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雑草は軽やかに進化する 染色体・形態変化から読み解く雑草の多様性 みんなのレビュー
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紙の本
スイバの性染色体の話など。
2017/12/29 15:29
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投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
前著「雑草の自然史」を踏まえての、植物染色体の話である。
雑草は人の生活に近いところに生きている。人が自然に手を加えるようになったのは生きものの時間からすれば「最近」だ。その「最近」の生きものの変化を調べる対象として「雑草」に注目した研究といってよいだろう。
スイバの性染色体の話は、日本人の研究の話としても面白い。植物にも「雌雄異株」というものがあることは知っていても染色体まで違いがあるものがあることは知らない人もいるだろう。雄雌の決まり方の仕組みなども、動物の場合と比較して読んでも興味深いと思う。
「染色体の研究」の話なので、若い人にもわかりやすく書いたとあるがそれでも「核型」とか「倍数体」とかちょっと聞きなれない言葉もある。
素人でも驚くのは「同じ種(例えばツユクサ)と分類されていても、染色体から見ると違っていて交配しても種子ができない場合もある」というところ。染色体の転座などがおこると、交雑しても上手く分配できずに子孫にはつながらないと思うが、植物には自家受精などの一個体からでも増殖できる手段がある。そのためにこういった「交雑しないグループが形態的に同じ種に存在する」ことを起こしたのだろうか。なにか「植物ならでは」の繁殖方法に思えて興味深い。
このような違いは、DNAの解析などではわからないのかもしれない(染色体の位置が違うだけで内容は変わらないだろうから。)古典的、とおいて行かれそうな手法に思える染色体研究でしかわからないこともあるのだ。
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