紙の本
これが結末だったのか
2017/11/16 18:38
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投稿者:ヤマキヨ - この投稿者のレビュー一覧を見る
上巻でできた、主人公歩と姉貴子のイメージがここまで逆転下というのは大きな驚き。そのベースとなるのはこの言葉
あなたが信じるものを、誰かに決めさせてはいけない
『サラバ!』ってこんな話だったのか。
改めて上巻を読み直してみると、下巻でいきなり方向転換したわけではなかったことに気づかされました諦観とか諦念とか、そういうことだったんだね(ちょっとだけネタバレかも・・・)。話の流れが気になって下巻まで一気に読んでしまったのですが、もう一度のんびり読み返してみようと思いました。
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奥深い小説
2021/08/31 23:53
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投稿者:akb49484800 - この投稿者のレビュー一覧を見る
とても奥深い小説でした。最初は、ちょっと難しかったですが、読み進めるうちにどんどん面白くなっていき、止まらなくなりました。
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歩と姉には、一体何が起こったのか?
2019/05/28 14:25
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、西加奈子氏の傑作で直木賞と本屋大賞を受賞した作品です。文庫版は上中下3巻から構成されており、同巻はその最終巻です。これまで日本の学校に馴染めなかったり、新興宗教に惚れ込んだりしていた姉は、ある日、世界の放浪の旅に出ます。他方、弟の歩は30になった頃から、何事もうまくいかなくなってきていました。そんなある日、一通の手紙が届き、それは放浪中の姉からのものでした。文面には突然、帰国することが書かれ、みんなを驚かせます。果たして、帰国した姉と弟はどのように出会うのでしょうか!
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生きているってサラバなこと!
2017/12/16 22:42
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投稿者:てつ - この投稿者のレビュー一覧を見る
なんとなく生きているだけではもったいない。本当に強く感じました。私は自分で決めた、信じること、ってあるかなあ。そう考えると上巻では苦手と思った貴子ねえさんもすごく思える。しかし、サラバって便利な言葉ですね。今ならマジ卍が該当?明日から信じて生きよう。自信を持って生きよう。仕事で疲れていたので、パワー貰いました。ありがとう、サラバ!
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順調だった歩君の人生が一転。弱い自分に葛藤する。誰でも経験のあることだ。
どうあることが幸せなのか、何を信じるのか、それは自分次第。どん底から這い上がるのも自分次第。がんばれ歩君、がんばれあたし。
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面白かった!けどあんなめちゃくちゃだった家族と歩の立場が逆転してて切なくなった。
歪んだ劣等感は言動やその根底にある人間を変えてしまうんだなと感じた。
自分自身、劣等感の塊やけど前向いて進んで行くしかないよな
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予想とは違ったストーリーではあったが、大変読みやすく、楽しめた。作者の経験が活かされた自伝的小説と思う。エジプトが主人公にとって重要な地であり、最終的にはこの地に戻ることにより自分を取り戻し始める
兄弟間の競争と連帯感の間で揺れる心境がよく描かれており、共感できる。
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西加奈子の自叙伝の要素を多分に含んだ物書きの物語。海外の文化などの他の小説ではあまり見られない観点が含まれており興味深く読めた。自分の信じることは自分で決める、そうすれば怖いものはない。
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10月の3連休の朝、ふと「3連休だから1日1冊、上中下を読もう」と思い立ち、連休初日に購入しひたすら家で没頭した。
人によってはそれを「せっかくの3連休なのに」と言ったりするだろうが、僕は有意義な3連休であったと信じている。
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魂を揺さぶられる小説だ。この本は作者の実体験に基づいた渾身の一作なんだろう。何だか自分がくよくよ悩んでいる事がバカバカしくなる、勇気を貰える傑作だ。直木賞の選考委員も悩まなかったのではないだろうか。
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私の語彙・表現力では面白さが伝えきれない。私が書けば自己啓発本でよく見る文になるだろう。私にとっては心で感じる本、間違いなく人生で大切な本。途中で主人公に「引っ張られ」ていた自分にハッとした。姉が言ったあの一文…。ちょうど神とは何か考察していたのだが、その答えのヒントがもらえた。『i』にも通ずる所があり心に響いた。出てきた本や音楽まったくわからなかったが、聞きながら調べながら読んでみた。この表紙の絵の意味もわかってビックリ!伝えたいメッセージが込められてたんやなぁ!(本人が書いてるし当たり前か。。)又吉さんの後書きもよかった。
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サラバというタイトルの意味が、ようやく理解できた。とにかく、一気に、泣きながら読み終えた。私の芯ってなんだろう。それを、しばらく考えたいと思う。
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そして最後に下巻を買ったのだが『こちら上中下なのですけど、下だけで宜しかったですか?』と聞かれた。
『下で宜しいですか?』と『下だけで宜しかったですか?』は似ているようで、聞かれた方としてはニュアンスが異なる。
前者は念のための確認という感じなので、「しっかりしてるな、店員さん」と思ったが、後者は3巻で一揃いなのに表紙が似ていて分からずに下だけ間違えて買ってませんか、と聞かれた感じ。
最後に残念だったぞ、紀伊国屋の店員さん。
ともあれ、残り1/3に突入。
上昇志向の嫌らしさ、ネットで匿名の人から叩かれること、「すくいぬし」、自意識過剰の男の憐れ、外見で人を判断する男の哀れ、禿げたらあかんのかい、遺産で暮らす気楽な人生、お金がなくても豊かな人生、自分より下の人を見つけて安心している人生、いつまでそうやっているつもりなの?、「アラブの春」が残したもの、東日本大震災が残したもの、信仰について、悠久に流れる時間について、奇跡のような出会いはあるか…。
歩のキャラクターが、特に頭が薄くなってきてから落ち込んでいく姿が好きになれず、父と母が別れた理由が明らかになり、姉や自分の名前の由来が明らかになるが、だけども、最早どうでもいいような…。
物語のテンポは凄く良く、エネルギッシュにサクサクと、倦まずにどんどん読み進められたものの、ラストには何とはなしに座りの悪さを感じたところ。
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歩が貴子のことをずっと「病的なまでに人の注目を浴びたいやつ」として認識していることに違和感があった。なぜなら、私からは(というか第三者的に見ると?)歩のほうが人(他人というより自分を「愛してくれるべき」人)からの注目に対する飢餓感が強いように見えたからだ。
貴子は、子供のころはきっと母にまっすぐに見てもらえないことに対して飢えていたのだと思うけれど、父から離婚の真相を聞かされたことなどを経て「他者は自分に幸せを『与えて』くれるために存在しているのではない」と思うようになったのだと思う。それはきっと、他者と自分の「交じり合わなさ」を決定的に知ったことで行き着いた境地なのだろう。(歩に言った「あのふたり(両親)はふたりなりの生き方を追求しただけだ」という趣旨の言葉がそれを物語っていると思う)
歩はずっと、大人になっても、他者を「幸せを与えてくれる」存在だと思っていた。だから、自分が最悪の精神状態のとき、須玖と鴻上に臆することなく「付き合うことになった」と宣言されて狼狽えたのだろう。
貴子の言う「信じるもの」は「幸せ」と置き換えても良いかもしれない。
あなたの幸せを誰かに決めさせてはいけない。
そして、翻ってそれは、私にも向けられている。
他人の幸せをあなたが決めてはいけない。
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歩と名づけられた一人の男の子が生まれ、そして37歳になるまでの自叙伝。彼の家族、そして出会う多くの友人達との貴重な時間が細かく描かれていた。