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自分の人生について、長い時間軸で考えたいなと思い、人生計画の本や自分より上の年代向けに書かれた本を、読むようにしています。
この本はまず、定年退職を迎えた人たちがどのような暮らしを送っているか? リアルな姿を書いています。
その内容を読むと、男性、とくに都市部で会社員生活を送っていた人はかなりの割合で、「寂しい」定年後の暮らしを送っていることがわかります。
その前提を踏まえ、後半では、「いきいきした」定年後の暮らしを送るにはどうしたら良いか、著者がインタビューした人たちの事例を交えて、アドバイスしています。
全体を通じてまず、定年を迎えてからもしくは直前になって、「何をしようか」と考えるのはかなりリスクがあることなのだと、認識しました。
著者自身も、保険会社で勤務しながら、定年を迎える前から著述家として副収入を得ていたとのこと。
できれば45歳頃から、定年に備えた行動を取ることを勧めています。
そしてこれまでは漠然と、定年を迎える前と後、という大きなくくりで考えていたのですが、体力の衰えを踏まえると、60歳から75歳と75歳以降に、分けて考える必要があるのだなと、気づかせてもらいました。
毎日通勤して多くの人の中で仕事をする、収入を得る。
そのような暮らしをしている間はある意味で「苦行」のように感じる会社員生活ですが、そのリズムがなくなった時にどのようなことが起こるのか、どのように感じるのか、具体的なイメージを持つことができました。
備えあれば憂いなし。
この分野については他の関連書籍も読むようにして、早めに取り組んでいきたいと思います。
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17年度上期に話題になった本。
事例ベースで定年後の時間の使い方を紹介。
経済的な観点よりも、その時間の過ごし方の価値にフォーカス。
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60歳前後での会社定年の特に男性へのインパクトを痛感した。
会社という組織を通しての社会とのつながり、交友関係を失う一方で、まだまだ動き・輝ける70代半ばまでの期間の生きがい、居場所(家庭、地域、交友、学びなど)をどう見つけ、馴染むか。意識、行動のシフトが必要と感じた。
答えはいくつもあるし、都会と地方、家族など人間関係や状況、人生への向き合い方によって、それぞれが選ぶしかないが、「いい顔」で生き・死んでいけるような選択を妻と一緒にしていきたいと感じた。
18-41
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★4.2(3.57)2017年4月25日発行。少し前に話題になっていたので図書館で予約。定年までまだ先なので、関係ないと思っていたが、50歳になったら読んでおくと良い本ですね。この本を読むまでは、なんとなく定年後は自由時間が増えて、やりたいことが何でもやれる、自由に旅行に行ったり、勉強したりと思っていたが、確かに人は社会と関わっていかないと生きるのが難しいかもですね。では、どうやって定年後に会社の肩書なしで関わっていくかにつき、様々な事例を紹介。定年前に定年後の生活を考えるうえでとても参考になる本でした。
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新入社員の頃、定年間近の係長さんにとても可愛がってもらっていた。今から30年以上前の話だ。私は直属の部下ではなかったのだが、何かにつけて気にかけてくれた。仕事で悩んで落ち込んでいると、「まずはたくさん食べて、たくさん寝なさい」などと何気なく声をかけてくれたものだ。
やんちゃで反骨心旺盛だった若かりし頃の私も、この方の言葉にだけは素直に従っていた。常に笑顔を向けてくれる心からの優しさが、そうさせたのだろう。
その方とは2年ほど一緒に仕事をさせていただいたが、定年退職されるときに「今のままで頑張れよ」と笑顔で声をかけてくださった。日頃の行動や勤務態度を注意されることが多かった私は、今のままで良いと言ってくださる老係長の言葉をとてもありがたく感じた。
それから30数年が経ち、自分も定年退職まで残り数年という年齢になってきた。そうなると、若手社員に目を細めてさりげなく注意する気持ちが何となくわかってくる。男女を問わず自分の子どもと同じような年頃の若手社員を見ると、雑な行動や言動も何となく微笑ましく感じてしまうことが多い。
もちろんその相手にもよるのだが、やんちゃながらも憎めない性格の若手社員にはついつい「ご飯をきちんと食べてるか」などと声をかけてしまう。そういうことをするのも、きっと若い頃の経験があるからなのだろう。
楠木 新さんが書かれた「定年後 - 50歳からの生き方、終わり方 (中公新書)」はテレビやラジオでも数多く紹介されているので、すでに読まれたかたも多いだろう。また、楠木さんご自身がテレビに出演されたり講演をされたりしているので、ご本人の話を聞かれた方も多いのではないだろうか。私もテレビでお話を伺ったことのある一人だ。
「定年退職」というと、一昔前は「これからは悠々自適の生活ですね」などと仕事をせず楽隠居を決め込むことを羨ましく思ったものだ。しかし、最近では年金の支給開始年齢が引き上がったことや、そもそも生き甲斐としての仕事が見直されてきていることもあり、定年イコール隠居というステレオタイプの生き方は当てはまらなくなってきた。
人生100年と言われるようになってきた現代において、定年退職前後の時間をどう活かすべきかが書かれたのが本書だ。
【目次】
プロローグ 人生は後半戦が勝負
経済的な余裕だけでは足りない / 終わりよければすべてよし …ほか
第1章 全員が合格点
定年退職日は一大イベント / 定年退職か、雇用延長か / 隠居と定年の相違点 …ほか
第2章 イキイキした人は2割未満?
名前を呼ばれるのは病院だけ / クレーマーは元管理職が多い? / 米国の定年退職者も大変 …ほか
第3章 亭主元気で留守がいい
日本人男性は世界一孤独? / 名刺の重み / 主人在宅ストレス症候群 …ほか
第4章 「黄金の15年」を輝かせるために
会社員人生の2つの通過儀礼 / 8万時間の自由、不自由 / 一区切りつくまで3年 …ほか
第5章 社会とどうつながるか
ハローワークで相談すると / 得意なことに軸足を移す / 100歳を越えても現役 …ほか
第6章 居場所を探す
自ら会合を起ち上げる / 同窓会の効用 / 家族はつらいよ? …ほか
第7章 「死」から逆算してみる
お金だけでは解決できない / 死者を想うエネルギー /「良い顔」で死ぬために生きている …ほか
目次をご覧いただいても分かるとおり、本書には退職後だけではなく、退職前にどのような準備をしていた方が良いのかということも書かれている。
社会から離れてしまうことの孤立感を味わうことなく、どのように第二の人生を迎えるべきか。単なる方法論や精神論ではなく取材による具体的な例も書かれているので、退職後の人生設計をするのにイメージがわきやすい。何より、著者本人が悩んだことの延長線上が本書なので、説得力があるのは頷ける。
ちなみに、本書をベースにした漫画版の「まんがでわかる 定年後 - 黄金の7法則 (単行本)」もあるので、より簡潔に知りたい方はこちらを読むのも良いだろう。私は漫画版を読んでから新書版を読んだが、中身は共通しているものの、当たり前のことながら新書版は内容が詳しいので、より深く内容を把握することができた。
定年を迎える人だけではなく、現在の仕事や環境に行き詰まっている方にもオススメの一冊だ。まずは読んでみる価値ありの一冊だと思う。
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<目次>
プロローグ 人生は後半戦が勝負
第1章 全員が合格点
第2章 イキイキした人は2割未満
第3章 亭主元気で留守がいい
第4章 「黄金の15年」を輝かせるために
第5章 社会とどうつながるか
第6章 居場所を探す
第7章 「死」から逆算してみる
<内容>
自分もソロソロ近づいてきた「定年」。このジャンルでは定評のある著者のベストセラー(2017年刊)。語り口がわかりやすく、実体験や多くのインタビューから構成されているので、信憑性が高い。分析は当たり前の感じだが、そのあたりが妥当なのだろう。ともかく趣味でも仕事でもいいので、新しいところで社会とつながること。少し大変な方が楽しい。現役時代の感覚は捨てること(これが一番難しいかも)。などかな?最近新刊が出ている(『定年準備』)も目を通したい。
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結構売れ行きは良さそうな一冊です。
支持を受けるのは、内容の出来というより、60歳前後の男の気持ちにマッチしているからだと思います。社会学等からの学問的アプローチはあまりなく、新たに真実に迫るような解明はなかったように思います。
女はもっとシビアな現実を、したたかにしなやかに生きているようにとも思う。男性より長い人生90年を生き抜くのだから。
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会社が人間関係を提供する最強の装置であるという記述はとても印象に残った。定年後は、会社に代わるものをどうやって構築していくかが、重要だと思った。
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取材や多くの人のインタビューを通じて定年後の人生の問題点を取り上げ,その長い時間をどう生かすかを提言する.
私は定年まではまだしばらくあるが,これまで勤めてきた年数に比べるとこの先は短い.
そして,この本を読むと定年になるのが怖くなる.定年までまだ時間があると思っていると,手遅れになるらしい.私の周りの仕事を辞めた人たちも時間を持て余し気味のようだし,何もしないで日々をおくるのはとても難しいことのようだ.本も目が悪くなって読めなくなるだろうしね.
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人生100年の時代に突入しつつある現在、60歳の定年を迎えてからの行き方も変わりつつあります。その時に楽しく生きるためにはどうするのか。その生き方について書かれています。60歳まで仕事してという生き方で考えると、つまり定年という考え方で生きると辛い将来が待っています。定年後については、その前からゆっくりと考えて、実行できるところは実行していく必要があるということ。そのための考え方、何を大切にするのか、何に気をつけるべきなのか。世間で言われているセミナー的なことではないヒントがたくさん書かれています。
40代、50代において、残りの人生をどのように生きるのか、ライフプランを立てることの重要性を感じる内容でした。そしてそのための具体的な考え方について書かれているところが勉強になりました。
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豊かな定年後を迎えるためには定年前の過ごし方が大事。夫婦でつながり、社会とつながり、自分の居場所を作らなければならない。併せて寿命や健康寿命を視野に入れそこから逆算してライフプランを立てることが必要だ。あたり前のことだけど目から鱗。
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売れているとの事で手にしてみたが特に目新しいことは書いてなかった。会社は天国との事。そうなのかね。定年後75才までの15年が黄金期らしい。楽しみだ。
映画「アバウト・シュミット」いつか観てみよう。
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社交的ではないタイプでも会社で仕事しているだけで多くの人から刺激を日々受けていることに感謝しなくてはならないことや、退職後に取り組んていることは新しいことより子どもの頃好きだったことだったりする不思議を知りました。
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筆者が定年を迎えるにあたり準備したことなどをもとに、定年後の過ごし方についてさまざまなパターンを記載している。
ライフプランセミナーの流れとしては、
1.老後の資産管理
2.配偶者との良好な関係
3.健康
4.時間があるので趣味が必要
ということを説いている。
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特定の組織に属していて定年を迎える人たちへのアドバイス集といったところか。
自分の場合は、「定年後」2年を経過しようとしているのだが、この本に書かれていることで、自分なりに腑に落ちることはあまりなかった。そういう意味では、幸せな「定年後」を過ごしているのかもしれない。まだこれからどうなるかはわかりませんが。
50代の「定年前」の人には一読をオススメします。