電子書籍
さすが
2024/01/29 20:39
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投稿者:マー君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
終わってみれば、犯人というか黒幕はああそうだよねと思い、ドラマ化されればすぐに犯人わかるとは思うが、さすがは桐の作品。前作の顔にふりかかる雨に続き、やられてしまった。次こそは。
紙の本
時代が後から付いてくる!?
2022/08/29 12:44
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投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
1994年刊行の本書は、探偵・ミロの第2作目だった。当時も読んだ記憶があるが、その時は単にエンタメとして楽しんだように思う。
内容は重いのに適度なライト感もあり、ぐいぐい先を読ませる。エンタメ・ミステリーとして質の高い小説だ。
それから30年近く。
あらためて新装版を読むと、本当の意味での凄さに気付く。
テーマ(AV出演強要問題はいまや一般紙も取り上げる社会問題だ)といい、ミロの振る舞いといい、隣人といい、至極「今日的」な物語ではないか。
#me too 運動が盛り上がった後のいま読んでもそんなに違和感がない。
それだけ桐野夏生氏の視点がしっかりと社会のゆがみを捉え続けているということなのだろう。
紙の本
このシリーズ好き!
2020/04/27 02:49
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投稿者:chieeee - この投稿者のレビュー一覧を見る
女探偵シリーズの第二弾。前回の作品が好きだったので手を出してみた。今回の登場人物の方が不気味さがアップし、キャラ密度もアップしたせいか好き。このシリーズは制覇したい。この主人公は精神的に強かったり、たまに極端に弱かったりするところが共感が持てる。ずっと強い主人公も好きだけど、たまにはこういうのもいい。このシリーズはまだまだ先があるので、ここから先も楽しみです。
電子書籍
女は何かを抱えながら生きていく。
2018/07/06 22:21
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投稿者:遊佐堂 - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公、村野ミロが様々な人と関わりますが、どの人も強烈でした。
何かを求め、何かのために生きる。
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女に頼まれ、女を捜す。女性探偵「村野ミロシリーズ」第2弾
失踪したAV女優の捜索依頼を受けた村野ミロは、行方を追ううちに業界の暗部に足を踏み入れた。女性依頼人が殺害され、自身にも危険が及ぶ。「AV強要問題」を予見していた社会派ミステリーが新装版で登場!
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女探偵村野ミロが登場するシリーズの第2作。テーマが気になったのでこちらを先に購入・読了。
時代設定や文体はさすがに古いけれど、AV出演強要というテーマは驚くほど今日的。
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村野シリーズの第二作目、文書は前作より多少読みやすくなる。構成は非常によくできている、言い方を変えれば、完成度が高いこと。ストーリーは主人公の行動を追って単線的に展開するので、非常にわかりやすい。ただ、犯人牧子の心をもっと掘り下げてほしい。じゃないと、最後に来た彼女が自殺するシーンには、些か安っぽく感じる。
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村野ミロシリーズ第ニ弾。AVでレイプされ失踪した女優を探す仕事を依頼されたミロ…。舞台となる90年代半ばの新宿、新宿2丁目は色々思い起こさせる設定。あの日あの時あの場所で…。
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アダルトビデオでレイプされた女性を探すところからスタートするミステリー。
桐野夏生さんの著作はあまり読んだことが無かったが、限られた文字数で構成も非常に練られている。終盤の謎解きについてもバランスが秀逸であり、テンポ良く読み進められた。どうやらシリーズものの2作目らしく、機会があれば1作目も手に取ってみたい。
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桐野さんの描く主人公は、いつも魅力的。行動的で、知的で、媚びなくて、でも、子猫のような色気もある。まさに「オンナ」、それもカッコイイ女だ。それでいて、テーマは社会派ミステリー。息もつかせぬ展開で、まったく知らない世界(社会の暗部)に、グイグイ引きずり込まれていく。
ミロシリーズ第二作で、探偵のお父さんの輪郭もまた少しハッキリしてきたし、ステキな隣人愛もふくらんで、今後のシリーズを読むのがすごく楽しみになった。
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失敗した!
またシリーズ物を途中から読んでしまった。
シリーズ物は刊行分をとりあえず全部読む、という縛りを課していたのだけど、さすがに一向に減らない読みたい本リストの残を考えると、もう、おすすめされた一冊だけでいいかなという気がしてきていたこの頃。
でも、主人公・村野ミロの壮絶そうな過去が気になるので、やっぱり全部読むとするか。
失踪したAV女優を捜すという依頼のため、最初の方がちょっとエグくて読み通せるか不安だったけど、意外と読みやすく思えたのは作者の力量なのだろうと思う。
女流ハードボイルドと言えば、若竹七海の葉村晶シリーズがあるが、痛い目に遭ったり怖い思いをしても、葉村晶よりも生々しい。
そして、最後まで事件の落としどころがわからなかったので、気持ちを切らすことなく読み終えることができた。
思いのほか前向きな着地でびっくりしましたが。
ただし、犯人に対する村野ミロの態度は、コナンくんに叱られると思う。
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やや説明口調で読みにくい。
お金に執着するくせに 自分へのご褒美的な買い物を わりと頻繁にするところなど、少しリアリティに欠けるところも。
朝日新聞で数回、桐野さんのコラムを読んで興味を持ったのだが、本作はややハズレ。
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私のミステリーの系譜で社会派推理小説というと松本清張氏の作品を思い浮かべる。
私は氏の作品を殆ど読んでいる。
特に短編は涙ぐむ、いい作品がある。社会の隅々で忘れられたような人々のことどもを網羅した独特の雰囲気がぐっとくる。
しかし、長編(もうミステリと呼べないようなのもあるけど)ではえっ、というような違和感があるのだ。
よく言われているように女性象が今一つピンとこないのだ。昔そう思ったのだから、今ならなおさら。
そこで、桐野夏生さんのこの作品。女性にとって等身大のミステリ物語。
私たちが気が付かないわけにはいかない、社会の影の部分をあばいて。
レンタルビデオ店、アダルトビデオ、AV女優、ホストクラブ、新宿の街、等々と言葉だけあげても感じる。うごめいている都会ひそむ悪。
複雑であっと驚くストーリー展開もいいけれど。私にとっては「ローズ・ガーデン」の不思議なミロの世界の伏せんが浮かんでくるのが魅力的だ。
あこがれのスーパーヒロインとのみ描かれていない、失敗もあえてし、弱さも見せる「村野ミロ」のキャラクターが好もしい。
仕事、恋愛、生き方を男と同じように模索している、こんな当たり前のこと、いまさら、っていってもやっとここ10年と思う。
桐野夏生さんのさまざまな女性象のあぶりだしに満足している。
また、さりげない表現の部分が気にいっている。例えば
『絶え間ない変化が、心の芯を痺れさせ、肝心のことを忘れさてくれる。』
『彼は異端を生きるために、すべて冗談で武装する癖がついているのだ。』
「OUT」とこれおすすめ。でも全部かな。次が楽しみだ。
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タイトルに惹かれて借りたもの。読んでいる途中で、「これもしかしてシリーズものかな」と思ったけど、読み始めてしまったら途中でやめるのも嫌だから読了。後書きでシリーズの2作目だと知って、やっぱり、って気持ちと、前が1作だけならそっちを先に読めばよかったな〜先に調べればよかったな〜、という後悔。すごく好き、という訳でもないんだけど、一作目も読んでみたいとは思った。
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読んだのは2度目です。
主人公のミロ、好きです。女探偵とか女刑事とかっていうと、“カッコイイ”人物像に描かれがちですが、ミロは庶民的というか、にんげん臭いというか… 男に惚れっぽくて失敗もするけど、そこからの巻き返しが読んでいて痛快です。
失踪したAV嬢を探すという内容ですが、単純ではなく、次から次へと壁にぶち当たり、そして乗り越えていくので、楽しく読めました。
また、ミロや登場人物のセリフから、男とは、女とは、人間とはの新たな解釈が読み取れました。