紙の本
エアー2.0
2019/12/29 08:23
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ごんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
初めのオリンピックスタジアムの爆破事件やヤクザとの駆け引き、これだけだと経済の書物には思えませんでした。行動経済学をAIにより分析することは理解でき、洋上風力発電の話など、ネタも正確に詳しく書かれていたので苦労した作品がうかがえました。次の作品も読んでみたいと思います。
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題名であるエアー2.0、これが主題かと重いきやこれは物語のベースのベース部分でしかなく、主題は福島の復興、もしくは復興を題材にした資本主義経済の再構築だった。
ディープラーニングの研究が進んでいる今、エアー2.0の設定は決して絵空事ではないと思う。
これもしも映像化されるとしたら、主人公は山田孝之しか思いつかないなぁ。あと、こんな話がもしも現実で進行したら、TOKIOが黙ってないな。
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楽しかった、とても。終盤は残念な終わり方だなと思って読んでいたが、そんな事はなかった。楽しく爽快だった。
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福島原発、オリンピック、金融緩和、官僚体質、AI、、、今の社会情勢が随所に盛り込まれており、よくできてるなーと思う。一方で、結局おっさんが偉大だというだけで、読後の印象は薄い。
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「巡査長 真行寺弘道」が面白かったので、こちらも読んでみた。すぐに物語に引き込まれて一気読み。
今の日本人が欲しているストーリーを紡ぎ出している。
この痛快さを堪能できて幸せを感じる。
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詐欺かなんかの話か?と思ったら違いました。
主人公が淡々としてて、
とんでもないことをしているわりには、
スムーズに話が進んでいきました。
人間の感情を数値化するというのが面白かったです。
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エアーというシステムは、正直そこまで話の本筋で関わることはなく、あくまでも主人公の財源として動いていることが多かった。
とはいえ、新しい貨幣がどのように広がるのか、どのように社会に影響を与えていくのかというところは近年の電子通貨の広がりともリンクして、興味深かった。
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中弛みがなく一気に読める危険な本
今年一面白い、いや今まで読んだ中で一番面白かった!
記憶をなくして再び読みたい
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とても面白い!かなり挑戦的な帯だったからどうかと思ったけど、とても満足。社会の「空気」を読んで将来を予言するシステム「エアー2.0」の話。ただし、システムどうこうというよりはそれを用いる、あくまで用いる「人」やそこから先の可能性の話。ラスト30Pの展開はちょっと強引な気もしたけど、主人公の設定も物語もぶれずに進んで満足、面白かった。
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新国立競技場の工事現場で奇妙なおっさんに好かれた主人公中谷。おっさんは、とんでもない競馬の大穴を当てる。
おっさんは実はとんでもない人物で、スーパーコンピュータに載せた「エアー」というシステムを作っていた。
「エアー」は従来のAIに加えて、世間の空気を読む能力があり、それを数値化させて市場を予測する。そこから大きな収益を得る。
これを政府にも提供し、おっさんは「まほろば財団」を立ち上げ、中谷の企画で原発のその豊富な財源で福島・帰宅困難地区を特別自治区にして、
斬新な事業に投資していく。政府との軋轢もあり、放送局利権や米国に操られる政府、などドロドロした話も出てくる。
中谷は、大量の電力を消費する「エアー」システムが、原発電力でまかなわれていることが気に食わない。おっさんに改良を意見する場面もあった。
そうこうするうちに、おっさんは姿を消し、数年後「エアー」は停止し、「まほろば」バブルが収束していく。
最後に、「エアー3.0」が立ち上がるところで話は終わる。今度は世界中の計算資源からなるP2Pシステムとして。
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TOKYO2020 東京オリンピックの年に読んだ。
エアーがおとぎ話にでてくる魔法のようで、都合良すぎる。狂言回しのおっさんもしかり。結局は魔法で作った金で好き放題と評するのは意地悪かもしれない。
スピード感ありサラッと読め、痛快である。
福島第一原子力発電所のこと、東京オリンピックのこと、官僚のこと、政治のこと…。イマ抱えている問題を題材にうまくまとめている。
コンピューターやガジェット類が登場こそするが、最近の骨太のSci-Fiに比べると一昔前の古さが否めない。そこは気にせずに読むようにすると良い。
ただ、これをして暗号通貨を予言したとは言い難い。
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内容は現在の日本におけるパラレルワールドのようなもので、この作品内でも国が抱える問題や予定されている行事が行われていく。
ちょうど2020年のオリンピック前後を舞台としているので、まさに今読むべき作品だと思う。
エアー2.0の世界ではコロナは流行らないが、もっと大変なことが起こり始める。そして面白いことが。
とにかく登場人物の描き方が素晴らしく、中谷やおっさんの掛け合いをもっと見ていたかったし、市川という女性がどんな容姿をしているのか非常に気になる。
作者によると続編エアー3.0の執筆も考えているようで、出版されたら誰よりも先に買って読もうと思う。
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こちらも出張のお供に。
この著者も初めて読みます。
読んだ感想は、「何か石田衣良っぽい感じの小説」。
文章が重すぎず、ライトな感じで、
でもストーリーはその後の展開が気になり、
どんどん読み進めていくことができる感じ。
テーマも自分の好みに合致していて、
楽しんで読むことができました。
簡単にストーリーを紹介すると、
工事現場で出会ったおじいさん(おっさん)に万馬券を渡され、
突然お金持ちになった主人公が「エアー」という空気を読むマシンを使いながら、
原発事故で廃れてしまった福島を何とかしようと奮闘するお話。
資本主義の次のシステムに関する記述や
主人公が色々な本を読んで少しずつ賢くなっていく成長シーンなどは、
個人的にはドンピシャのシーンでした。
特に、おっさんからの読書リストは著者にもっと公開してもらいたかった!
ライトな小説な割には、経済に関して深い議論がなされていて、
理解できないくても十分小説自体は楽しめますが、
理解出来ればもっと楽しめるつくりになっていると思います。
(自分の理解度は50%くらい!?)
続編も出てきそうな終わり方でしたので、次も楽しみです。
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過去1が出ました。
私がこの物語の主人公の立場になった時、思ったり願っている事の、ほぼ全てを作中でやっている。
そこで起こるであろうトラブルもその対処法も、全てが理想と言わざるを得ない。
激しさの中にある優しさにも、とても満たされました。
超最高でした。
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東日本大震災の後、東京五輪の前、そんな時代に書かれた一冊。テーマはタイトルどおり「空気を読む」。
世の中の空気を読むことで作り出したものを、世の中の空気を読まない破天荒な方法で還元していく。
非現実的な夢物語と言ってしまえばそれまでかもしれないが、単純明快なビジョンに魅かれたのは確か。
空気を読むって何なんだろう。