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怠け者、だけじゃない
2017/06/21 21:58
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る
怠け者への賛美、讃歌にあふれていてたまらない。小和田くんのこの筋の通った怠け者ぶり、師匠と呼びたい。色々な妨害や誘惑にまったく動じない。最後は神様にも口答えするくらいだしね。怠け者だから。「たとえ行いは正しくとも、流れにさからえば潰される。行いの正しさに驕らないで、流れが変わるまで辛抱なさい」ぽんぽこ仮面が出会った煙草屋のおばあさんのヒトコト。これはわたしにむけてのメッセージだ!と思った。あがいてもあがいてもうまくいかない時。流れに身を任す。読書が心を救うこともある。それが怠け者の冒険譚であったとしても。
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魅力的な登場人物たち
2020/03/18 15:09
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:taddy - この投稿者のレビュー一覧を見る
京都が好きで、クドいのが好きで、冒険が好きならはまると思います。京都に限らず、街を魅力的に描くのが凄いですね。また、登場人物達も魅力的で、その後が気になります。続編は出るのでしょうか。所長が好きです。
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素敵な土曜日に
2018/08/21 22:09
3人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ワシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
元は新聞の朝刊に連載されていたお話だったのだが、連載当時とは似ても似つかないほど作り直されている。
辛うじて登場人物は共通するようだが、全部は読んでいない。
今時『朝日新聞』なんか購読していたら末代までの恥である。
と言うことで、連載当時が云々とは言っても、断片しか知らないので具体的になにがどう違うのかは指摘できないのが難点だ。
かすかな記憶をたどれば、正直なところ連載は「面白くない」と思っていた。作者自身が迷子になって道を見失っても、読者にはどうにもできないからだ。
連載終了から脱稿に至る経緯も、後書きによれば物書きに付き物の「体調不良」によるそうである。
しかし、これに関して読者が見守る必要はなかろう。書け、書くのだ作者よ。物書きだから体調を崩さないといけないなんて、誰が決めた?
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京都の街でタヌキのお面に黒の学生服のマントをしたぽんぽこ仮面を取り巻く話。
森見さんの作品は3作目だったけど一番面白かった。筆者の視点からも所々書かれていたので、斬新で面白かった。主人公の内なる怠け者精神が強くて、面白い。ぐうたらを愛する主人公が同僚達によって冒険に巻き込まれていくのが、笑える。どんなに冒険に巻き込まれても、怠けることを諦めていない姿勢が面白かった。人間である前に怠け者であるとはよく言ったものだと思う。終始楽しく読めたので良かった。
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文庫化。
別作品との緩い繋がりがあるが、解らなくても楽しめる。
ノリの良さという意味では本書が一番楽しめた。
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私は宝くじを買おうと思います。宝くじをあてて、仕事を辞めて、南の島へ行くんです。俗悪な世間から遠く離れて、美しい海と空と水着姿のナイスガイを眺めて、マンゴーのフラペチーノを飲んでゴロゴロする。静かに、のんきにボーッとして、何もせずに英気を養う…するとどうだろう、私の身体には滑らかなくびれが生まれ、その魅惑のボディに………
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「充実した土曜日の全貌」という冒頭の言葉がしっくりくる。
お祭り騒ぎの人々、休みたくても休めない人、土曜日を充実させることに全力を尽くす人、そしてただただぐうたらすることい全力を尽くす人。
好き勝手にわちゃわちゃしている感じが楽しい。
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久し振りの森見作品。
過去に読んだ作品とオーバーラップするところが多くて新鮮さはなかったものの、くだらなさを愛する気持ちで読めばOKです。
たまたま北白川ラジウム温泉に行く予定がある直前に出版されたので現地で読むことができ、臨場感で味わいが増幅されました。
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最近文庫化されてるのを本屋で見て三年前に買ったハードカバーを再読。
森見ワールド全開。
過去の森見先生の作品を見ていたらより楽しめる。
大きな事件が起きるわけでもなく、不思議な世界がコロコロ広がる話。
場面、場面を楽しむ物語なので、私のような暇を持て余している怠け者にぴったりな本だと思う。
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森見さんワールド全開な作品でした。「ぽんぽこ仮面」なんてキャラを生み出して動かせるのはこの人しかいないだろうなあ、なんて思ってしまうほど独特で濃厚な世界観は健在でした。なになら過去作品に登場したワードが多く登場していたので、またそれらの作品を読み返したいなあなんて思ったり。
会社に行く電車の中でちまちまと読んでいましたが、小和田君の休日に対する考えには大変共感しました。休日くらいは怠けたいものです。それでも、本作のような慌ただしい充実した土曜日というものも楽しそうだなあなんて思ってしまうのです。
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今回もまたランキングから物色し、この本にしてみた。
この作者、相変わらず不思議な物語を書きますねぇ。
怠け者でひたすら退屈を味わうためには何でもする主人公と、のんびりしてるだけではのんびりできない周りの人々。
狸が好きですねぇ…。前に読んだ本とよく似たところもあって、もしかしたら被っているところもあるかも(と思っていたら、作者あとがきを読むとやっぱりそのよう)。
すいすいとテンポよく、まあ、ルーティーンがぐるぐる回っていくのに途中でちょっと飽きちゃったけど、通勤電車の中の暇つぶしにはもってこいだわね。
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とても読みやすい小説でした
次から次へと場面展開されるのですが、場景が想像しやすい文章でまるで映画を見ている気分になります。
小和田君は怠け者だなあと思いながらも、私自身も土日の休みは気合いを入れて怠けており、すんなりとその気持ちが分かってしまうことで、自分は怠け者だったんだなと思い知らされました。
恩田先輩と桃木先輩はいいカップルですね。
こんな素晴らしいカップルが近くにいると楽しいかも。
なんの嫌味もなく土日を満喫する、これぞ正しいリア充ってやつでしょうか。
ぽんぽこ仮面は名前が可愛い、話し方が可愛い
でも正体は。。。分かってたけど、面白い!
読んでいてどうしても有頂天家族が頭を横切っていたのですが、同じ作者さんでしたね。
単行本あとがきでも水面下でつながりがあると書かれてましたし、有頂天家族もちゃんと読まなければ。
2回3回と読み直しても、楽しい作品だと思います。
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単行本でも読んだ(2014.11読了)けど、文庫化に伴い修正したということで購入した。
指が進まず…約二週間かかってしまった。
「続きが気になる!」って感じではないんだよね。要所要所では面白いんだけど…。
浦本探偵は、『有頂天家族』の次兄・矢二郎=狸
ってことだよね?
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京都の宵山を舞台に活躍する
怠け者の話
主人公は、休日をいかに怠けて過ごすかにかけている
生粋の怠け者
とにかく万年床でグウタラしたい彼の周りではしかし
休日をフルに充実させんとする反対勢力が元気に活動をおこなっていて
やがては彼をめくるめく冒険へと取り込むのであったーー
***
ひたすら休日を怠けたい主人公は
一応きっちり怠けてみるのだけど
周りがそれを遥かにしのぐ勢いで活動しているがために
冒険の最中においてはそれも虚しく
タイトルから受ける印象ほどは怠けてるような雰囲気がなかったのが不思議w
途中ガッツリ怠けていたはずなのに!
生への焦燥感は共感するところがある
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京都にいく前にちょうどいいと思って久々森見さん。さくっと読めて、相変わらずのゆるっと不思議な雰囲気でおもしろかった。現実のお話かと思いきや、ファンタジー要素も。少しずつほかの作品とリンクしてるのも楽しい。またほかのも読みたくなる。宵山のときの京都にいきたくなった。
恩田先輩と桃木さんがすき。