紙の本
大阪弁満載のエッセー
2017/06/29 10:34
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投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「知らんけど」というのは、大阪人が、しゃべるだけしゃべって最後に付け加えることば。こうした、大阪の日常が満載の一冊。通勤の行き帰りで読めます。
江弘毅(コウヒロキ)さんは、京阪神エルマガジン社で『Meets Regional』誌をたちあげ、12年間編集長を務められました。2006年に編集集団140Bを設立、現在取締役編集部長。
津村記久子(ツムラキクコ)さんは、2005年「マンイーター」 (刊行時に「君は永遠にそいつらより若い」に改題)で第21回太宰治賞を受賞しデビュー。09年「ポトスライムの舟」で第140回芥川賞、11年『ワーカーズ・ダイジェスト』で第28回織田作之助賞、 13年「給水塔と亀」で第39回川端康成文学賞、16年『この世にたやすい仕事はない』で芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。
舞台裏からご挨拶
1 まえがき「大阪から来ました」 /津村記久子
「化粧の濃いおばちゃん」/「意外と個性がない」/「もう新しくはなれない」/「真似しきれてない」/「大きな地方として」
2 どこで書くか、大阪弁を使うか問題 /江弘毅・津村記久子
働きながら書いていたこと/書いたもの、関西弁で読む?/三代おってから威張ってください/その場にふさわしい言葉を何通りも知っている/身体化された言葉の使い分け/しゃべっているときに水位の調整ができる大阪人/東京に行ったらわからんようになる、と思っている ほか
3 大阪語に「正しさ」なんてない /江弘毅
4 世の中の場所は全部ローカルだ /江弘毅・津村記久子
大阪には「居場所」がある/天満も福島も全然ちがう、けどなんか似てる/すごいローカルなことを守っている都会/やな学校って、みんな同じ顔して誰がいじめてくるかわからない学校/大阪は最後の巨大な「ローカル連合」 ほか
おわりに
コーヒーとワタシ
紙の本
ローカル志向ってなんだろう
2017/03/25 23:40
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投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
大阪の「次女っぽさ」って表現とか、東京の「消費者として見られている」感覚とか、津村さんの言い回しが楽しめます。しかもローカル志向の考察は意外と深い。
コーヒーと一冊シリーズの本は初めて買いましたが、値段の割に凝った装丁で得した気分。おすすめしたいです。知らんけど。
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大阪を離れてしまった大阪弁ネイティブ(ただし祖母と母の話す大阪弁なのでかなり古いもの)でとても大阪的なものには好意を持ってみている。
この本は大阪人(テレビ的な大阪人=芸人ではなくてら大阪で生活してる人)が本当に素で話してる本。とても面白かった。常々、大阪は京都奈良神戸に比べて泥臭い、鈍臭いトコがあるなぁと思っていたので大阪人でもそう思うことあるんやねという感じもある。
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(2017/12/9読了)
江さんは津村さんを持ち上げ過ぎ。2人とも大阪を都市ではなく地方のひとつと、特別視して欲しくないようなことを言ってるけど、ほんとはそうは思ってないんじゃないかなぁ。
大阪は次女だとか(長女は東京)、大阪のあるあるとか、地方の話とか、サッカーのエンブレムとか、なかなか面白かったけど、最後は大阪でお腹いっぱい状態になっちゃったので、星は3未満ということで。
(内容)
どこで書くか、方言を使うか、世の中の場所は全部ローカルではないか…関西の名物編集者と作家が、怒濤の勢いで語り、綴る!大阪から、日本のローカルのあり方が見えてくる。書き下ろしエッセイ×一気読み必至の対談を収録!
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大阪生まれのふたりが大阪についてとりとめもなく話す一冊。
大阪に縁のないわたしにはちんぷんかんぷんな部分も結構あったのだけど、津村さんの目を江さんがとても褒めてくださるので自分のことのように嬉しかったり。
津村さんの強い意志も再確認できたし
ほんとうに良い意味で自分を作家だとおもっていないんだなあと。
だからこんなに一般的な、日常を書けるんだなあと、でも、ものの見方がほんとうにユニーク。
女の子的でもあり、おっさんでもある。
ジョルジョ・モランディの説明や、トランプがヅラか思い続けなあかんという思想や、東京に行ったら日本人になってしまう、という発想、こういう目で、それを形にできる文章力があったらそら作家になるよな。
それぞれのエッセイよりも対談で一冊だったらもっと高い評価をつけたかも。それくらい、おしゃべりをもっと聞いていたかった。
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津村さんなので、ぜひ読みたいと最初書店をさがしまくったがわたしの行く書店ではどこにも見つけられず、アマゾンから届けてもらった。らば、単行本を想像していたんだけど、予想外に冊子的なものだった。。。これで千円は高いような気もするけど、なんというか「コーヒーと一冊」というコンセプトとか手づくり雑誌みたいな感じが好ましかったのでよしと。。。内容はすごくおもしろかったし。笑った。
津村さんが大阪のよくないところを書く、という。大阪はおばちゃんである、とか。ほんとうに津村さんておもしろい。
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大阪って明るいイメージだったが、実はちょっとこじらせてるのか?
だとしても、会話で水位調整などナチュラルにこなす大阪人に、勝てる気は全くしない。
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真面目な本を読み進められないでいると、
ついつい、読みやすそうな本?に
おつまみ的に手を出してしまう。
そして津村さんに頼ってしまう自分を
見つけるはめになるのである。
下巻に突入したサピエンスの話も面白いけど、
ローカルな大阪の話はまた興味深い。
本の値段は…なるほど、そういうことなのか。
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大阪に関する作家、津村紀久子と編集者、江弘毅のエッセイと対談集。
大阪生まれ、大阪在住で仕事をしている二人の大阪への思い、感覚、文化、ことば等
あらゆる大阪に関することが語られる。「なるほど」と思うことが多く、その細部にわたる分析と表現がすごい。関西人、いやもっとディープにいえば大阪人でなければわからないことーー特にことば、たとえば「ねえちゃん」のひと言もそのイントネーションで意味合いが違う等ーーが語られる。この本はとても面白いのではあるが、残念ながら関西人にしか理解出来ない、受け入れられない面白さであろう。しかし関西人には必読の書である。
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江 弘毅 & 津村記久子 著「大阪的」2017.3発行です。大阪生まれ、大阪育ちの津村記久子さんのエッセイを楽しく読んでるので、対談ものも読んでみました。江 弘毅という人は知らない人です。一読しましたが、どこが面白いのかわかりませんでした。大阪をよく知らないからでしょうか・・・。大阪の方の感想を聞いてみたいと思いました。
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この本、関西弁がわからん人には読みづらいんじゃないだろうか…(笑)
トークそのままに書かれていて
細かいイントネーションとかわからんw
大阪について書かれてるような
大阪のいろんなところの話語について
語られてるような
そこに住む人達について語られてるような…
なんだかよくわからなかったです。
頭追いつかへん。
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厚化粧のおばちゃん、長女を意識しすぎの次女という大阪のキャラクターは、いい得て妙という感じはするが、私は実際大阪に行ったことがないので、あくまで感じでしかない。いい読者ではない。
観光地としては、大阪って、あまり魅力がない。奈良・京都の方が見所がたくさんあるし、風情もある。大阪城はコンクリートだし、食べ物が安くて美味しいと言ってもわざわざ旅行で食べに行くほどではない(だって、山海の珍味ではなくてお好み焼きとかでしょ)。USJも興味ないし。よく考えると自分にとっては日本で一番魅力のない都市かも。津村さんも言っているように、地方には地方のカラーがあって、そこが面白いのに、大阪は変に都会でオリジナリティがないのよね。
それでもこの本のお二人は、ふるさとであり、今も住んでいるところだから、ダメなところも仕方ないかと愛していることは伝わった。
大阪が私のような人にも魅力が感じられる都市になったら京都・奈良のついでに寄るかもしれません。
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大阪は厚化粧のおばちゃん? 「おもろない」は人格否定? 津村記久子はなぜ大阪で作家を続けているの? 関西在住の名物編集者と人気作家が、地元・大阪の「ええとこ」も「アカンとこ」も、とことんしゃべりつづる。
いい感じの雑談?
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江弘毅さんと津川記久子さん、お二人の大阪人の対談。東京に追いつけ追い越せやなくてしっかり大阪らしさを出したらええし出さな損やでというお話。ザスパクサツ群馬とカマタマーレ讃岐(ネーミングが最高!)のお話にはジワッときました。
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大阪の根本的な性根の悪くなさを、自分はどこかで信じているのかもしれないと思う。だからこそ、大きな地方としてもっと自由になることを、漠然と望んでいる。
(P.023)