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ノンフィクションものとしてかなり面白く、大学生ぐらいには特にお勧め。本書はユニクロに限らず、チェーンストアに蔓延する問題を羅列していると考えて良いと思う。経済を優先した綻びや歪みが、今もどこかで誰かを蝕んでいることを忘れず、消費者をやろうと思う。
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で、引き続き潜入。
ユニクロである。
柳井社長のワンマンっぷりが想像以上。
中の働く人たちのコマっぷりも想像以上。
それでもやっぱりユニクロに行ってしまう私。
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日頃馴染み深いユニクロへの潜入ルポは興味深くよめたが、イマイチ切り込み不足な感じ。
立ち位置が、問題意識と言うよりは嫌悪や悪意のように感じられた。
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大変面白かった。
グローバル企業の割に柳井さんが中小企業のシャチョサーンみたいなワンマンぶりで、とても身近に感じられた。ツッコミどころが多彩でとてもよい、野心家のおじちゃんという感じ。
ブラック体質批判一辺倒かと思いきや、著者は余談を廃して潜入し、かえって優良な労働者として店舗に貢献してしまうのも微笑ましい。著者の合理的な提案が店長に却下されるの他方のちっさい会社みたいでかわいい。
意識高い系の若者が柳井イズムに洗脳されやりがいを搾取されるとか、その辺をもっと知りたかったなー。潜入という体裁である以上同僚にそこまで突っ込めないのは仕方ないけど。
内側から見た柳井イズムが労基法の理念と真っ向から対立するのも清々しい。
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ユニクロにアルバイトとして潜入。
アルバイトでも、ユニクロの精神にどっぷりになることが、新鮮だった。
部長会議の内容が張り出され、柳井さんの考えが周知される。それをipadで見るアルバイト。
ユニクロが経済活動を進めることがゆるぎない価値観となっている。ユニクロで働く皆が一つの価値観に向かって、少しの無駄もなく全力を出し切る。そういう考え方。
一塊の商店を、グローバル企業にしたのだから、並大抵のことではないけれど、徹底して商いをする、この姿勢だからこそ、成長できているのでしょう。
会社や企業活動は、お金を稼ぐことが正解であるから、色々歪な部分ができる。
仕事を成功させることが尊い価値観。
色々なメンバーがいる中で、その苛烈な精神について行ける人はどれだけいるのだろう。
やりがい搾取という手法があるというのが面白かった。
長時間労働を強いる為に、仕事をすることで自己実現ができると説得する。
これも、各企業が多かれ少なかれプロパガンダしている部分んはあると思う。
ただ、アルバイトにやりがい搾取をしようとするユニクロの徹底ぶりは凄い。
変動する人件費のコントロールはアパレルにおける利益体質への課題なのだろう。
ユニクロが最近セルフレジに力を入れているのは必須なんだなと、しみじみ感じた。
過酷な現場を描写する作者の表現が深刻な暗い感じでなく、時にユーモアを感じるのが、この本を読みやすくしていると思う
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ユニクロへの潜入捜査、関係者へのインタビューが生々しく描かれていて、夢中で読み進めました。
文春は、芸能人のスキャンダル報道が下品で敬遠していましたが、本書のような徹底した取材姿勢には信念を感じました。
しかし、ユニクロはそれでも今も第一線で活躍する企業なのか不思議です…。
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「やりがい搾取」
オリエンタルランドでも横行していそうですね。
本書はできるだけ客観的にルポしようとしている。
また、ルポにかけた時間も長期間に及んでいる。
ユニクロ社側も十二分に協力すれば、よりよい本になっただろうし、ユニクロ社にとってもプラスになったのではないだろうか。
その点が、残念だ。
払ってもいい金額:1200円
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仲が悪いということはよくわかる。彼の言い分を鵜呑みにすることはできない。
事実と意見を混同して記載しているのはルポライターとしてもうちょっとちゃんとしてほしいなとは思った。
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ユニクロ潜入一年 2017/10/27
アリの目、鳥の目、両方が経営者には必要
2017年11月19日記述
横田増生氏の著作。
2017年10月25日第1刷発行。
本書は「週刊文春」2016年12月8日号~2017年2月16日号等に掲載の記事をもとに、大幅な加筆修正・新たな書き下ろしを加えて構成。
著者はかつてヤマト運輸、佐川急便、Amazonへの潜入取材を行っており、今回、ユニクロの決算会見から横田氏が締め出された事からユニクロへの潜入取材を敢行したとまえがきに書かれている。
一般的に企業は閉鎖的であるし(ユニクロだけに限らない)
横田氏には前作のユニクロ帝国の光と影という著作でユニクロの影の部分も書かれた事もあって取材NG対象になったのだろう。
ただユニクロ、柳井正氏側も雑誌プレジデント(2015年3月2日号)で漫画家、弘兼憲史氏の連載企画での対談でユニクロはブラック企業ではなく限りなくホワイトに近いグレー企業と答えた後に、「悪口を言っているのは僕と会ったことがない人がほとんど。会社見学をしてもらって、あるいは社員やアルバイトとしてうちの会社で働いてもらって、どういう企業なのかをぜひ体験してもらいたいですね」と語っている。
その発言に対して横田増生氏はならばと実際にユニクロで働き買い物客やインタビュー取材ではわからない点を明らかにする為の行動に出たのだ。
50代であるにも関わらずここまで行動に移せることには驚くし凄いと思う。
*横田氏も書いた書籍を訴えてきた企業なので役所で名前を変え潜入した前作のユニクロ帝国の光と影には柳井正氏の創業に至る経緯、父の柳井等氏についてや
多くのインタビューが載っている。
本書と合わせて読む事でより深くユニクロを理解する事が出来る。
横田増生氏はユニクロの3店舗で長期アルバイトとして勤務。
2015年10月~2016年5月 イオンモール幕張新都心店
2016年6月~2016年8月 ららぽーと豊洲店
2016年10月~2016年12月 ビックロ新宿東口店
好感を持つ点は著者の働く上でのモットー「もらった金額以上の働きをする」である。
10万円で依頼された原稿なら、15万円分あるなと編集者に思わせるような原稿を渡す。
そうすることで、再度、原稿の依頼がくるのだ、と思っているからだ。
時給1000円のユニクロのバイトであっても、同様の気持ちが働く。
この考え、この気持で仕事をすることはどのような職種であっても大切なことだ。
報酬をねだるだけではなく、会社から求められるグレードを常に満たし続けるのも、従業員の義務であろう。
個人的に問題だと思ったのはパートやアルバイト、派遣社員の出勤日を可能な限り削るにも関わらずLINE上で急な出勤は出来ませんか?と繰り返す場面。
やはり現場に余力が無ければ急なトラブルに対処出来ない。
それは無駄ではなく必要な経費であると考えるべきであろう。
また倒産する可能性をことさらに連呼するのも疑問だ。
財務上急な倒産は無いのだから・・・良い意味での危機感は持つべきだが冷徹に財務上の数字を見た上での判断でないと意味がない。
またトップの来店も現場が���い所を見せようと周到に準備して対応する
(これ自体はどの企業でも同様だろう)
その為なのか柳井正氏が通常のユニクロで起きている現実と認識のズレが生じていないかという著者の疑問には同感だ。
身分を隠しトップが現場に潜入する覆面リサーチボス潜入をユニクロ自身も行う必要性はあると思う。
(当然、ユニクロ以外でもやるべきであろうが)
アリの目、鳥の目、両方が経営者には必要なのだから。
ビックロなどの巨大店舗ではサイズの割にレジ数が不足するなどユニクロ上働きにくい状況が生まれている。
店舗のサイズ毎にベストは異なるはず。
もう少し現場の知恵をすくい上げる必要を感じた。
結局ユニクロ、柳井正氏のカリスマ性に頼り切っている経営が最大のリスクにもなっているという所か。
指示される事になれてしまっている社員。
これはユニクロに限らずかつてのダイエー等でも
似たような事が起きた。
本書やユニクロ帝国の光と影、一連の横田増生氏の著作からユニクロは真摯に学ぶべきであろう。
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海外工場は余計かな、外国の話は陳腐で興味ない。むしろ国内潜入をもっと詳しく欲しかったな。まあ全体のバランスというか、ユニクロの告発本なら万遍なく押さえたい気持ちはわかる。あのユニクロ独特の社員洗脳ノウハウにもっと斬り込んで欲しかった。
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潜入するなんて面白いと思って、読んでみたくなった。
100点満点の会社なんてないと思うし、感じ方は人それぞれだと思うが、会社が大きくなってお店も増えれば、こういったことはどこにでもあることだと思う。
幸い自分の職場はここまでひどいと思うようなことはないが、それは経営者の姿勢がどれだけ管理職に伝わっているのか、逆に末端で働く人たちのことをどこまで考えて仕事をできるかということでもあると、この本を読んで改めて思った。
会社を大きくすることが、誰のなんのためなんだろうかとも思った。
よくないことに光を当てることがこの本の使命であると思うので仕方ないことではあるが、どうしてそこまで言えるのか?と思うようなネガティブな内容が多くて、暗い気分になりがちだったし、悪いことばかり目にするのは精神衛生上よくないなと思った。
筆者はユニクロの服を着て、海外に取材にいったりして、ユニクロを結構気に入っている印象も受けたので、働いてみてよかった点も知りたいと思ったし、本職や本題からはそれるが、どうやってこの本にあるような問題点を解決しようか?みたいな話も聞けたらおもしろいと思った。
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ユニクロへの潜入レポート。まず、潜入するために離婚&再婚&妻の苗字に変える、というやり方にびっくり。思いつくけど本当にそれをやってまで取材するというところに、記者魂というかプロ意識を感じた。
中身は日本でのアルバイト体験と、海外の工場の話、大きく分けて2種類。個人的には日本での体験の方が面白かった。
この本の中では柳井社長が悪く書かれ、彼の話した内容や言葉などが殊更悪く描かれている。ただ、一歩引いて見てみるとどこの会社の社長でも同じように話したり格言を残したりしてそうだから、柳井社長の振る舞いだけでユニクロが悪だとは私は思わなかった。坊主憎けりゃ〜ということだろう。
ただ、他の会社の状況は置いておいて、ユニクロ内部の疲弊感は強く伝わってきた。旗艦の大型店の社員の大半が日本語がうまく伝わってるのかわからない外国人だなんて、かなり攻めているなと思った。コンビニじゃないんだから。。
また、社内英語化も風化、ESG関連も無視する社風、マニュアル人間しかいらない会社となると、優秀な人は集まらないだろうなと思った。1月の客層が悪いと言った話が取り上げられていたが、安かろう悪かろうでそういった層相手にカツカツの経営を続けて行くのだろうか?
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単行本のときに立ち読みで潜入の場面のみを読んだ。文庫本では、裁判、香港、カンボジア、株式総会についても記載されていた。フィールドワークの参考本として、潜入調査の部分だけを読むのもいいであろう。
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ユニクロ潜入ルポ。
自分もよく利用していた店舗でマスオさんが潜入していたのでより想像しやすかったし、裏側を知れてよかった。
もう10年近く前の話なので、どれくらい改善されているのか気になるところ。
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一時期(多分この本が出版された頃)、ブラック企業という言葉が流行語のように巷にあふれていた。
そんな頃『ブラック』であると糾弾されたユニクロに潜入取材をし書かれたノンフィクション。
著者は社長のワンマン経営がブラックの原因であるとみているようだが、それだけなのだろうか。
確かに極端な権力集中で、各店舗の店長どころか本部の役員ですら意見を言えないような雰囲気であるらしいことはわかる。
そして、往々にしてそういう職場では、トップの逆鱗に触れないように事なかれ主義と、目に見える部分の体裁だけを取り繕うことが起こりがちである。
実際、著者が経験した中でも、タックスフリー用のレジの案内を英語で書いたらどうだという案は却下され、日本語の「このレジはタックスフリー用ではありません」という案内が、普通のレジの脇に置かれただけということがあった。
良い意見はどんどん採用しようという風潮がない職場は、世間の変化に対応しきれないのではないかな。
国外の工場でのブラック案件についても、他国のアパレル企業が対応を発表している中で、ユニクロの対応はいかにも他人事だ。
自社の社員やアルバイトに対して過剰要求(日常化する長時間労働や、サービス残業等)をしている企業が、自社工場ではない外国の工場の社員の労働条件なんて、当然他人事なのだろうけれど。
例えば、忙しい時間帯や繁忙期などの時給を上げる、というようなことすらしないで、「やりがい」「達成感」をエサにどんどんシフトを入れていく。
こういうのを「やりがい搾取」というのだそうだ。
アルバイトの学生が欲しいのは、バイトのやりがいではなくお金だろう。
しかし強引なシフトを強要され、学校に行く時間すらなくなったというのは、学生に対して企業の責任ってないの?
著者が最初に潜入したのが「イオンモール幕張新都心店」ということで、娘が別の企業で働いていたこともあり、余計に心に迫るものがあった。
当時、娘もバイト学生のやりくりがつかず、長時間勤務で休日出勤で、と、働きづめで、会うたび「つらい」と泣いていたことが思い出される。(違う業種なのに!)
Amazonのレヴューを読むと、「こんなの普通じゃないの?」みたいな意見もあって、それほどにブラック業態が日常化していたんだなと思う。
今はどうなんだろう?