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欧州に住まう塩野氏による著書
通読して得た印象はこちら
①私の日本に対する感想≒著者の日本に対する感想
②私の欧州に対する感想≠著者の欧州に対する感想
概ね著者が日本の感想を書くときは一時帰国に際するもの
つまり、著書と私で得ている情報が近しい
よって①は妥当
では②だが、著書は自らが住まう地域の感想であるのに対して、私はメディアを通しての感想しか抱けない
①②からメディアというのは非常に情報を選定、もしくは偏向していると考えられる
故に①についても偏向した情報を元に著者も私も感想を抱いていると考えられる
げに恐ろしき情報かな
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ローマ人の物語などを執筆した塩野氏のエッセイ集。ヨーロッパに住み、国際的な視点で、かつ欧米の文化、宗教を知り尽くした塩野氏ならではの視点で、世界で今起きている事件に鋭い視線で切り込んでいる。
ヨーロッパの人々の考え、一神教と多神教など、なるほどと思う。
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"ローマ人の物語"で有名な塩野七生のエッセー集。政治・社会問題から女性論・天皇陛下や日本人への想いまで、歴史知識に裏打ちされた現実主義的で冷徹な視線で話を進める。もちろんそれだけでなく、"尖閣にガンダムやゴジラを"というウィットにとんだ提言もあり、また、日本を語るときのある種のウェットさ、切なさも文章からは伝わってくる。
それにしても彼女の語る欧米事情や政治論・女性論は、日本のマスコミの論調とは大きく違って聞こえる。個人的には彼女の方がしっくりくるのだが。
彼女のような人に国を率いてもらいたいと思ったりもするけれど、たぶん今の日本人にはそれを受け入れる度量がないだろうなとも思う。
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国内の情報にどっぷり浸かって狭まった視野を広げてくれる一冊。
2017年までの時事問題を扱っているが、古さは感じない。やはり賢者は歴史から学ぶのだと痛感!
ぜひ多くの人に読んでほしい。
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塩野七生先生が日々の出来事や問題点を欧州の歴史からの教訓をもとにずばっと解決策や提言をしてくれるエッセイ集。
難民の問題や政治家の資質の問題が多かったように感じた。また、宗教の問題も繰り返しといており、答えのない問題であり、一神教の妥協点を見つけることの難しさを感じた。
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「逆襲される文明 日本人へⅣ」塩野七生著、文春新書、2017.09.20
252p ¥994 C0295 (2024.05.31読了)(2019.09.01購入)
「文藝春秋」に2013年11月号~2017年9月号まで連載したものをまとめたものです。
【目次】
Ⅰ
国産で来た半世紀
イタリアの悲劇
帰国してみて
なぜ、ドイツはイタリアに勝てないのか
ユーモアの効用
ほか
Ⅱ
一神教と多神教
ローマに向けて進軍中
テロという戦争への対策
地中海が大変なことになっている
「イイ子主義」と一般人の思い
ほか
Ⅲ
「保育園落ちた日本死ね」を知って
EU政治指導者たちの能力を問う
ローマ帝国も絶望した「難問」
両陛下のために、皇族と国民ができること
「会社人間」から「コンビニ人間」へ?
ほか
●世界で存在しないもの(58頁)
世界で四つ存在しないものがある
アメリカ人の哲学者、イギリス人の作曲家、ドイツ人のコメディアン、日本人のプレイボーイ。
●多神教と一神教のちがい(146頁)
多神教と一神教のちがいは、神の数にあるのではない。自分は信じていないが信じている他社の信仰は尊重するのが多神教で、反対に一神教になると、自分が信じている宗教だけが真の宗教で、他のすべて邪教になってしまう。邪教の徒であるからには殺すのもOK、奴隷にするのもOKということになるのだ。
☆関連図書(既読)
「ローマ人への20の質問」塩野七生著、文春新書、2000.01.20
「日本人へ リーダー篇」塩野七生著、文春新書、2010.05.20
「日本人へ 国家と歴史篇」塩野七生著、文春新書、2010.06.20
「日本人へ 危機からの脱出篇」塩野七生著、文春新書、2013.10.20
「ルネサンスの女たち」塩野七生著、中公文庫、1973.11.10
「神の代理人」塩野七生著、中公文庫、1975.11.10
「海の都の物語(上)」塩野七生著、中公文庫、1989.08.10
「コンスタンティノープルの陥落」塩野七生著、新潮文庫、1991.04.25
「緋色のヴェネツィア」塩野七生著、朝日文芸文庫、1993.07.01
「ローマ人の物語Ⅰ ローマは一日にして成らず」塩野七生著、新潮社、1992.07.07
出版社からのコメント(amazon)
この激動の時代、ともすれば日々のニュースに振りまわされてしまいがちです。
しかし、ローマに住み、ヨーロッパの歴史との対話を長く続けてきた著者は、時事問題の奥に、普遍の教訓が隠れていることを教えてくれます。
しかも、このエッセイは歴史の専門用語などをつかうことなく、日常的な言葉でつづられているのです。それでいて、奥の深いことが書かれているのです。
また、男性読者が多い印象を持たれているかもしれませんが、このエッセイ集には女性へのアドバイスも少なくありません。
これまで、あまり触れてこなかった方にも是非、読んでいただきたい一冊です。