紙の本
おんなの城
2017/03/10 22:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雨読 - この投稿者のレビュー一覧を見る
安部龍太郎氏の女城主を題材に取り上げた、短編三部作で、
その一は、美濃岩村城主遠山景任に嫁いだ信長の叔母である珠子の武田勢と織田勢の狭間での葛藤を描いています。
その二は、北陸能登の七尾城主畠山義綱の側室であった、佐代の息子とともに生き抜く様を描いています。
その三は、浜名湖の北、井伊谷の領主、井伊家の直盛の娘である次郎法師(井伊直虎)が今川配下から桶狭間の戦い、武田勢の侵攻から徳川の支配下へと変わりゆく中での最良な選択を描いています。
いづれも面白く拝読できました。
投稿元:
レビューを見る
http://ari-jin.seesaa.net/s/article/445858296.html?seesaa_related=category
投稿元:
レビューを見る
3つの短編が入っています。お昼休みにさくっと読むのにいいですね。知らずに借りましたが、3話目が、大河の直虎が主人公です。それなりに設定が大河と違いますが、実際はこちらに近かったんじゃないのかなとか思ったりします。
投稿元:
レビューを見る
短編集。戦乱の世を生き抜いた3人の女性を描く。
霧の城では、織田信長の祖父信定の末娘として生まれた珠子(お直の方)。信長の年下の叔母で3度の政略結婚をさせられる。1562年、甲斐の武田に対する前線基地ともなる美濃の岩村城へ三度目の政略結婚で嫁いできました。
子供が出来なかったため、後の岩村城 主として信長の五男、五坊丸を養子として迎え入れて養母として育てることになる。1570年(元亀2年)武田の家臣、秋山信友が信玄の命を受けて、岩村に侵攻、上村合戦となりました。
その時の戦いが元で、景任は病死。それまでのように夫が討死した後は、岐阜へ戻ることも出来たのでしょうが、お直の方は城に残る道を選びました。3度の政略結婚で振り回される人生であったが、最後は自分の人生を生き抜いた勇敢な女性。
満月の城では、上杉謙信に抗した女性。畠山義隆の実母、畠山義綱の側室佐与を描く。
七尾城主畠山義綱と、側室・佐代のあいだには義隆という息子がいた。義綱は、正室とのあいだに生まれた息子・義慶ではなく、義隆を跡継ぎにしたいと希望していた。
ところが、遊佐美作守らによって義綱が領外に追放され、義慶が次の当主となる。
義隆と佐代を奉じて兵を挙げようとする動きがあると噂が流れ、城中が不穏な空気に包まれると、佐代は、その事態を収めるために遊佐美作守と夫婦になるよう提案される。佐与は息子畠山義隆と共に七尾城の戦いで上杉謙信と激闘をする。
湖上の城では、ご存知、女地頭、次郎法師様である井伊直虎を描く。
今川、武田と強敵に囲まれ、相次いで当主を失った井伊家は、桶狭間の戦いで戦死した直盛の長女、奈美(後の次郎法師直虎)を女地頭に立てる。奈美は過去のある事件を機に出家していたが、井伊家存亡の危機にあたって還俗。徳政令を迫る今川家をかわし、謀反を企む家老・小野但馬守から井伊谷城を奪回し、緋おどしの鎧に身を包んで武田の軍勢を迎え撃つ。
短編ではあるが、非常に魅力的な3人の女性を描いており、読んでいてあきない。
投稿元:
レビューを見る
戦国時代の3人の女性が主人公。
戦国時代の武将ばかり目立ちますが、その影でしっかりと生きた女性たちの姿がありました。
誰かを守るために自分が犠牲になってもいいという生き方がまたすごいと思いました。