紙の本
人工知能はどこまで発達するのか?
2017/06/12 09:03
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:touch - この投稿者のレビュー一覧を見る
囲碁や将棋の世界でにわかに注目をあびた人工知能(AI)。
その人工知能にテーマを絞ったSFショートショート。
一口に人工知能といっても、囲碁や将棋のようなゲーム、自動運転、対話のようなコミュニケーションといった種別の話や、AIと法律、哲学、創作といった観念的な話など、様々である。
面白いのは、人工知能学会が編者で、各ショートショートを単なるフィクションで片付けるのではなく、専門家から見た問題点などを分かりやすく補足しているのがいい。
果たして、人工知能は、これからどこまで発達し、我々の生活に入り込むのか……楽しみでもあり、ちょっと不安でもある……。
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3,4編SF作家のショートショートが続いた後、研究者の解説がついているのだけれど、どちらが現実で、どこからがフィクションなのか分からなくなってしまいそうだ。死んだ人をよみがえらすのは無理だろうが、生前に記憶をすべてコピーした上でアンドロイドとして生かしていくことはできそうだ。無意識の世界を外部装置で引き出すことは可能なのだろうか。こうやって考えていると、人工知能というより、脳の研究である。というか、人工脳を創る過程で、脳の研究が進んでいくわけだろう。どれが印象に残ったかなあ。27作品ある中で、タイトルを見て内容を思い出せるのは本当に数編だけだ。「お掃除ロボット」より「お片付けロボット」が必要。これはよく分かる。けれど、何をどう片付けるか、AI任せでは困ったことが起きる。自分の意図通りにはいかないだろう。音楽を聴くAI、小説を読むAI、確かに芸術作品を鑑賞するAIなんて聞いたことがない。必要性が考えられないからだろう。けれど、ピアニストが心地良く演奏できる、何にどう働きかけているのか分からないが、そんなことができるなら、セラピストなどへの応用範囲は広いかも知れない。ちょっと麻薬のようで怖いけれど。AI自身が、自分がAIなのか、生身の人間なのか判断できなくなったら、それもちょっと怖い。
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【この一冊で、「人工知能の現在と未来」が丸わかり!】SF作家たちが人工知能をテーマにショートショートを競作&第一線の研究者たちが解説を書き下し。〈AIが書いた小説〉も特別掲載。
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内容からしてこのタイトルは間違っている。「人工知能の見る夢」ではなく、「人工知能へ抱く夢」つまり主語は人間であってしかるべき。おっと。誤解を招いてはいけない。これはいい意味でのつっこみ。中味は本当に夢があって喜怒哀楽多彩、ワクワク感ハンパない。
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アイデアはどれも面白い。
でも面白さを堪能できる程長くない。
全部短かすぎる。
まぁ、そーゆー企画なんだろうけど。
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若木先生のブログでショート・ショートを書かれたと知り手に取りました。
どのショート・ショートも非常に面白かったです。
このショート・ショートは人工知能学会の学会誌「人工知能」に掲載されたもので、日本SF作家クラブ協力の元ショートショートを依頼したのだそうです。
そうした背景かつ掲載誌なので、人工知能に関するSFショート・ショートばかりでとても読み応えがあります。
ショート・ショート部分のみでなく、テーマごとに分類されそのテーマのショート・ショートが終わると解説文が挟んであるのですが
これがまた面白い。
普段AIといってもなんとなくの理解しかしていない分野なので
大変勉強になりました。
人間は死にたいとか、泣きたいとか口にすることがありますが
大抵本気ではなくて泣き言であったり、
「この状況が変わらないなら」死にたい、
「泣いて解決するものなら」泣きたい
のような条件付きであったりします。
言葉通りではないのが人間の複雑さで、確かに人工知能にとっては解釈が難しいところなのだと思います。
こうした感情の部分だけでなく、部屋のお片付けなどにも同じことがいえますが
一昔前に流行った『ファジー』が人間の求めるところであり
難しいところでもあります。
プログラミングには基本的には条件としてのデータが必要で、
単純にそれだけでも膨大になるのに、曖昧さを鑑みてもらうためには
更に膨大な量になるでしょう。
しかも、それでも人工知能にとっては、判断基準として不十分なのではないでしょうか。
対話システムは、こうした質問がきたらこう返事をする
というプログラムを組むこと自体は
かなり以前から技術的にできることでも、そのために必要な対話データを用意することが難しくなります。
こうしたことを考えると、人の脳というのは本当に不思議です。
人工脳の技術が進めば軍事転用の問題も出てきます。
新しいツールが出てきたとき、使用者のモラルなどの問題によって発生するトラブルはつきものです。
問題を考えるには脳科学・人工知能の研究者だけでなく、
倫理学・法律・社会学などさまざまな専門家が
人工脳の倫理について議論を進める必要があるという記述が印象に残りました。
何かひとつの問題を解決するためにはその分野の専門家だけではひとつの側面しか見えてこず
様々な分野のエキスパートが集まって議論することこそ
正解に近づけるのだと思います。
ツールは使う側の使い方によって、良い物にも悪い物にもなります。
折角の良いものを、良いものとして使用できるよう尽くすのが
ツールを生み出した人間の務めのように思います。
些事ではありますが、本で調べたものは覚えるが
ネットで検索しても覚えないというショート・ショートのエピソードには疑問を覚えました。
これも使う者の心得次第だと思います。
たとえ辞書で調べても、調べて「へぇー」で終わってしまえばそこまで。
ネットで検索してもそ��をきちんと書き留めて反芻すれば覚えるでしょう。
苦労しなければ覚えないというのは違うのではないかと思っています。
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そうそうたる執筆陣だが、消化不良
新鮮さが感じられないのがとても残念。硬いんだな、どれも。枠にはめて書かせたのかなぁ。気合が入りすぎてるのかなぁ。堀晃作品をとても楽しみにしていたんだけど、それも残念。
執筆陣には、宮内悠介、森岡浩之、図子慧、林譲治、堀晃、新井素子、三島浩司、かんべむさしなんていう素晴らしい作家さんが並んでるのにね。
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ショートショートということもあるのだろうけど、作品ひとつひとつはイマイチ‥
でもこれをとっかかりにお好きな方と是非議論したいと思える内容。そういう点で解説が非常にハイレベルにも関わらずわかりやすくてよいです。
神坂一氏はSF作家か‥?と一瞬思ったけど、「ロスト・ユニバース」があるやん!!大好きだった‥
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AIについてのオムニバス。人工知能が成し得ること、それによって変わること、得ること、場合によっては失うこと。
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どの作品も発想はとても面白い。
でもストーリーとしては弱かったり、文体がイマイチだったり。
ショートショートを読むたびに、星新一さんは特別なんだなと思ってしまう。
ただ、解説がわかりやすく、ためになった。
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いろんなSF作家さんがAIをテーマにしたショート集。
まぁ好みに合う合わないは色々あれどなかなかいい時間潰しにはなった。
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AIの未来を描いた短編28作。
AIと共存する未来の姿を様々なSF作家さんが描いておりAIに対する教養を身につけるなら難しい本を一冊読むより分かり易い。
ぶっ飛んだ話ばかりだがそれはまだ僕が現代の常識に捉われてるだけなのか。なんとも奇妙な未来があった。
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人工知能学会の学会誌「人工知能」に掲載された、人工知能をテーマにしたショートショートを1冊にまとめたもの。
もちろん学会誌はまじめなものだが、そこにフィクションを載せていたというアイディアが面白い。また、人工知能の使われ方や技術で分類し、その専門家が解説しているのも面白い。
そして当たり前だけれど、載せられている作家陣も豪華なら、作品も面白い。普段ショートショートを見ない作家さんがこんな作品を書くのかってにやにやする。面白い。
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いまちょうど盛り上がっている人工知能に関するショートショート。これが、人工知能学会誌に掲載されていたとはちょっと驚きです。
収録されているショートショートもさることながら、解説が興味深いです。勉強になります。
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神経科学のカテゴリだけ読んだ。ショートショートなので1時間もあれば読み切れる。
脳をバックアップするのは現実的に研究も進んでいるらしい。使い道は色々ありそう