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ベストセラーの裏側『ルビンの壺が割れた』 宿野かほる著 全文無料公開、奇策が奏功
2017/10/7付日本経済新聞 朝刊
新人作家による書き下ろしデビュー作『ルビンの壺(つぼ)が割れた』(新潮社)の発行部数が、8月の刊行から1カ月半で4万部に達した。全く無名の新人としては異例のヒットだ。
「結城未帆子様 突然のメッセージで驚かれたことと思います」との書きだしで始まり、1組の男女の電子メールを使った往復書簡形式で全編がつづられる。50代の男性がフェイスブックで大学時代の恋人を見つけ、思わずメールを送ったという設定だ。甘く切ない恋の思い出から次第に雲行きがあやしくなり、思わぬ事実が次々と明らかになっていく。
編集を手がけた西山奈々子さんの元に原稿が持ち込まれたのは今年3月。「次が気になって止まらず、一気に読んだ。絶対に世に出したいと思った」と振り返る。社内でも読者が広がり評判となったが、「著者は新人のうえプロフィルを一切明かさないことを希望しており、販売戦略に頭を悩ませた」という。
「背水の陣、失うものは何もないという気持ちで打って出た」のが、「すごい小説刊行します。キャッチコピーを代わりに書いてください!」との文句とともに、インターネット上で2週間だけ全文を無料公開するという奇抜な作戦だった。これが堀江貴文氏や佐々木俊尚氏ら著名人の目に留まってツイッターで言及され、情報が拡散された。サイトのアクセス数は79万を超え、コピーは約6000件が集まった。同社として初の試みで、「無料公開したら本が売れない」との反対意見もあったが、初版1万部から重版を重ねている。
150ページ超で1~2時間あれば読み切れる長さ。メール形式のため、小説に慣れていない読者もなじみやすい。各書店に1、2冊置くだけではほかの本に埋もれてしまうため、約50店舗には多くの冊数を配本したのも奏功しているという。
(文化部 佐々木宇蘭)
(新潮社・1000円)
▼著者は覆面作家で今作がデビュー作。友人の実体験に着想を得て執筆したという。
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衝撃的な内容だというので、期待とドキドキ感を持って読んだが、短いページ数の中に、イヤミスである読後感、男がある女性と、昔の許嫁と重ねて、女性との往復書簡の中で、過去の話を掘り出し、後悔や自責の念に駆られている思い、忸怩たる思いは、女性のせいだと擦りつけたり、闇の中から暴かれて行く様子からもドロドロ感と今更感を感じたり、後味の悪さやホラーテイストなど、複雑なものが絡み合って濃縮さされた感じであった。物語の一番最後の文がものすごく衝撃的で、喉に突っかかったような、良い気分ではない終わり方だった印象。
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面白いけど、話題になるほどじゃない。普通。
帯や書店、ネット、SNSでの宣伝がすごすぎて、なんか逆にかわいそうになったかも。
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未帆子を悪いように書いていたが、最終的に男が犯罪を犯していた。居場所を突き止め逆恨みをしようとしている。
最後の手紙だけのインパクト
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一言で言うならば、ものすごくアンフェアな話だった。所謂ミステリー的どんでん返しを期待して読もうとしているならやめた方がいい。
物語は主人公である水谷一馬が、たまたまfacebookで発見した元婚約者の未帆子へ宛てたメールから始まる。
大学の演劇部で恋に落ちた二人は、卒業を2か月後に控えて結婚するはずだった。しかし前日まで結婚を楽しみにしていたはずの未帆子が結婚式当日に姿を消してしまう。結局未帆子は見つからず、水谷は愛する人失って失意のどん底に落ちた。
そして30年ものが時が流れ、一馬は偶然facebookで未帆子を発見し、さらには結婚していて子供までいることを知る。
人生で唯一本気で愛した女性は今どうして過ごしているのか。物語はそう考えた一馬が送ったメールから始まり、最後まで二人のメール文だけで綴られる。
私は帯のあおりによるマーケティングにまんまとハマった人間だったので、読んでいる途中でかなり色々な予想をしながら読んだ。詳しく書くとこれから読む人の選択肢を狭めるので記しはしないが、期待も大きくワクワクしながら一気に読み進めたのだ。
しかし読み終えて思ったのはずいぶんアンフェアな小説だなということだ。もちろんこれはミステリーという分野ではないし、伏線を張っておく必要もない。ただ結論があまりに唐突で、しかも何でもありの割にありきたりな結末だった。確かに読み終える前と後では雰囲気がガラリと変わるが、あまり気持ちの良いものではない。
1冊の本にせずとも、それこそイヤミスオムニバスの1篇としてまとめられそうだな、と。ここまで長々と引っ張ったのだから、あぁ!騙された!!とかあそこはそういう意味だったのか!という感動が欲しかったというのが本音。
ミステリー好きにはオススメしないが、短くさっと読めるのでドロドロした後味が好きな人は読んでみてもいいかもしれない。
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一体どこへ向かっていくのか。
思い出話から始まって、じわじわと不穏な感じになっていく。
男性が、少しずつ女性への間をつめてくるところが不気味だ。
2人の間では承知の事実も、読者のためには説明しなくてはならないところが、会話としては変な感じがする。
最後の演出はドキッとするが、なくてもいいのでは。
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ネタバレ厳禁だけど、このタイトルは象徴的だわ。
だからね、ちゃんと見て。出来るだけ冷静に客観的に、まんべんなく。じゃないと…
はー。自分の勝手な思い込みにぞっとするわ。
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「ルビンの壺が割れた」
ある日、突然送られてきた元恋人からのメッセージ。
「ルビンの壺が割れた」は、友人たちとの集まりで聞いた話を基に小説的嗜好を加えたものだそうです。
ある日、未帆子はSNSを通じて水谷という男からメッセージを受け取る。彼は元恋人であり、元婚約者でもあった。しかしながら約30年もの間、水谷とは出会ってもいなかった。そんな彼からのメッセージに戸惑いながらも返信をする未帆子。二人の会話は、近況報告から始まり、昔話に花を咲かしていくが、次第に水谷は、未帆子が結婚式当日に式場に現れなかったことに言及していく。
以上があらすじになります。加え「この小説、衝撃過ぎてコピーが書けない」というキャッチコピー。カバー裏にもびっしりと本作の感想が並んでいます。要は、凄い小説らしい。
感想としては、確かに結末は衝撃ではある。ただ、例えば、伏線が張ってあり、それを回収した結果、「きっとこんな結末だろう」と読者に思わせる。が、しかし、回収したと思った伏線には実は別の捉え方があり、もしくは隠れた伏線があり、その結果、「本当はこういうことでした」といったことを読者に思わせる。そのような類からくる衝撃ではないです。
それよりは、唐突である故の単純な驚きが強い。いきなりポーンと結果が降ってきた感じでした。確かに水谷は、やばそうなニオイがぷんぷんしていましたが、最後の結末に紐づけるような伏線は張ってあったのか?となると無かったかなと思いますし、未帆子も未帆子でもったいぶった言い方で結局何を言いたいのかわからず、中盤までお互いでごちゃごちゃしあうという展開でした。
そもそも最後の結末からすると、2人のやりとりが発生する理由が良く分からない。結末ありきで逆算して書いてあっても、それであれば伏線が必要だったと思いました。
キャッチコピーは、ちょっと強すぎますね。期待値を上げすぎです。
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なぜこれに絶賛の意見があるのかが理解できない。キャッチコピーを求めるという誇大広告で釣っただけだ。あまりにも雑すぎる内容、最後の1行で完全に白ける。この程度の本が持ち上げられるなんて、本をまともに読んだことない人間が多いのだろうか…。評価の☆1すらつけたくない駄作。
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キャッチコピーが物々しかったので、思わず手に取ってしまったが・・・この手の手法は一回使ってしまうと、新鮮味がなくなる気がします。
個人的には途中で結末が見えてしまったので、何とも拍子抜けの感はありましたが、こういう展開に不慣れな方は、なんだか他人のメールのやり取りを盗み見るドキドキ感は味わえるかもしれません。
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確かに読後「おっ」とはなったが、それだけ。
読書趣味の人にはあまり向かない本かと。
あまり本を読まない人が同じく本を読まない友人に興奮気味に薦める、そんな本。
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帯に踊らされてはだめ。
まったくおもしろくもなんともなかった。
ひとりの男性が、FBで昔の恋人を見つけ、メッセージを送る、というところからはじまる。
文章はメッセージのやりとりで構成される。
この時点で、わたしが嫌いなスタイル。
やりとりの中で、どんどん過去の記憶をだどっていく二人。
と、思ったら急に犯罪の匂い?
なにこれ。無理矢理にもほどがあるってもんでしょ。
最後の一言に衝撃!と言わせたいのは分かるけど、幼稚すぎてまったく衝撃がない。
買った本じゃなくてよかった。
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説明
内容紹介
この小説は、あなたの想像を超える。
結末は、絶対に誰にも言わないでください。
「突然のメッセージで驚かれたことと思います。失礼をお許しください」――送信した相手は、かつて恋人だった女性。SNSでの邂逅から始まったぎこちないやりとりは、徐々に変容を見せ始め……。ジェットコースターのように先の読めない展開、その先に待ち受ける驚愕のラスト。覆面作家によるデビュー作にして、話題沸騰の超問題作!
アメトークの読書芸人で紹介されていたのを観て読みました。
どんな内容なのか全く知らなくて読んだせいか 『えっ!なに?これ!』と言った感想。
1行だけラストのページに書かれてる文章がもうそのままだなぁ...
読んでいて水谷の投稿の内容に不快感が湧いたし怖いです。
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新潮社がtwitterでやたら宣伝してた気がするSNSのやり取りだけの小説。これも往復書簡集って言うのかな?気持ち悪さでは似た者同士のカップルだったのでは。
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たまたま立ち寄った書店でポップに惹かれて購入。
最後のページまで読み終わって、本を閉じた感想は…「うーーーん」というもの。「感嘆」の唸りではなく「困惑」の唸り。確かに衝撃のラストではあるけれど、あまりにも唐突過ぎて「はぁ?」となる。ラストに行き着くまでのどこかに伏線があって、それを読み落としているのかとも思ったんだけど…。
正直なところ、この本を誰かに「面白いから読んで見る?」とはいえない。