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投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
一風変わった方法で書かれた本書。
どちらの作家さんも贔屓にさせていただいているので、
どちらの要素も濃く反映された本書は満足の出来。
それぞれの益々の執筆の繁栄を祈る。
紙の本
曖昧な部分が多いけど面白かった
2017/08/19 02:22
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投稿者:しょうちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
個人的には面白かったです。
中村航さんの作品は、王道の恋愛モノが多いので、小説を読みなれていたらパターンがわかって物足りなさを感じることもあるのですが…
(子どもたちは、その王道パターンが好きだと言っているので、人それぞれだと思います)
青春ストーリーは、その王道パターンがスッキリとハマって安心して人に薦められます。
小説が書けない主人公(高校生)というと、『小説の神様』がありますが…あちらは、何だかんだで作家として活躍し、ファンもついていましたが…
こちらの主人公は、某バラエティー番組的にいうと、「凡人」査定…いや、「才能なし」査定をくらってしまいそうなぐらい酷評されてます。
正直、ヒロインはこの主人公を本当に文芸部に勧誘したいのかと疑ってしまうぐらい…笑
私だったら、絶対に行きたくなくなります笑
ヒロインが編集者を目指す理由や、ここまで主人公に対して辛辣な理由ははっきりと描かれておらず、それ以外の登場人物も背景が弱かったりして、性格などが曖昧に感じる部分もありますが、ヘンに説明過多になるよりは読者に想像をゆだねているので、それぞれの読み手の中で世界が広がる気がします。
ラストの各々の登場人物のエピソードは蛇足気味だったかな…
唐突な恋愛シーンも、ちょっと驚きました汗
(本当に先輩、どういうつもりなんだと私も主人公同様に思いました笑)
ただ、全体的に爽やかで読書感も悪くないです。
表紙のイラストもかわいくていいな。
紙の本
夢を再び
2017/10/15 22:52
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投稿者:ゆりあ - この投稿者のレビュー一覧を見る
同じ趣味を持つ少人数の仲間ってステキだなぁって感じた。
そして私も書きかけの小説をちゃんと完結させたいと思った。
小説を書き上げるという捨てかけた夢を再び拾わせてくれる、そんな小説だ。
もちろん、光太郎と七瀬の恋も見どころ。
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とっても可愛い小説だった。
高校の文芸部に無理やり勧誘されて主人公・光太郎。変な先輩たちに囲まれて、自分の生い立ちに向き合いつつ、小説を書くために四苦八苦するストーリー。
主人公は親の不倫の末に生まれたという、割とヘヴィーな設定。
だけど小説全体の空気は軽い。文体なのか、周りのキャラクターが明るいからなのか。御大のキャラは、中村航の他作品の木戸さんに通じるものがあるな…。
主人公が好きな七瀬先輩のキャラがいい。原田さんという婚約者もちのOBに弄ばれているというアホだけど。高校生のうちから、そんな悲しい恋をしなくてもいいのに…。でもそんな自分を「軽蔑する」と言い切れるところがいい。
でも何より好きだったのは終わり方。ラスト一文の可愛さたるや!この一文があったので、星4つでもいいかなと思ったほどにいい締め方だったと思う。
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2018/1 11冊目(通算11冊目)。恋の話だったり小説の方法論の話になったりしてどう話が収束するのかとヒヤヒヤしたが、恋の話はちゃんと決着したので納得した。あと小説を書く点で、他人がどう考えているか気にするべきという一節があったが、その言葉に最近色々な本を読んでもなんかモヤモヤしている自分が吹っ切れたような気がした。読書を通じて色々な心の機微を理解しようと考えたのが理由だが、どうもそのことを忘れていたような気がする。そういう部分を思い出させてくれた点でためになったと思う。感想はこんなところです。
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主人公は家族との関係に悩み、小説を書くことをやめてしまった高校生の少年。
高校の文芸部に入ることになり、部員やOB達からの教えを受け、小説を書き始める。
小説の書き方を主人公と共に学ぶことができる。
小説を書きたい人への入門書としては良著と言えるのではないだろうか。
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普段あまり小説の書き方など意識したことがなかったので、こんなことを考えながら書いているのかと興味深く読むことができました。2人の小説論もどちらの考えも納得できる部分があり、それぞれの対比がとても面白かったです。肝心のストーリー部分は地味な主人公が恋をしたり家庭の問題を乗り越えながら成長していく話で、全体としてうまくできているなと感じました。今回は2人の作家さんが交互に執筆したということなのでどこがどちらが書いたとかは分かりませんが、中田永一さんの切ない話が好きなので、展開的にはとても楽しめました。こんな女性が同じ部にいたら毎日絶対楽しいと思います。小説を自分で書いたことはないのですが、もし時間さえ許すならば一度書いてみたいと思わされた作品でした。
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ところどころにあるクスッとポイントがいい感じ。井上部長が足をぶつけたときの言葉とか。七瀬先輩がちょっと都合のいい人に見えなくもないけれど、青春時代ってそういうものなのかも。たくさん失敗してもそれを乗り越えて大きくなっていく。成長の途中段階ということですね。解説が三上延氏で、この次に読む本が『ビブリア古書堂』(再読)なのでここでもまた偶然のつながり。
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今まで中村航氏の著書は苦手だった。
角フェスの平置きでみかけたとき、悩んで斜め読みをしてみると面白そうに感じて購入。
母校である芝浦工業大学が共同開発した小説創作支援ソフトを使い、中田永一氏と5頁~10頁を交互で執筆した合作。
中田永一氏としての作品もはじめてだったこともあり楽しみだった。
内容自体は青春ストーリーではあるけれど、本好きならば誰しも1度は執筆をしたいと思う願望を持ち、行動を起こすもうまくいかないこともたくさんある。そんな主人公がそこから抜け出す1歩を無事に進めた。
もう少し、これからはおふたりの作品にも触れてみたいなぁ、と思った。
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軽いタッチで読みやすい。書かれているモチーフは人によって深刻なのでこういう軽やかなタッチで描かれていることは逆に思案を深めるいい機会にも。いろんな気持ちを点検できた。続編はあったらいいなという感じ。
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小説を書くのに必要なこと。
僕・光太郎は不幸を招く体質。先輩・七瀬の強引な勧誘で文芸部に入部。過去に書きかけた冒頭だけの冒険ファンタジーは誰もが認めるひどい出来で、そして光太郎はその続きが書けない。しかし光太郎が小説を書くことが、文芸部存続の条件になってしまう。シナリオ理論を信奉する原田と、大切なのは感性と主張する“御大”という二人の先輩に振り回されながら、光太郎は部誌に載せる小説を書きあげられるのか。
小説を書こうとしたことがあれば、書けない悩みにぶつかったことがあるはず。とかく素人の書く小説は、ひどいものだと思う。自分ですら読み返せない。でもそんな小説に何の価値があるかといえば、ある。前に進むため。自分の中に渦巻く感情を、ことばにして形を与える。そうやって、自分の姿を探すため。エンタテイメントでも純文学でも、プロでもアマでも、結局小説は著者の姿を映す鏡。だから、書けなくても、書きたい。容易には、書けない。
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「降ってきた僕」
不幸体質が引き起こした。
命に関わるレベルではない事だけが救いに感じるが、ここまで色々な事が重なると気を張り続けねばならなそうで心労が絶えなさそうだな。
本来ならば墓場まで持っていく様な話だが、偶然聞いてしまったのなら仕方の無い事なのかもしれないな。
「小説の書き方」
分からないなら聞くべし。
人によりけり意見は違うだろうし必要だと思う知識なども変わってくるのは当たり前の事だろうが、相手にどう響くかが一番重要な事なのだろうな。
生徒会の言い分も分からなくはないが、才能のある者がゴロゴロいる世界では無いのだから無茶を言い過ぎでは。
「書けない理由」
どこへでも現れる理由は。
彼がどんな風に文芸部に入部したのか部員達は知っているのか謎だが、彼女は彼が小説を書く事を何故辞めてしまったのか考えた事はあるのだろうか。
寄り添い助言を行うだけの彼よりも、真面目に話を聞けば彼の方がその後を見据えた考えを持っている気がするな。
「その夏の永遠」
公にしない訳は彼にあり。
全てを知ったうえで付き合いをしていたのであれば最低な男と縁を切れなかった彼女にも非はあるだろうが、彼の出生の話を聞いても同じ話を出来るだろうか。
いくら忙しかったとはいえ、過ちを許し自らの子として育てていった彼の葛藤は凄まじかったろうな。
「答は風のなか」
部の存続をかけた勝負を。
今まで何もしてこなかった者達とは違い、彼等は最終的に完璧と言わずとも爪痕を残したからこそ彼女は一年見守る事を決めたのだろうな。
彼の中で気持ちに整理が着いたからこそ、再び筆を取り作品を生み出す気になれたのだろうな。
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主人公の小説に対する想いや、感情の変化を感じました。この小説を読んで、下手でもいいので挑戦してみる大切さを感じました。
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カドフェス2017対象本。
芝浦工業大学の小説創作支援ソフトを使用した、中村航と中田永一の合作小説。
両著者の作品を数冊ずつは読んでいる私からすると、いろいろな手が加わっていることもあって、それぞれの味が消えてしまっているのではないかと思わないでもない。
駄作では決してないが、そこそこの作品という印象。
不幸を呼び寄せてしまうという主人公像は、中田永一っぽい。
対してヒロインの奔放さというか、軽さというか、主人公に運河でキスしてしまうようなところは、中村航っぽい。
「ああもう、そういう人を惑わすようなことしないでくれよ!」っていうのが、中村航には多い気がする。
執筆は、両著者でプロットを作ったあと、交互に進めていったそう。
冒頭は中田永一で、「知識の橋」とか言い出すところは中村航っぽい。
あと、ラストはとてもきれいだったが、これは着地の上手な中田永一の手によるものではないかと思う。
七瀬が色とりどりの風船を背にしているところとか、風船が割れるところとか。
偉そうに書いておいて、実際は全部逆だったら恥ずかしいな(笑)。
とりあえず、「ああ、これはこっちの著者っぽいな」と感じるところはいくつかあった。
ただ、中村航の冗長な甘さとか、中田永一の切なさとか、それぞれの持ち味を強く感じることは少なかったように思う。
特に私は中田永一の方が好きなので、彼が全編書いたらどうなるんだろう、と思わずにいられない。
とはいえ、一定の成功の基準は満たしているだろうし、面白い取り組みだった。
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中村航っぽいなー良くも悪くも。
なんかあまり深みがない。高校生だからこういう感じかもしれないけど、私はそれよりお父さんとお母さんと不倫相手の経緯の方が気になって気になって・・・。
それでは中村航ではなくなってしまうけど。
文芸部の仲間たち、個性的なメンバーだけど魅力が感じられない。