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投稿者:figaro - この投稿者のレビュー一覧を見る
家と会社の往復、会社での人とのやり取り、文書の往来・・・。そういう日々をずっと続けているが、しばし思うことがある。これは全て、人間の脳にとってもっとも合理的な世界でしかないのだろうと。「自然は不自然」とはよく言ったもので、土砂降りの雨は計画的には降ってこない。突風もそう。
公園に行っても表面的にしか見ていなかったように思う。16歳の著者は、子供のころから変形菌に魅せられ、一人で研究を続ける。この変形菌、公園にもいるようで、私は40年近く生きているが、そんなことに全く気付かず生きてきた。
雨上がりの木株の裏側によくいるそうである。人間の脳が作り上げた世界を離れ、変形菌を見に自然に帰ってみるのもいいのではないだろうか。
不思議で面白い、変形菌。
2019/12/16 20:03
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投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
16歳ですでに10年間変形菌を研究しているという著者です。著者自身が撮った変形菌の写真も豊富で、わかりやすい変形菌の入門書のようでもあります。全体は「著者の粘菌研究生活エッセー」でしょうか。変形菌のどんなところがおもしろいか著者の感じ方が楽しい読み物です。
子供らしい口調が感じられる文章は好感度高い。ですが「!」が多すぎる気がするのはこちらが年を取りすぎたせいでしょうか。
家の中にりっぱな「飼育スペース」があったり、好きなことにのめり込ませてあげられる家庭環境もうらやましくなります。
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クワガタの幼虫を菌床飼育していた時に現れた粘菌アメーバが不気味で仕方がなかったです
この本を読んで感じ方が変わりました
生態や特徴がわかるとあの時粘菌の存在を落ちついて観察し楽しむ事ができたならと思えてきました
でもやっぱり家の中の飼育ケース内や菌糸瓶内にあの何かしらの意思を感じるモコモコやネバネバの色鮮やかな生命体が移動していたり広がっているのを見るときっと落ち付かない気分になるでしょう
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10年以上変形菌の研究をしていて、数々の賞を受賞している16歳が書いてくれた、素人にも楽しい入門書だす。
司書は読みましょう。
かつ、学校は当然買い!
2018/02/26 更新
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出逢いはEテレの「カラフル!」でした。そこで変形菌が友達だという少年が出てきたのです。幼い頃に知った変形菌に興味をもち、自ら採取して飼育して専門家の先生とともにフィールドワークする姿が映し出されていました。
なんて素敵な少年なんだと思っていたら、現在高校生となった少年は今でも変形菌の研究を続け変形菌の本を出したということを知ったのです。それがこの本の著者増井真那さんだったのです。
写真を多く掲載し変形菌のことがわかりやすく紹介されています。専門家の人が書かれる本は専門家の人にとって当たり前のことと一般の人の当たり前に差異が生じ、そのためにわかりにくくなるものもあります。しかしこの本では普段変形菌と接していない人はこういう部分がわからないだろう、知らないだろうというポイントがしっかりと押さえられており、そこをフォローしつつ進むのでわかりやすかったです。
5歳の時に変形菌に出逢って興味を持ったという話からはじまり、変形菌とはそもそも何なのか、普段変形菌とどのように接しているのか、それを通じて変形菌の魅力を今一度伝え、現在行なっている研究の内容という流れがとてもきれいなんですね。だからわかりやすい。
そこはやはり変形菌に対する愛なのだろうと思うのです。好きだから知りたい。好きだから他の人にも知って欲しい。そんな思いで今まで数多くの人に変形菌のことを伝えてきたのだろう。だからこんなにもわかりやすく伝えられるのだろう。そう思わせる記述がそこかしこにあるのです。
興味を持って好きになる。そのことがこんなにも世界を広げる。そのことがこんなにも輝かしい。変形菌を通じてそんなことも思わされました。
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写真のなんときれいなこと。変形菌とのコミュニケーションの一つが写真撮ることなのだろう。こういう風に好きなことを突き詰めながら育つ人が日本でも出てきているのだなあ。うまく進めるように。生き物だから大変だよねえ。
201906再読。ときどきこういうのが必要になるくらい気持ちが疲れる。
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変形菌、子実体、胞子、粘菌アメーバー、菌核。様々に変化する変形菌の世界に招き入れてくれる。探究心、研究、考察力に年齢は関係ないのね。表現力もまな君すごいなぁ。
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執筆当時16歳の初々しい変形菌本。
変形菌が単細胞であること、胞子を送り出してその命を終えること(増井さん的にはその個体が、続いているように見える)、最後には哲学的な命題まで頂きました。
この本を電車で読んでからの通勤途中、変形菌を(たぶん)見つけて嬉しかった。今度は図鑑を借りよう。
研究も、実験・観察・フィールドワーク、飼育と多岐に渡っていて、すごい。
お師匠や先輩、友人が、変形菌を通して増えていってるみたいで、良いなあと思いました。
あと、生き物屋の人たちは、なんで口に入れようとするんだ…。愛が深すぎる。
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著者の10年を、ぎゅっと凝縮した名作。変形菌について初めて知ったけど、愛が詰まっていて全体的に素敵だなと思えた。お父さんお母さんは理系ではないとのこと、両親が子供をどのように支えてきたのかも、母親目線で気になった。写真もいっぱいで、絵も多く、著者の感性・行動とにかく素晴らしい。
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変形菌を愛する彼は2001年生まれの当時16歳。変形菌を飼育し、その変形菌を「子」と書いている!6歳から飼育を始め、2022年の現在もドップリと変形菌を研究し続けている。