氾濫するニュースから本当の事実〉をつかむには?学生にも社会人にもお勧めです
2018/06/11 16:00
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
インターネットの発達で逆に必要性が高まってきた本当の情報の見極め方を説く。ネットやテレビを通して流される膨大な量のニュースや情報…。あふれる情報の中からフェイク(偽)ニュースや誤った情報に惑わされずに「事実」を読み取るにはどうすればよいのか。本書は、テレビ報道に長年携わってきた著者が、自身の経験を交えて「事実」「真実」とは何かを考え、情報を読み解く力をつける大切さを伝えている。ポストトゥルース時代の情報接触のあり方、伝え方。中高生向けの岩波ジュニア新書なので、わかりやすく書いてある。ネットリテラシーを高めるためにもまずは大人が読むべきか。
気楽な手段は気楽に危険。
2019/07/09 17:04
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投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は41年間NHKで働いてきた。その体験から「メディア」の問題点、特に昨今の「フェイクニュース」を取り上げている。大きな地震の後に「動物園からライオンが逃げた」と嘘を流した話などもあげ、どのように嘘が広まるのか、どう防いだらいいのかを考える。
新聞やテレビなどのメディアと「書き込まれた言葉を伝えるだけ」のプラットフォーム企業。違いは責任の所在だろうか。ちょっと怖いのは「良くても悪くても見てもらう」ことでお金が入ってくるシステムがSNSにはできているというところか。
著者の体験回想部分が少し長く、少々NHKの内情宣伝っぽいところもある気がする。もう少し他のメディアやSNSで発信している人の考えも取り上げてあれば、と思った。
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長年、NHKで番組制作にかかわってきた著者がサブタイトルにもあるとおり、ネットニュースの読み解き方を書いている本。
結局の所、インパクトのあるタイトルだけに注目してしまうと問題があって、そのニュースを報じている主体や1次ソースの確認などが大事になってくるという基本でした。
自分の考え方が間違ってないだろうという確認と、著者がやってきたことはよくわかりました。
(以上、ブログ全文です。)
ブログはこちら
http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/5353311.html
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まず「ちゃんとした情報の見抜き方」みたいなものがほとんど言及されていないことにマイナス。過去の有名な事件における自分語りをするだけで、僕はそれはそれで興味深かったけど、失望する人は多いように思う。
それから、ネットはダメ、テレビはよい、で終わってしまっていることもマイナス。テレビがどれくらいでたらめだったか、そして今もいろいろ「やってしまう」のか、それなりにネットに親しんでいる人ならみんな知っているのだが、そのへんはほっかむり。なんじゃそれ。
ということでマイナスポイントは大きいんだけど、まあさっと読めたのですすごくおまけで星3つ。
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本当に信じられるメディアとは。
著者は長くNHKの報道番組にディレクターとしてかかわってきた人で、阪神大震災や東日本大震災などの災害に対する報道や、日航機の墜落事故、昭和から平成への代替わりなど、大きな日本の節目に、どのようにテレビで伝えるのかを考えてきた人である。
インターネットが発達し、SNS等で個人的な情報発信が容易になった時代に、マスメディアはどのように生き残るのかについて述べた本と言ってもいい。フェイクニュースの影響や、テレビなどのマスメディアを信用しない人の心情について、その国による差や対策なども述べられている。決してテレビの将来に悲嘆的ではなく、あくまで現在の状況から冷静に分析をおこなっている印象。繰り返し述べられているが、「事実に基づく情報」を発信するために、確認をするテレビの姿勢がこの本でも表れていると感じた。
テレビであろうと、インターネットであろうと、そのメディアの特徴を知り、「事実に基づく情報」であるかどうかを常に探ることが、これからの時代には求められている。あまりに巧妙なフェイクニュースも増えるだろうし、利益や感情を優先した情報発信も増えるだろう。でも、たとえ焼け石に水としか思えなくても、googleやfacebookなどのプラットフォームである大企業や、各国の報道機関などが、事実確認をおこない、警鐘を鳴らしていき、受け取る人が常に批判的な姿勢をもって情報にアクセスすれば、悪い方向にはいかないと思いたい。
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フェイクニュースを見分ける方法を教えてほしかったのに・・・。結局自分で勉強?して見分ける能力をアップしないといけないということですね・・・・
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情報過多な時代の今に読むのはいい本だと思った。
ただ、本の中間あたりが出来事の羅列に感じられ、読むのが少し億劫になった。
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マスメディアとソーシャルメディアの違いを端的に説明してくれている。小学五年生くらいから理解できる内容。ただし、取り上げられている事件が1970年代くらいまで遡るので、その辺りは大人が説明する必要あり。
事実関係を手間暇かけて確認する+公共性や公平性が求められる(倫理的なハードルが高いし、視聴者がチェックして批判できる)=信頼性が高くなる(はず)なのがマスメディア。
(即時性と面白さ+権力の圧を受けない)÷(第三者のチェックが入らないので誤りや偏りが野放しになりがち+発信者の匿名性が高く責任追求が難し+プラットフォーム企業が倫理的な課題に消極的)=受け取り手のリテラシーの程度次第で毒にも薬にもなるのがソーシャルメディア。
と理解した。
何事もバランス、というありきたりな結論に至ったのだけれど、それ以外ない。
騙されないためにはこれさえやれば大丈夫!という情報には騙されんぞ。
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NHKの報道番組に長年携わってきた筆者が、ネット時代のニュースの読み解き方を分かりやすく語る。NHKに入局したのが1975年なのでかなりのベテランだ。非常に読みやすい本だった。
自らの番組制作・取材体験からニュースがどのように作られているかの説明がある。ネットニュースとの大きな違い(昔との技術の違いはさておき)は、取材、編集の段階で幾重にもチェックが入るので、そこで不確かだったり不適切な情報は切り落とされていくことだ。そこで多くの人の意思が入るので、自由度の制約はあっても「正しさ」の確率は確実に上がる。
筆者は技術の進歩による速報性は評価しつつも、タイトル通り「その情報は本当なのか?」を冷静に見る頭をもって欲しいと説いている。NHK局員という立場で情報源と密接に触れあうことでより正しい情報を多くの人に知ってもらいたい、と報道に携わってきた筆者ならではの説得力があった。
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NHK出身の方なのでNHKがよく見えるというところはあるかも知れない。
しかし、それを差し引いても情報の扱い方に関してはすごくわかりやすく、ご本人の取材の経験などはとても興味深く、面白かった。
テレビとネットの違いについても分かりやすく、発見があった。
これからはもう少し情報をじっくり見ようと思う。
いい本だった。