紙の本
どんどん進む展開が読めない
2019/06/12 10:03
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投稿者:つきたまご - この投稿者のレビュー一覧を見る
話題になっていた本書を、ようやく読み終わりました。
とりあえず、「そしてミランダを殺す」という題名の割に、なかなかミランダ死なないなーと思いつつ、読み進めていました。確かに、いかに殺すかという話なので、すぐ死ななくて当たり前なのですが。
章ごとに、登場人物が交代交代に語り手となって、話が進みます。違う立場から見た物語を知っていくことで、ハラハラが止まりません。
正直、予想がついていた真実みたいなものもありました。しかし、物語の展開は全く予想がつかず、読み進める手が止まりませんでした。
そして、最後の1ページの衝撃…
自分の中での、この本一冊通してのリリーへの印象の変化が、1番意外だったかもしれません。
紙の本
サイコパスの思考
2018/09/30 17:48
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投稿者:J・P・フリーマン - この投稿者のレビュー一覧を見る
全三部構成ですが、俄然おもしろくなるのは二部から。主要人物全員が危険な綱渡りをしている印象です。そのため、サスペンスフルな展開の連続です。すべてが落ち着くところに落ち着いたと思われたときに、最後に出てくるお父さんからの手紙は秀逸ですね。最後の一行が皮肉に満ちたこと。
紙の本
女性には敵いません
2018/09/28 16:28
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投稿者:koji - この投稿者のレビュー一覧を見る
犯人も動機も読み手にはわかっているのでミステリではなくてサスペンスですね。
主人公のリリーがある意味本当に怖いです。
サイコパスやソシオパスと言われる人なんだろうけれど、もう私たちなどとは思考方法が違うし当然のように判断基準が違うから、そういう人だと気がついた時点で怖い思いをしたくなければ離れた行くしかないと私などは思ってしまいます。
ただ、普通に付き合っているだけだと気がつかないのでしょうね、それがまた怖いところでもあるんでしょうけれどね。
もう一人の女性ミランダも怖いと言えば怖いのですが、まだ理解ができるというかそういう人は結構いるかもと思えました。
金銭欲や物欲は程度の差こそあれ万人が持つ欲望ですから。
この二人に比べたらこの小説に出てくる男たちは幼いです、幼稚です(私も似たようなものですが・笑)。
女性陣とは、まぁ人としての格が違うというか脇役の域を出ません。
アメリカで映画化進められているようですが、キャスティングが上手くできれば結構ヒリヒリする面白い作品になるような気がします。
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始まりも、リリーがハイスミス『殺意の迷宮』を読んでいるのも、ハイスミスへのオマージュとなっているが、ラストも映画『太陽がいっぱい』のラストシーンを彷彿とさせる。
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読むなら今である。
まずとにかくタイトルがいい。
『そしてミランダを殺す』
このタイトルだけで色々想像させられる。
ミランダって、誰? ミランダなにしたの? ミランダどれだけ恨まれてるの? それとも、ミランダは不条理にひどい目にあうの? あるいは・・・・・・?
気になってつい読んでしまう人がいるらしい。
そして、その読後感を伝えたくなる人が、少なからずいるらしい。
とにかく評判がいいのだ。
それがたくさん目に入る。
問題は、評判というのは、どうしてもネタバレを含んでしまうということだ。
続きが気になりワクワクとページをめくりたい人は、さっさと読んだほうがいい。
いずれ、あなたは、ネタバレされる。
ネタバレを気にしないという人であっても、評判というのは聞けば聞くほど、塩梅を越えてしまうという点がある。
期待を高めすぎて、いざ読んだら「それほどでもなかった」とがっかりさせられたり、
あるいは、「ここまで皆が言うなら、もういいや」と、すれからしの達観に至ってしまったりする。
いわば旬を逃してしまう形だ。
そんな状況は、私には人生の歓びを欠くこととしか言いようがない。
発売されて、まだ日がたっていないこの頃か、
レビューを見てしまったこの時か、
なんにせよ、読むなら今なのである。
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読める展開もあったけど、全体的に
展開が読めない。
登場人物の視点の切り替わり方も
話を面白くするし
久々にハイペースで読んでしまった。
犯罪小説で、誰にも感情移入できないけど
あの人が、傷つかず静かに暮らしたい気持ち
なのはなんとなく感じ取れて
少し共感していた。
あとラストの展開の
放り投げられ方がすご!!
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面白かった。なんかこう作者の思惑通りに誘導されたのはすごく久しぶりでそのことに嫌だとも思わない。すっきりする。そしてこのラストの手紙がいい。すごくいい。映画化とのことだけど、リリーは誰が演じるんだろ。わくわく。
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テンポがとってもよくて、一気読みでした。場面転換が素晴らしいです。そして、実に余韻を残す映画的なラストです。彼女の表情まで目に浮かびます。解説によると、実際に準備中のようですね。とても楽しみです!
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2019.01.02.読了
買ってから、放っておいたんです。なんか面白そうだから、まだまだ読むのはやめようって。
で、せっかくの年末年始。1年の中で私が最も愛すべき季節と休暇。これはもう手を出しちゃおうって事で読みました。
おそるべしです。海外ミステリーはバズレを引くと読みにくく、言い回しやジョークが直訳だったりして、ストーリーが全く頭に入ってこない。そして挫折する。こんなことを何度も経験した私。ドラゴンタトゥーのミレニアムぐらいですかね?今までで楽しめたのは。。。
昨年、ピエールルメートルに出会って考え改めたわけです。ヴェルーヴェン刑事シリーズを読んでめっちゃくちゃ面白いじゃん!となったわけで。。。
前置きが長くて呆れた方、申し訳ありません。
ピータースワンソン、たまりません。引き込まれます。
若い作家さんなのか?作品はまだ2作目なのかな?
でも、内容はベテランの域に達してます。
どうにもこうにも主人公のリリーが切なくて、どうか捕まらないで!と肩入れしてしまいました。
デビュー作の時計仕掛けの恋人も即購入いたしました!
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第2部に入ると、全てを一変させるような展開があり、さらに、まさかそう来るか!のラスト。陳腐な不倫もの見せかけて、大どんでん返し小説だった。好み。
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裕福な実業家テッドは、空港のラウンジで、美しい女リリーに話しかけられる。
マティーニを挟み、2人は、しばし親密なひとときを過ごす。それは旅先のちょっとしたアヴァンチュールだ。スタイリッシュなバー。ほのかな恋の予感。アルコールのもたらす若干の高揚感。そんなとき、人は普段なら口にしないようなことをつい打ち明けてしまうものだ。
テッドは妻ミランダの浮気の証拠を掴んだばかりだった。「妻を殺したい」というテッド。驚くことに、リリーはそれを当然だと言い、手助けを申し出る。
原題は"The kind worth killing"。殺す価値のあるもの、つまりは殺されても仕方ないものというところだろう。
悪いやつなのだから、世の中に存在しても害となるだけだ。だから殺してしまえ、というわけだ。
浮気女と寝取り男への断罪を思わせるタイトルだが、それが後になって別の色合いを帯び始める。
物語の語り手は、章ごとに入れ替わる。
第1章はテッド、第2章はリリー。物語が進むにつれて、ミランダやその浮気相手のブラッドも語り始める。
入れ替わるモノローグの視点は、事件を別の角度から見せていく。しかも、その中には、いわゆる「信頼できない語り手」もいる。
叙述の手法も取り入れながら、狩るものはときに狩られるものとなり、サスペンスを孕んで物語は疾走する。出し抜くのは、出し抜かれるのは、誰だ。仕掛けがわかるまではノンストップだ。
中盤以降の眼目は、いかにチェックメイトに至るかだろう。事件の捜査に当たるキンボール刑事は、犯人を追い詰めることができるだろうか。
解説によれば、映像化権もすでに売れているそうで、シナリオは完成済みとのこと。
リリーやミランダのキャスティングが楽しみなところだ。
都会的な雰囲気に、ウィットの効いた描写、クリスティやナンシー・ドルー、ハイスミスなどへのオマージュ。
娯楽サスペンス映画としては、期待してよい作品だろう。
ラストは小説としては若干押しが弱いようにも感じるが、映像化の仕方によっては見事なエンディングとなりそうだ。
狩るものは、ついに狩られる。
逃げおおせたと思ったいちばん悪いものの悪事は、白日の下にさらされることになるのか。
見届けるのはあなただ。
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リリース:達也さん
テーマ:おすすめ本
ミステリー本をネタばれしない程度に上手く紹介しつつ
オススメしてくれた本。
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揺るぎない信念を持って殺人を犯すリリー.彼女の中の正義が1章,2章と凄みを増して終盤へと続く.シリアスキラーとはまた違ってとても不気味だ.
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そしてミランダを殺す、読み終わり。
すごかった、とにかく夢中で読んだ…なんだか惹きつけられる二人に、これからどうなるんだと思ったら第1章の終わりで、え、てなって、そのままノンストップ。
そしてこの終わり。
著者に手の上で気持ちよく転がされた。
彼女にはこのまま、となぜか願ってしまったのだけれど、それは、彼女が屈するのを見たくなかっただけなんだと気付かされた。この終わり、とても好き。とても面白かった!
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リリーがぶっちぎりサイコパスだってことに最後の最後まで気づかなかった。それくらいミステリアスで知的で淡々とした人物描写。やってることは冷酷で別に大したトリックとかがあるわけでもなく普通に殺して普通に隠してるんだけど、なんだかそれが当たり前のことみたいに思えてくる。狂ってるのはリリーなのか、世界なのか、分からなくなる。
これ好きな人は『アイリーンはもういない』も好きなんじゃないかな。