紙の本
萌キャラか?
2016/09/16 20:24
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投稿者:igashy - この投稿者のレビュー一覧を見る
ここのあらすじ紹介、結構ネタばれ気味^^;;;
4巻での移動と行動の結果が、1巻冒頭のシーンに繋がっています。テオの手は、もうきれいになることはありません。終わり方はかなり強引ですが、ホービーが一貫して良い人なのが救いです。
3と4の間に「シークレット・ヒストリー」を読んだら、テオとボリスにリチャードとバニーが重なってしまいました。バニーがあれほど不愉快でなく、リチャードにある程度行動力があり、老紳士は裏切らない世界。作者にとっての萌キャラクターなのかもしれないという勝手な印象を受けてしまったので、間を空けずに読むべきだった気がします。
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予想外に時間がかかってしまいましたが、全四巻読み終わりました。
春に森美術館で開催された「フェルメールとレンブラント:17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち展」で、ファブリティウスの「帽子と胴よろいを着けた男(自画像)」という絵を見ました。絵の中で、ファブリティウスはなんだか哀しげに見えました。
そのファブリティウスが描いた「ゴールドフィンチ」が、この作品のタイトルにもなり、ストーリーの重要な道具立てにもなっています。 33.5×22.8cmという小さな絵ですが、とある事件をきっかけに美術館から持ち出され、数奇な運命をたどることになります。
主人公のテオも、親友のアンディやボリス、ピッパも、最後にどかんと幸せになって大団円というわけではないですが、これでよかったんだな、というほろ苦い読後感でした。
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前半のプロットはサスペンス色が濃いが、
この小説についてはプロットなんてどうでもいい。
テオの内観を一緒になってのぞく小説なんだから。
このレベルの小説と出会うために読書を続けているのかも、
と思わせる作品である。ちょっとおおげさか。
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とりあえず最後まで読んだ自分がエラいと思った(笑
一枚の名画に魅了されて翻弄されまくる人生を送る主人公。
主人公の少年期から青年期までをじっくり描いていて、NYからラスベガス行ったりオランダ行ったり、話のスケールがでかい。
個人的には前半の少年期の先が読めない感じは楽しかったし、
後半の、美術に対する著者の熱い思いが透けて見えるような作文(←もはや小説というより作文と呼びたくなってくる)も、まあ嫌いじゃない。感動して書き留めたくなる箇所もあった。だから決して読んだことは不満じゃないし、読んでよかった。
ただ、やっぱり長すぎると思う。
だらだらとしたイメージの羅列みたいのが多すぎる。
それが良い、っていう人もいるんだろうけど
例えばジュンパ・ラヒリは長編を書いても全ての文章が美しいと思えるし、全文しっかり目を通す価値があると思えるけれど、この人のは速読で読んでも事足りるんじゃないかと思うような、飛ばし読み可のページがけっこうあったと思う。感性の違いといえばそれまでだけど。
美術やアンティークやら何やらの蘊蓄だけでなく、現代のカルチャー(日本のオタクカルチャーにもたびたび言及)もふんだんに盛り込み、とにかく調べたこと全部書きたかったのね、、、と感じた(苦笑)。男性の作家の方がそういうタイプ多いけど。
10年に一回出すくらいでちょうどいい作家さんなんじゃないかと思いました。この人自分をわかってる!!
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2016.11 読み終えた自分を褒めよう。帯にひかれて読みはじめたが私には合わなかった。最後は斜め読みでした。
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2014年度のピューリッツァー賞を受賞した傑作小説。ディケンズを読んでいるかのようにドラマティックかつスリリングなストーリーテリング。日本語版は全4冊という重厚長大な作品であるが、いざページを繰ればあっという間に読み終えてしまった、というのが実感。
物語はレンブラントの弟子であったカレル・ファブリティウスの傑作絵画「The Goldfinch(ごしきひわ)」から始まる。一匹の鳥が静かに佇む絵画を巡り、主人公の少年テオは母と共に訪れた美術館で爆発テロに遭遇し、命は助かるものの、最愛の母を亡くす。奇跡的に生還したテオは爆発によって息絶えようとしている謎の老人の指示に従って絵画を盗み出したところから、歯車は急速に回り出し・・・。
主人公であるテオの成長に従って、極めて魅力的な周辺人物が現れ、物語の舞台もニューヨーク、ラスベガス、アムステルダムと緊張感を増しながら様々に移り変わっていき、一時も読者を飽きさせない。作品のメッセージが何か、という形而上学的な問題はさておき、脳に直結するようなフィジカルなストーリーテリングの面白さが味わえる文学作品はそうそうない。
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人生で1番好きな小説。
辛い環境で、もがき苦しみながら成長していくテオに心打たれます。
大学時代の思い出。
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主人公のテオの最後の物語、今度はニューヨーク
からの逃避行そして行き着いたのは、
アムステルダム!
悪友のボリスに連れられ、訳の分からないテオ
だがあの絵を取り戻す為に練られた計画
を又破天荒なボリスに聞きテオは新たな
危ない深みにはまっていく。
そして、計画は失敗しテオはマーティンと言う悪党
を偶然にもピストルで撃って殺してしまう。
後悔と錯乱で、テオの精神はカオスの様に
悪夢の様なアムステルダムでの出来事をへて
何とかしてニューヨーク帰還。
そして最後は1巻の冒頭へと繋がっていく。
最後まで主人公を導いたゴールドフィンチ、
その美しい姿は彼の母親や愛してやまないピッパ
てして、ハービーの正直な生き方こそ
テオが生涯追い求めた美しい者たち、芸術、愛
なのだと思った。
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少々冗長に感じるとことはあるが、読む価値のある小説。
うまく言えないけど、、、読む価値のある小説。
さっき読み終わったばかりだが、
もう一度最初からしっかり読み直す価値があると思う小説。
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全ての出来事には意味がある(と思える日が来るかもしれない)という話。
主人公がずっと絵を手元に置いておきたかったのは、幸せだった最後の瞬間の思い出だったからなんだろうな。
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長い!笑
でも、長さが苦痛になることは無かったので、自分には割と合っている作品だったのだと思う。
が、数々の賞を取っている世界的なベストセラー作品、と言う前情報から期待が高すぎたのか、、そこまでの感動は無かった。
最後に、どうしてこの絵でなくてはいけなかったのか、と言う事が分かった時、とても心に迫るものがあった。
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自分の読んだ小説の中で心に残るものベストテンに入る物語だった。主人公のテオを中心に、複雑で運命的な人間関係が織りなされ、その隣で絵画を巡るドラマチックな謎が並走する。
テオとボリス、テオとボービー、この二組の関係性があまりにも好きだったし、特にテオとボリスの狂乱に満ちたベガスから寒々しいニューヨークを経てオランダでのターニングポイントをすぎて少しずつ関係性が変化していく様子が心に残る。人生とは、生きるとは、友情とは愛情とは芸術とは、それらに対する作者の疑問と回答が丹念に丹念に練り上げられた最高作品。4巻が全く長くなく、むしろあっけなく終わってしまって呆然とするくらい面白かった。何度も何度も読み返すものになるに違いない。