紙の本
エロい,エロすぎる
2017/04/30 11:27
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:コアラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
エロい,エロすぎる。久々に上質のポルノグラフィを読んだ気がする。なるほど「源氏物語」ってポルノだったのですね。そんなものをケダモノである高校生に教科書で読ませてよいものでしょうか(笑)?(古文の教科書に「源氏物語」が入っているかどうかは調べていません。)昔読んだときは古文の読みにくさで全然見えていなかったものが,酒井順子のぶっ飛んだ超訳で赤裸々に…。おそらく平安時代のお姫様は,こんなふうに読んでいたのでしょうね。あぁ,いやらしい。そりゃヴァージニア・ウルフがのけぞるはずですわ。古代日本語で読むのはつらいので,Arthur Waleyの典雅な翻訳で通読してみよう。
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巻頭の「光源氏と『しちゃった♡』年表」が笑えたけど、わかりやすい。
改めてみると、源氏は良く刺されたりしなかったと不思議に思う。
周りには全てを持っていて羨ましがられる源氏だが、本人にしてはいつも何かを求めていて手に入らないという孤独な人だったのかも。
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途中で挫折。空蝉とその夫の娘の章まで読む。
シスターズってそういう意味で使ってたんだ。
あの古典文学をこんな下世話な話しにしちゃっていいのかしらん。
でも源氏物語よりはるかに読みやすい。
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初出は2015〜16の「小説新潮」
源氏物語を、「今風に言うなら性依存症の一人の貴公子・光源氏が、様々な女性と関係を結びまくるお話」という観点から、光源氏と関係を持った女性たちを<源氏シスターズ>と呼んで、彼女らに本音を語らせる。
作者は、源氏物語は女たちの様々な不幸の形をカタログのように提示する物語だが、同時に一人の男の果てしない孤独を描く物語でもあったと言う。そういう見方は聞いたことがなかったが、確かにそうなのかもしれない。
最後のシスターズの座談会=ガールズトークもとてもおかしく、面白い。
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源氏物語に登場する女人たちの中で、源氏と『した』女たちにスポットを当てた作品。『した』女たちを解説しているだけでなく、それぞれの一人語りもある。源氏解説書としてもいい作品。
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「負け犬」でお馴染みの酒井さん。初めてだ。
軽く読めて楽しかった。なんたらREMIXやエッセイも読んでみようかな。
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さわりだけしか読んでないけれど、結構笑えて面白かった。図書館で借りて他の本を優先して読んだらこちらは時間切れになって返却してしまった。
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読友さんの感想から手に取った。確かにこれは面白い!元の源氏物語を読んでいないので、どこからが作者の想像(妄想)かは分かりませんが、源氏の正妻、愛人たち(シスターズ)の心情がよく分かる。とにかく容姿端麗で100%モテまくりの源氏の印象も少し違って見えた。「自分の浮気も包み隠さず話すのが優しさ」って、それアカンでしょ(笑)!六条御息所の存在感はスゴイ!巻頭の、光源氏と「しちゃった♡」年表はかなりのお役立ち。ボーイズトークも面白かった!
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面白かったぁ。源氏物語を読んだ人もそうでない人も楽しめると思う。しかし、もて男の光源氏は罪深い人だよなあ。憎めないけど。いつの時代も女の嫉妬、妬みはあるもんだなあ。
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姉妹というのは性的な意味でのシスターズって事で。
早い話が源氏物語に登場する光君と関係のあった女性達がその時のあれこれを独白の形で赤裸々に語る、という作品。
初っ端に載っているのが『光源氏と「しちゃった❤」年表』という身も蓋もないもので笑ってしまった。
彼女達の語りには当然原典には描かれていないフィクションの部分もあるけれど、確かに各キャラクターの個性は捉えていて面白い。
この俗っぽさがいいので、どうせなら作者視点のメタ発言は入れず、あえてこのノリで全訳した源氏物語を読んでみたいなあと思う。
正直「では語って頂きましょう」という煽りや登場人物による座談会は内輪受けの二次創作の様なやり過ぎ感があって読んでいて恥ずかしかった。
とっつきやすいけれど話の結末に触れている部分も多いので、源氏物語を全く知らない人よりは大まかでも内容をちゃんと知っている人向け。
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光源氏と「しちゃった♡」年表ってそんな身も蓋もない笑
小説と捉えると、どうかなぁという感じだけど、源氏物語って至極簡単にあけすけにいうとこんな本よねーという意味ではとても面白かった。
角田光代さんの源氏物語を同時に読んでいるのだけど、まぁ光源氏のゲスいことゲスいこと。
光源氏を取り巻くシスターズたちの視点から見ると、やりきれない笑
源氏物語って光源氏ではなくシスターズのお話なんだと実感。
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源氏入門者に最適な本。私自身が源氏をきちんと読んだこともなく、登場人物の女性たちの名前はだいたい聞いたことはあるが、どんな人物なのかきちんと理解できていない入門レベルなので、それぞれの女性のことが、わかりやすく、理解がしやすかった。
光源氏が数々の女性とどのように性行為に至ったか、その後どのように性的な関係が続いたかをテーマとして、それぞれの女性について章をさいて書かれている。
テーマとして性関係はゴシップ的にエンターテイメントとして面白いわけではなく、あくまで語るための切り口として、現代にも通用する話として、読者が源氏の世界をリアルに感じることに成功している。
源氏は異様に女性に人気があるなとおぼろげに思っていたが、この本を読んで、その理由がなんとなく腑に落ちた。
女性目線で、様々な女性の恋愛スキル(男との距離の取り方、駆け引き)と、そのすきるが人生そのもの(生き死に)ににつながるということが、源氏の作品の魅力なのだな。
酒井さんが言っているように、源氏シスターズ(源氏と関係をもった女性)はだいたい不幸に陥っているというところが、またドラマとして面白い。
溝口健二の映画「好色一代女」は男目線で女の立場にたって、女の人生の悲哀を表していたが、やはり女性の不幸な人生はドラマ性が高く作品に厚みがでるんですね。
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下世話な感じだけれど、源氏物語って今風にしたらこんなものなのかもしれない。巻末の座談会が面白かったなあ。あと『源氏の誘いをはねのけた人たち』という分科会もあったら良かったのに。この人たちは本編で語ってるからそれで十分ってことなのかな。
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同じ男性とつきあった女性同士=シスターズとして、源氏物語各章を女性側からの一人称独白で語る。新・雨の夜の品定めに加え、六条会・ブス会・ママ会・エロ会などのシスターズ座談会も。
状況が目に見えるようにわかりやすくて、なるほど、実はそんな話だったのねって理解できました。
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めっぽうおもしろい。源氏物語が好きすぎて訳文・原文を読みふけり、源氏物語についてなら何時間でも語れる私ですが、サカジュンの手にかかるとこうなるのか〜とニヤニヤしながら楽しませてもらいました。源氏物語は不思議な文学で、どこまでもハーレクイン的などっぷりロマンス小説として浸りきって読もうと思えば読めるし、男性が読めば男たちの政変物語としても読めます。サカジュンはそこにえがかれているようで微妙に隠微されている大胆な「性」という面を切り取って見せてくれました。若干お戯れが過ぎる面もありますが、そこはご愛嬌。エロ楽しい読み物で、何気に力作であります。大人の源氏物語ファン(穏健派)におススメ。