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まさに自分の状況にうってつけの時期に出た。新聞広告はたぶんオビと同じ「人生は後半戦が勝負」と大きく出ていた気がする。この4月で一応職業人生は終わり、また同時に子育ても終わっていて、が、なにか働かないでずっと家にいるのになじめない6月に読んだ。
定年後は、オビのピックアップの言葉、
・終わりよければすべてよし に尽きるのだろう。
そして死ぬまでの時間は実は働いた総時間よりたっぷりあり、
・自由にできる8万時間(84歳まで生きるとして睡眠食事等を除いた時間を計算) もあるのだが、
しかし元気なのは、
・75歳までの「黄金の15年」。
文中では2002年のアメリカ映画「アバウト・シュミット」で定年退職した主人公が自分が生まれた土地や通った大学にも行ってみるが、過去のいい思い出は蘇らず、逆に厳しい現実が次々と主人公を襲う。~過去を振り返ってみてもしょうがないのか。
多くの定年者のインタビューではありあまる時間を有効に使い、悠々自適に過ごしている人は少なかった。
作家の森村誠一氏は60歳から70歳が本当は自分の能力が一番発揮され”何をしてもいい自由を選べる「誉生」”の時期といったが、楠木氏は「しなくてもいい自由」の余生も素晴らしく、要は退職後の一日一日を「いい顔」で過ごせるかどうか、だという。
現役中はもっと自由な時間があれば、もっと本も読めるのに、もっと映画もみられるのに、もっと音楽も聴けるのに、楽器にも挑戦したいのに、パッチワークもできるのに、と「もっと自由な時間があれば」というのがあったが、いざ自由な時間があると、上のどれもしていない。
最大の理由、それは思いもかけないことだったが、興味の対象が変わっていた。
本などは仕事がらみでどんどん必要と興味が沸き読んでいたが、仕事がらみのものにはパタっと興味が無くなった。まあ、しかし別な興味は沸いてきて、旅行に行ったイギリスに関する事が目下の興味。
映画や、音楽も以前ほど興味が沸かない。若い人の恋愛物語はなにか見る気が起こらず、あれほど生活を覆っていたロック、ジャズもほとんど聴いていない。
時間ができたら、とためておいた布地、これは8月に簡単なブラウスを作りミシンの感覚が戻ってきたので、パッチワークもするかもしれない。
しかーし、最大の関門は体力の変化である。これはミシンをかけて実感したが、細かい手元がよく見えなくなっている。また8月には同じ日に2回も転び、やはり定年後は「体力」が最大のキーワードであるように思った。
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テーマについて多面的かつ論理的に展開されていてためになる(日々、漠然と感じていることが肉付けされていく感じ)。
インタビューや実例、文献の参照等が豊富で説得力あり!
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この本の紹介は以下のとおり。
第二の人生をどう充実させたらよいか。
シニア社員、定年退職者、地域で活動する人たちへの取材を通じ、定年後に待ち受ける「現実」を明らかにし、真に豊かに生きるためのヒントを提示する。
となっており、
内容は、
プロローグ 人生は後半戦が勝負
第1章 全員が合格点
第2章 イキイキした人は2割未満?
第3章 亭主元気で留守がいい
第4章 「黄金の15年」を輝かせるために
第5章 社会とどうつながるか
第6章 居場所を探す
第7章 「死」から逆算してみる
です。
著者も大手企業のサラリーマンだったが、現役時代、軽度の心の病で休みを取り、以後の会社生活の中で、定年後も見据えた生き方を実践した人である。
その経験も踏まえ、真に豊かに定年後を過ごすための指針を提示されている。
所謂、産業革命後、先進資本主義社会において生じた大企業の中における特異な働き方に起因する「定年後問題」だ。
著者は、このカテゴリーを扱った文献を分析し、一定の「パースペクティブ」を示した。
その手法は、「法の継受」のようなもので、人間社会が積み上げてきた原理原則をブラシュアップさせた概念を纏めている。
あとがき、参考文献から、著者の意図をもう少し掘り下げて「定年後」を考えていみたい、社会科学的に(笑)。
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日本のサラリーマンのほとんどは60歳で定年を迎える。それは通勤して、仕事をして、社内外の人間との交流をするという規則正しい生活から切り離されるということだ。60歳になって、全く新しい生活がはじまる。しかも、余命を考えると約20年は続く。
そんな「チェンジ」に多くの人は対応できるのか。保険会社の社員として定年を迎えた著者は、自らの体験と他の定年者への取材をもとに「定年後」の生活を輝かせるためのノウハウを探す。
定年後に変わるのは生活スタイルだけじゃない。名刺のない自分、24時間接することとなった家族の対応など、様々な違和感を乗り越えなければならない。大事なことは本書の副題通り、準備を50歳からはじめることだ。定年を迎えてから余生のことを考えるのでは遅すぎる。もはや定年は、のんびりとした隠居ではなく、新たな人生のはじまりなのだ。
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定年後の事がよく調べられている1冊。現代の日本人の定年後の生き方を調査し、その内容からどのような生き方が各々にとって幸せかを示している。ある程度の事は予想できたが、このようにリアルな文章で綴られると真剣に考えさせられる。人の生き方はそれぞれだが、自分は会社に依存しないコミュニティを形成できる生き方を今のうちから心がけたい。
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死から逆算して、出来ること、すべきこと、したいことを整理して、自ら主体的に生き始めるいい機会が定年。ということが書かれていた。
今読んでよかったと思う。
故郷なるものへの回帰願望についても少し書かれているが、自分にはそれがほとんどない。
幸せな小中高生生活を送れなかったからだろうか。
なんだか羨ましい気がした。
ま、しかし、当書でも、過去の幸せを味わって、今を生きることは困難と指摘されているし、それはそれとしておこうと思う。
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大変参考になった。死からの逆算で現在の自分の人生での位置を自覚する。すると何をすべきかわかりやすい。定年になって、やることが見つからずボーとする事がないよう早いうちから準備が必要かと思った。2017.10.11
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家庭と仕事の両立は難しいし大変だ。毎日のように会社を辞めたい、明日にもでも辞めてやる、と思っている。しかし、辞めた後、どんな生活が待っているのか?
メリットとして家庭と仕事のバランスをうまくとることができるようになって自分の自由な時間も得ることができる。もっと趣味や子どもの教育に時間をたくさん割くことができる。一方でデメリットとしては、①刺激がなくなる、情報が得られなくなる、②孤独に陥る、これまで全ての人間関係は受身で構築してきたため、自ら人間関係を築くことができない。
仮に個人事業主になって、組織に縛られず、家庭に割ける時間が増えたとして、刺激は極端に少なくなるだろう。社会の大きな動き、雰囲気のようなものに肌で触れることはできなくなるかもしれない。誰かの役に立てた、とりあえず一つ仕事ができた、みたいなちょっとした達成感や生きがい、のようなものも失うことになるかもしれない。さらに、これまで職場の人間関係には、長年悩まされ続けてきたが、会社から勝手に決められたチームでもそれでも一緒にランチを食べたり、仕事にまつわる会話をしたりすることで、孤独とは無縁でいられた。
趣味や共通の興味を軸とした新たな人間関係作り、「お友達を作ること」そのスキルがポイントかもしれない。
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仏典には「臨終(死)について学んでから、他の事を学ぶべきだ」とあるという。
著者は、大学院卒業後生命保険会社に勤務し、定年を迎えた後この本を出版した。
人生の折り返し点を過ぎたら、「死」から逆算して人生を考え生き抜いていくのだというのが本書のテーマだ。
脇目も振らず働いて一人前の社会人として実力を身につけていくべき青年期。
その経験を基にして社会で活躍をしていく壮年期。
著者の大きな転機は2回。
40歳で阪神淡路大震災に遭遇したこと。
47歳で体調を崩し長期休職したことだという。
この経験が、自分自身への接し方、社会に対する見方を大きく変えたという。
急速な医療の発達で、日本人の平均寿命は圧倒的に伸びた。
ただ、その増えた年月の過ごし方を指し示す指標は存在しない。
定年まで会社に縛られ、奉仕し、家族のためと、耐え抜き、働き抜いた男たち。
だが、定年と同時にその肩書きは通用しなくなる。
趣味に生きるのも良い。
地域の活動に精を出すのも素晴らしい。
そこで大事になるのは、肩書きや過去の経歴をひけらかすことでなく、積極的に役割を担い責任を果たしていこうという姿勢だという。
「自分にとって本当に大事なものや、自分が果たすべき役割に気づいた人は、優しい眼差しを持った穏やかな表情になる」
多くの定年後の人たちを取材してたどりついた言葉には重みがある。
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●→本文引用
●60歳からの人生における自由時間は8万時間もある。これは20歳から働いて60歳まで40年間勤めた総実労働時間よりも多いのである。定年後の持ち時間は決して少なくない。また多くの会社員や定年退職者の話を聞いて感じるのは、「終わりよければすべてよし」ということだ。若い時に華々しく活躍する人も多い。それはそれで素晴らしい。ただ悲しいことに、人は若い時の喜びをいつまでも貯金しておくことはできない。大会社の役員であっても、会社を辞めれば”ただの人”である。一方で若い時には注目されず、中高年になっても不遇な会社人生を送った人でも、定年後が輝けば過去の人生は一変する。そういう意味では、「人生は後半戦が勝負」なのである。
●なぜ「会社は天国」なのか(略)とにかく会社に行けば人に会える。昼食を一緒に食べながらいろいろな情報交換ができる。若い人とも話ができる。出張は小旅行、接待は遊び。歓迎会、送別会はみんなと語り合える。遊び仲間、飲み友達もできる。時には会社のお金でゴルフもできる。規則正しい生活になる。上司が叱ってくれる。暇にならないように仕事を与えてくれる。おまけに給料やボーナスまでもらえる。スーツを着ればシャキッとする。会社は家以外の居場所になる。などなど挙げていけばいくらでも出てきた。
●小さい頃に得意だったこと、好きで好きで仕方がなかったことが、次のステップのカギを握っているケースがある。(略)またそういったポジティブな事柄だけにとどまらず、子どもの頃にコミットしていたことや、コンプレックスが重要なカギを握っていることもある。
●どのような社会とのつながりを目指したとしてもそこに優劣はない。しかし数多くの事例を見てきた立場から言えば、次の2点はこだわった方がいい。1点目は、何に取り組むにしても趣味の範囲にとどめないで、報酬がもらえることを考えるべきである。(略)何かに取り組む時に、他人の評価をお金に換算する態度は持っていた方がいい。(略)2点目は、望むべくは自分の向き不向きを見極め、自らの個性で勝負できるものに取り組むことだ。定年後の60歳から74歳までは自分自身を縛るものが少なく、かつ裁量をもって動ける黄金の15年である。人生後半戦の最大のポイントだという意気込みで、自分ならではのものを見出したいものである。
●多少割り切って言えば、中高年から全く新たなことに取り組んでも、長年の組織での仕事で培ったレベルに到達することは容易ではない。今まで取り組んできた仕事を直接、間接にカスタマイズして社会の要請に応えられるものにすることが力を持つ。
●やはり人は生きてきた道を還るのではないかと思ったのだ。(略)故郷は居場所の一つだけにとどまらず、自分の還る道筋ではないかと思った次第である。
●過去と未来につながっている自分は、誰とも比較を許さない唯一無二の存在である。そこには抽象的な自分は存在しない。(略)定年後において新たな自分を発見するためには、未来の自分、過去の自分に手助けを求めることがポイントだ。
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なぜ日本に定年制度が必要なのか? ラジアーの理論をいうのを照会している。「入社してから定年まで会社への貢献どは変わらないが、賃金は貢献度に対して低く始まり、定年時には貢献度より高くなる」と言いうのは間違いで、入社直後は会社への貢献度はむしろマイナスであり、入社して経験してを積み、責任が増え、それとともに賃金はそれに伴い増えて行くというのが実感である。
60才で定年すると後10年から15年。これからどうやって過ごして行くか?どこに居場所を見つけるのか?家族(特に奥さん)とどう向き合うか? 定年すると会社での経歴・立場は全てゼロクリア。さあ、どうする?
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定年退職後の著者のレポートをまとめた本である。なるほどと思える部分もあったが、定年を迎える人の履歴は、人それぞれでありなかなかこの本だけではわからない点があると思う。文章の書き方が、あまり上手くなく、読み進めるのに苦労した。
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自分も近づいて来たので、書名に引かれて手に取った本。 子供の頃に好きだったもの、今のキャリアが活かせるもの、という指摘には納得。自分もそのような分野を意識していきたい。 それから大事なのは、積極的な関与と責任感、義務感。これにも納得。著者が指摘しているように、どうのこうの言いつつ、今の環境は恵まれているのかも。この点も再認識。
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この本の対象者は31ページで書かれてあるように、大手企業の勝ち組社員たちのように思われる。
経済的にはもう問題ないが、精神的、社会的なつながりをどうするかという視点である。著者自身も京都大学法学部卒
大手生命保険会社を60歳で定年退職。
ある種、贅沢な悩みという印象を持った。
定年後は大企業の肩書ではなく、個人としての魅力、能力が勝負ということだ。
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人生は後半が勝負。終わりよければすべてよし。
家督相続は60歳以上。現在の定年と同じ。
チャップリン「人生で必要なものは勇気と創造力、ほんのちょっとのお金」
冬の朝が遅いのは普通のこと。働いていると無理して時間を合わせている。
名刺が必要。
新たなキャリアを築くのは大変。今までの延長上で考えるほうが楽。
「60歳から始める小さな仕事」「定年後を生きる」など加藤仁
25歳までに聞いた歌が記憶に残っている。
最後に食べたいものリスト。
昼食の回数は、あと何回か。
葬式の段取り、死んだ時の備え。
元気な人の共通項は、教育関係に取り組む、若い人に役立つことを持っている、若いころの自分をもう一度呼び戻している。
60歳を超えると体を動かす仕事の方が決まりやすい。