思うなあ。
まさしく景だからこそ、こぞって海賊達は助けに参戦するのだ。
景を助けに行く男達の心意気になんだかグッときてしまった。
さあ舞台は整った。
あとはド派手な対決を待つばかり。
次巻へ
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源爺が‥‥ 意気消沈した景。 本願寺に届けた門徒たちの逃れられぬ飢えを感じた時、彼女は息を吹き返す。信じる道を歩き出す。
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次、景が何をしてくれるんだろう?という続きの気になるワクワク感がサクサクと読むのを進めてくれる!単行本で4部作にしているのも、起承転結がはっきりしてていい構成だなーと素人ながら感じた。
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怒涛の第三巻。二巻終盤で心を折られ、自軍へと引き返す主人公の景。一度は安泰な道を選び、化粧もしていなかったその容姿が、大人しく綺麗な嫁になろうとしていた。しかし、男たちのそれぞれの思惑を知る中で、残された本願寺の人々のことを思い再び立ち上がる。かつて、海賊たちが鬼手と呼び、その作戦を遂行してきたが、本人は知らぬまま、一人戦地へと乗り込み、かねて親睦のあった敵陣へと勇姿を振るう。その姫君に加勢するため、男たちは向かい立つ。戦闘必至な四巻、終着点がどこになるか楽しみである。主人公の景が亡くなるというラストだけは嫌だな。
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戦の華やかさに憧れていたが戦の非情さを目の当たりにし傷心の景。戦国時代の駆け引きに翻弄される景に同情する。
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本願寺の門徒を前に様々な思惑が重なる。
どんどんタイムリミットが迫るなか、主人公が動く。最後はかなり熱い展開の中、クライマックスへ。
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第二巻で泉州海賊の活躍がメインだったところから、再び村上海賊の話に戻った。3巻まで読んでくると、たくさんいる登場人物それぞれの性格や特徴がわかってくるので、場面場面の駆け引きの様子や、行動の様子をイメージしやすくなってくる。戦国ものでも海賊の話は初めてなので、とても面白い。
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井の中の蛙が積極的に外の世界に臨む.精神的な成長を勝ち取り,大決戦に臨む.現代と異なる濃く短い一生の中で,圧縮されたドラマが展開する.
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ようやく、話が動き出したという感。
主人公の青臭さが鼻につきますが、盛り上がりを見せ始めた物語の結末が一体如何様なものとなるか。最終巻を読むのが楽しみだ。