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ものすごく勉強になりました。
勉強というほど硬くなく、楽しく一気に読めちゃう感じで、親しみながら学べた本でした。
初めて知る事がほとんどで、私のような基礎のキも身に付けていない身からすると、新発見の連続で驚き続け読み終わりました。
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サンゴ礁
全海洋面積の0.2%に海水魚類の1/3、全海洋生物の1/4がいる 生物生産性100倍
熱帯、浅い、岩場 =安定した環境
石灰岩のサンゴの中で褐虫藻が光合成し、CO2や排泄物の窒素、リン酸を受取る
粘液が体を覆う バクテリアが食べ、食物連鎖
温暖化により褐虫藻の活性酸素が増え、藻が減り、サンゴが白化=死滅
昆虫
動物の7割、生物の5割、個体数も一番多い
クチクラ(=キューティクル)
表皮細胞から生成された三層構造の薄くて硬い死んだ膜
べニヤ板構造+キノン硬貨(キノンによる架橋)=タンニング 黒いほど硬い
関節部はキノン硬化が少なくなっていて曲がりやすいが一体
羽
トンボなど 古い昆虫は 直接筋肉で羽ばたくので30Hzほど
ハチ、蚊などは 筋肉バネで張られたクチクラ共鳴箱が最大1000Hzで振動する
気管
拡散で 酸素を(哺乳類の血液より)早く筋肉に送り込むシステム
毛細器官の直径0.2μ 酸素分子の平均自由工程の2倍、酸素は通るが水は通らない
乾燥した陸上で活発に活動できる小さな生物は昆虫のみ
小さいと多くなれる 被子植物と共生
レジリン ノミのバネ力
強弾性タンパク質 弾性エネルギーの97%が位置エネルギーに変換
ためたバネ力を一気に解除して身長の200倍飛びあがる
完全変態 昆虫の83% 生物で最も多い種
幼虫はたくさんある葉を長い時間をかけて食べる
花と蝶の命は短い
棘皮動物 ヒトデ
良く動く動物は 一方向にに配慮した細長く左右対称形状
動かない生物は 環境に均等に向き合う放射形状
5角形は水流の陰になる腕が少ない、3は陰にならないが腕の数が少ない
花びらは5枚が多い
滑走路としての花びらは1本あたり2方向に使えるが、偶数では半分無駄になる
3では少なすぎるから5になる 多すぎると線が見えにくくなる
ユリは6に見えるが実は3枚は萼
骨片が筋肉でつながった骨格
穴だらけ ステレオム構造 内骨格 割れにくい 壊れにくい 直す機構を含む
キャッチ結合組織(皮膚や靱帯相当)が硬さ調整 筋肉の1/10のエネルギーで維持
柔らかくなるには10倍のエネルギー
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ヒトデもすごいしナマコもすごい、ホヤもすごい。替え歌もスゴイ。
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『ウニはすごいバッタもすごい』。『ゾウの時間ネズミの時間』の著者が送る本であり、売れている『植物はすごい』にあやかったタイトルである。そうはっきりあとがきに書いてあるから潔し。
さて、タイトル通りの動物の形態に関する本なのだけど、読み物要素はそれほど強くない。ひたすらに動物たちの体の仕組みが紹介される。
読み物要素が少ないからと言って、つまらない本ではない。というよりむしろ面白い。
昆虫にとってクチクラの外骨格をもったおかげでいろいろいいことがあった。乾燥しにくくなったこと。羽を生やして飛べるようになったこと。これで、彼らは言ってみれば世界制覇をした。
クチクラは英語ではキューティクル。表面を覆う薄い膜のことだ。体が乾きにくくなることはすぐに理解できるが、3層になっている構造が生成される様子やら、黒い(タンニング)ほうが硬いとか。昆虫の黒いところは守りたいところ。曲げたいところはタンニングが少なければ曲げやすい。胸のクチクラはバネのようになって、羽根を動かす。昆虫はすごい(って本もあったな)。
ヒトデ。星型とされるアレ。なぜ5つの方向に放射状なのか。なぜ奇数なのか。いくつかの仮説が紹介される。とはいえ、棘皮動物の面白さはその形状だけではない。極めて少ないエネルギー消費でもOKな彼ら。脳もないし心臓もないし、眼もないから対光反射もない。ヒトにあてはめたら死んでいるんだけど、脳や心臓のようなモノが必要な中央集権型とは違って、すばやく対応できるようにそんなふうに単純にしているようだ。
ホヤ。脊索動物。尾索類。動物だ。ホヤの一番外側、ゴワゴワしたところが被嚢であるが、これがなんとセルロースで出来ている。セルロースは尾索類でしか見つかっていないという。たしかに、植物だろそれ、みたいな「材料」だ。結局のところ、植物もホヤも、捕食者に消化されにくいセルロースを身にまとうことで、捕食に対応しよう、というものらしいが、まるで違う種類の生き物なのに、似た境遇ならそうなるんだ、という面白さ。
というわけで、生き物本に求める著者のぶっ飛び具合はほぼ見られないものの、安定の出来栄え。しかし、ところどころにある「詩」、これがなんと替え歌なのである。
か、替え歌…。
ま、それはそれとして、単純に生き物の妙に喜ぼうぜ!
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地球上の生物のなかでも、特に無脊椎動物について、その生態を詳細に解説している。
内容はとても興味深いのだが、見慣れない単語ばかりなので、その都度思考が停止してしまった。
「刺胞」「原腸胚」「穿孔性」「渦鞭毛藻」「管足」「飛翔筋」「背縦走筋」「無翅類」「外套膜」……など他にの多数の専門用語。
字面から意味を想像して、なんとか読み進めた。