紙の本
理系の人には物足りないかも。
2017/08/27 16:06
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
第1章のタイトルが「料理は科学実験と同じ」。理系出身である私はこの言葉を大学で聞いていたのでウェブでの本紹介をみて即読もうと決めた。
実際の調理の科学的原理の説明をもう少し期待したのだが、それほどでもなかった。基礎中の基礎のような、いまさら聞きづらいようなところを要領よく解説してあるところもあるのだが、調味料などは「さしすせそ」の一般的な解説に終わっている。食品保存に使用される化学物質についても種類はいろいろあげられるがそれぞれの原理などはほとんど書かれていない。「差水」の原理の説明のところに(P100)「麺を水に取ります」とあるなどは私の知っている「差水」とは違うので戸惑って思わず辞書を引いてしまった。
とても基礎の化学を簡潔に書いてあるところは役に立つ人もいるかもしれないが、科学の説明は理系の人には物足りない部分がおおいのではないだろうか。。
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案外面白かったな。
加熱の種類だとか、熱によるデンプンの変化だとか。ま、保存のあたりはあまり他の本と変わらなかった気もするし、内容人あたりで薄いつっちゃ薄いんだけど。
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フリーズドライによる殺菌。
餅が粘るのは全てアミロペクチンからできてるため、一部の毒キノコは塩漬けして半年置くと毒を無効化できる、などえ、そうなの?という情報が盛りだくさん。
ニラとスイセンなどはよく間違われる危険な組み合わせ。
じゃがいもに放射線のγ線を照射し、芽が出なくするなどのテクニックも。
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タイトル・副題どおり、料理における加工・加熱・調味・保存とは食品に対して何をしているのか、主に化学、物理化学的な視点から説明してくれています。舌の仕組みだとか、遺伝子組み換え食品だとか、ところどころ食にまつわるお話しが挿入されているところが面白い。写真もすべてカラーだし、食品・料理に関する知識をざっくりと辞書的に知るのにはとても便利な一冊と言えそうです。料理をある程度するようになってから「この作業は何をしているのかな」「調味料って何だ」「美味しく食べるにはどうすべきか」「保存食ってどうして長持ちするのかな」というような疑問を持ったら本書を読むのをお薦めします。レシピを見て上手に料理を作るのには役立ちませんが、このような知識を得て料理をしていれば、自分なりの料理をする際の応用には役立つでしょう。一般読者に分かりやすくしようとしているからなのか、誤解を招く、もしくは間違っているような説明も散見されます。著者もあんまり自分の専門でない部分は分かってないのかもしれません。でも、間違いないく読みやすい一冊です。個人的には、「炭水化物」は「炭水・化物」じゃなくて「炭・水化物」なのであり、化学式も<Cm(H2O)n>なんだと、と分かったのは目からうろこだった(現在の定義は拡張されているようですが)。今さらですが。
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・日常的に触れているけどあまり理解していないこと、例えば発酵や腐敗の違い、卵がなぜ熱を加えると白くなるのか等を分かりやすく化学的に解説されている。
・料理のレシピの意図を理解するために役に立つ
・化学調味料の項目で語られていた安全性については疑問符がつく