投稿元:
レビューを見る
イヤミスではなく、登山をテーマにした短編集。登場人物は少しずつリンクしてる。山に登りたくなる。相変わらず心中の描写がうまい。自分の中にある、言語化する前の感情や人に話せない醜い感情までも文章にしてしまうのがこの作家の魅力。
トンガリロの吉田くんは残念だったけど、20年以上前にいったミルフォードサウンドが名前だけでも何度も出てきて、行きたくてたまらなくなった。話としては火打山と金時山が好き。
投稿元:
レビューを見る
湊かなえの新しい一面を見た。短編だが、全てが少しずつ繋がっていて面白い。そこが短編の後日談を読めたようで面白い。
投稿元:
レビューを見る
様々な山を名前にした短編集。短編だが主人公が他の物語と繋がっているのが楽しい。
私も少し前まで山に登っていた。
私の場合山頂で食べるおにぎりと温泉が目的の大半を占めた。
その目的でも良いんだ!と改めて思えた。そしてなぜそれが目的になったかも分かった気がした。
山では何もかもが特別に、濃い経験となる。
また山に登りに行きたくなる本だった
投稿元:
レビューを見る
それぞれのストーリーが別個のものかと思いきや繋がりを持っているのがとても面白かった。山に登ったことはないけれども、登った先にどんな景色があるのか見てみたくなった。
投稿元:
レビューを見る
とにかく面白かった!
山にまた登りたいと思わせる作品。
苦手な作家さんだと思っていたが、これは驚き。全く作風が違っててスラスラと物語の世界にハマっていった。
新幹線の中で読んだが、ウルウルしたりしてしまい、ちょっと恥ずかしかったなぁ(笑)
投稿元:
レビューを見る
2016.10.8
湊かなえさんのイメージとは違った作風だった!山ガールではなく、山女にしっくり。
人はそれぞれ悩みを抱えていて、もがいたり苦しんだり。答えを見つけに山に登る気持ち、なんとなく分かる気がした。年齢的に結婚の話は他人事じゃなくって、なんか胸が掴まれる感じ。
投稿元:
レビューを見る
湊かなえ氏の文庫新作ゆえに、てっきりミステリーだと思いこんで購入。ゆえに、山女=ヤマメ(川魚)の日記って何??と思いつつも、帯も目次も見ずに購入。しかし、山女=山ガールとイコールではないけれど、山に登る女性たちそれぞれのおかれた現状・悩みなどが描かれた短編小説集。登場人物が、それぞれ折り重なり、つながっていく、そんな小説。
ミステリーとは違った著者の一面に遭遇。
投稿元:
レビューを見る
これはミステリというカテゴリで良いんだっけ?連作短編集。
北村薫氏の「八月の六日間」を読んだ直後だったので、大変タイミングが良かった。
シリーズ通して解明することがあったり、それぞれのキャラクターが前を向いて終わったりが多くて、読後感はよろしい。このかたの作品で読後感が良い、と思うのは初めてかも。
投稿元:
レビューを見る
山を登る女にはそれぞれ理由がある。
自分も1人でも山登りをするのでふとその理由を考えてみると“日常からの解放”に尽きるのではないかと思う。
山という普段自分のいない場所で、山登りというオフィスワーカーには縁のない肉体労働。それにより得られる登頂の達成感。また多くの場合、頂上に近づけば携帯の電波も届かない。そういう日常とかけ離れた環境に身を置くことで自分をリフレッシュしているのかも。
きっとより過酷な山を目指したい気分になった時、私はもっと大きな何かと対峙していてそのイメージで山に挑むんだろうな。
山に登る、登ったことのある女性ならどこか共感を覚えつつ、自分に当てはめてみたくなる一冊だと思います。
投稿元:
レビューを見る
湊かなえとしては珍しくイヤミスではない!って言っても世間で言うほどがっくり来るような悲惨な感じの読んだ事無いので、僕的にはダークでいいなあという感想の物が多いです。
さて、この本は登山を通じて、悩みを持つ女性たちの心の内面を描いた本です。最近山流行っているので結構色々な人が題材として選んでいますが、これもまたその一つです。
投稿元:
レビューを見る
こういう感じの湊さんもいいなと思う。
山に登る女性達の連作短編集。
山には登らないけれど、山もいいなぁと思った。
そして、圧倒的な自然の前では、
どんなことも、
何とかなるし、何とかする!と
思えるのかもしれない。
心地いい疲労感とやや前向きな気持ちを感じられた。
物凄くポジティブ、でないところがいいと思った。
山の上で飲む美味しいコーヒーには非常に興味があるけれど、
それは山を登った人だけが味わえる極上の味。
登らない私が味わうことはできないのだ。
投稿元:
レビューを見る
山好きにはピッタリの小説。
妙高山、火打山、槍ヶ岳、利尻山、白馬山、金時山、トンガリロ。歳も登山経験も、山に登る理由もひとそれぞれ。どんなに傷付いていても、山は逃げないし、受け入れてくれる。
仕事でもプライベートでも、辛いことがあったけら山に逃げると言う人もいるけど、正直、登るのはつらいの一言。山は、つらいことがあってもなくても登る人は登ると思う。
山に登れば、晴れのお裾分けがもらえるという言葉が好きです。
投稿元:
レビューを見る
今回の湊かなえ作品は優しい気持ちにさせてくれる物語です。
各章の題名には山の名前があてがわれており、八つの連作短編となっております。
各章には其々、主人公がいて、主人公の視点で物語は語られます。
そして、主人公達は多少に微妙にリンクします。
主人公達は人生に何かしらの疲れを感じており、その時、偶々そこに山に登る機会があったような気がします。
主人公達の悩みは深いものですが、きっと山はそれを解決してくれます。
どの物語もラスト2ページで何故か涙腺が緩んでしまいます。
三十代の女性が読んだら良いんじゃないかと、勝手に思います。
そして、登山の経験は無いのですが山に登りたいと思わせてくれる一冊です。
投稿元:
レビューを見る
とても面白く、感動した。北村薫さんの”八月の六日間”でも思ったが、山登りする人ってどんな気持ちで決断し、どんなことを考えながら歩を進めるのだろう。山の魅力を知っている彼らをたぶん僕は嫉妬しているのだと思う。
あらすじ(背表紙より)
こんなはずでなかった結婚。捨て去れない華やいだ過去。拭いきれない姉への劣等感。夫から切り出された別離。いつの間にか心が離れた恋人。…真面目に、正直に、懸命に生きてきた。なのに、なぜ?誰にも言えない思いを抱え、山を登る彼女たちは、やがて自分なりの小さな光を見いだしていく。新しい景色が背中を押してくれる、感動の連作長篇。
投稿元:
レビューを見る
登場人物が交差する巧みな話の構成と人物描写に引き込まれる。
そして、山に登る彼女たちのように私も山に登ってみたくなった。
この作品は登頂した達成感のように読後感が爽やかでいい!