紙の本
コンプレックスこそ文化
2017/10/21 22:10
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Freiheit - この投稿者のレビュー一覧を見る
小さなコンプレックスを取り上げている視点が面白い。適切に表現し戦うことが文化につながることが分かる。よくあるコンプレックスを克服しようなどと書いていない点もよい。
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天パについて、本当に真剣に考察してて、読み始めからおもしろい。笑
武田砂鉄の本は文章はフランクだし、「この人今真面目な顔して面白いこと、言ってんな」って思わせちゃう文章なんだけど、中身が本当に細かいとこまで調べてたり考察したりしてるから、ただの軽いノリの本ではない。
天パ、チビ、ハゲ、遅刻グセ、親が金持ち、実家暮らし、一重、下戸。
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【「天パ」「下戸」「背が低い」「ハゲ」……】気鋭の著者がコンプレックスを抱える表現者に話を聞き、文献を考察して「コンプレックスが文化を形成してきた」という仮説を立証!
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ヘドバンや小説新潮の連載で気になっていた武田砂鉄さんのこの本、インタビューも含めていちいち面白い。吉田豪に通ずるものがあります。
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なんとなくパンドラの箱を開けた感があって複雑。失礼極まりないと分かっていながら、つい納得したりディスったり。笑わずに読めと言われたら地獄だ。
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<目次>
はじめに
第1章 天然パーマ
第2章 下戸
第3章 解雇
第4章 一重
第5章 親が金持ち
第6章 セーラー服
第7章 遅刻
第8章 実家暮らし
第9章 背が低い
第10章 ハゲ
<内容>
そのことが本人のコンプレックスになっていること(第5~8章までは微妙な気がするが…)を該当人物へのインタビューを軸に、武田さんがぶんせきしていくもの。「CINRA.NET」に掲載したものを大幅に改筆したらしい。
内容的にはわからないでもない。そこまでかな?
あと、武田さんの音楽好きがよくわかった。
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週刊誌の広告でみて面白そうだと思って購入したのだが期待とは少しずれていた。
素直にコンプレックスを扱った内容というより、どこかサブカル受けを狙った書き方というか、あまりコンプレックスに対する悩みの切実さが伝わってこなかった。
息抜きに読むならばいいと思うが悩みの解消にはならなかったな。
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一つ一つ、よく調べていますね、よくあるコンプレックスをこんなにも深く描かれたものを読むのは初めてです。砕けすぎずに。また、インタビューに出てきた人たちは、うまいように個性と付き合い(自分をより理解してうまいように適用させて)しっかりと歩んで文化を作っている人たちなんだなあと、味わい深い人たちね。濃い内容でした。
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「早くに母親が離婚して新しい男に有り金を貢いで私は明日のごはんにも困るくらいだったけどそこから這い上がった歌手」と、「親が金持ちで何不自由なく中高一貫の優秀校に通っていたらお父さんが文化祭に知り合いのプロデューサーを連れてきて目にとまった歌手」、このどっちの音楽を聞きたいかといえば、多くの人は前者だと答えるはず。(「第5回 親が金持ち」)
思わず吹き出しました。
しかし、当人(後者ね)にとっては、笑いごとではないかもしれません。
親が金持ち。
結構なことではないかと、良くも悪くも中庸の家庭に育った私などは思うわけですが、これはこれでコンプレックスらしいのですね。
たとえば、冒頭の例です。
前者か後者のどちらの音楽が優れているかは、本来、それぞれの出自や来歴とは全く関係ないはず。
しかし、世間はそうは見ません。
私だって、どっちの音楽を聞きたいかと問われれば、迷わず前者と答えますもん。
音楽だけでなく、「親が金持ち」の人は、あらゆる場面で、「親が金持ち」であることがひも付けされる宿命を負っています。
勉強ができるのは、「親が金持ち」だから。
スポーツが得意なのは、「親が金持ち」だから。
料理が上手なのは、「親が金持ち」だから。
禁煙できたのは、「親が金持ち」だから。
注文したパンケーキが早く来たのは、「親が金持ち」だから。
成功できたのは、「親が金持ち」だから。
逆に、つまずいてしまったのは、「親が金持ち」だから。
これはこれでしんどいだろうな、と思う。
しかし、世間から寄せられるのは、大半が妬み嫉み。
ことほどさように、当人が抱えているコンプレックスというのは、外からはうかがい知れないものらしいのです。
本書は、気鋭のライター武田砂鉄さん(ファンです)が、世の中の代表的なコンプレックスを俎上に載せて、うだうだと考察したもの。
コンプレックスは、「親が金持ち」のほか、「天然パーマ」「下戸」「解雇」「一重」「セーラー服」「遅刻」実家暮らし」「背が低い」「ハゲ」の全部で10個。
かつ、それぞれのコンプレックスを抱えた著名人に果敢にインタビューし、コンプレックスの正体と被害の実相を明らかにしていきます。
いや、実に面白い。
コンプレックスは文化であることが、よく分かりましたよ。
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意表を突く「文化論」
相変わらず、冴えています
武田砂鉄さん
「コンプレックス」をキーワードに
縦横無尽の論旨の展開が興味深い
趣としては
「路上観察学会」の雰囲気ですね
読み進めていくうちに
どんなことがあっても
なんとか なるだろう
という気分に
させてもらえます
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コンプレックスを克服、ではなくて、コンプレックスをたしなみ、飼いならす。「天然パーマ」「一重」「親が金持ち」「背が低い」「ハゲ」等10のテーマのもと、それぞれを代表する、というかそうしたコンプレックスを抱えながら物事を生み出してきた人たちとの対話を通して、コンプレックスというものについて、社会との関係を絡ませながら考えを展開させていく。
メジャーな社会のあり方に常に批判の視点を持つ著者ならではの語り口もあって、納得いくものもあったり、そうでないものもあったり。でも、自分が抱えてこなかった劣等感を持つ人が、こんな考えをもってきたのか、といったことや、あるいはそういた人たちの社会に対するとらえ方なんかには視野を広げてもらえた気がするし、反対に自分も同様の劣等感を持ってきたテーマのくだりには、「そうだよね、うんうん」みたいな共感もあって、総じて面白く読めた。特に「遅刻」(これってコンプレックスか?と思ったりもしたが)についてのデザイナー・ソラミミスト安斎肇との対談はなかなかいい。ここから読んでみるのもお勧めです。
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天パと下戸と遅刻の章がよかった。引用文献や当事者へのインタビューもあり、とても丁寧に作られている印象。
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世にはびこるコンプレックスについての私見と、そのコンプレックスの第一人者的な人へのインタビューで構成されている。下戸、天然パーマ、背が低い、ハゲなど。中でも、空耳ストとして有名な安斎肇さんの遅刻コンプレックスの話しがおもしろかった。自らは遅刻魔として業界でも有名なのだが、当の本人は「遅刻は軽犯罪だからね。」と言い切っているところ、、どの口が言うてんねん!とツッコミどころ満載な遅刻についての持論がおもしろすぎる。
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コンプレックスは創作の元になるのかという話…?
全体的に少し読みにくい印象があった。創作側の人間でないからかもしれないけど。
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小さいことにトコトンくよくよしてこそ、見えてくるものがあるのかもしれない。天然パーマの回で登場する「おとぎ話」は発見だった。