紙の本
やっぱり黒田先生の本はいいです
2018/05/23 08:43
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投稿者:qima - この投稿者のレビュー一覧を見る
語学学習の基礎を思い出させてくれる良書。大昔はみんなシュリーマンの『古代への情熱』を読んでいましたけど、ちょっとハードすぎるので、これからは黒田先生のこの本がおすすめしやすいかも。
そして、大学というところについて。以前だって、それなりに勉強したくない人が混じっていたけれど、最近は本当に大学が変わってしまったので、黒田先生のお気持ちはよくわかります。
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黒田さんのエッセイでちらちら登場していたミール・ロシア語研究所についての記録。黒田さんのロシア語、そして外国語学習/教育の根幹を形作った、この場所について、黒田さんの思い出とともに語った1冊です。
やはりことばを極めるにはこれくらいビシバシやらねばダメだなぁと思い知らされました。ミールのようなところでいつかしっかり学んでみたい。
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黒田龍之助さんの言語エッセイ。
氏がかつて学んだロシア語学校の物語。
語学学習のいろいろな意味で「原点」についてはっきりと述べられている素晴らしい本でした。
言語学習において、学習者の日々における努力において他はなし。
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ロシア語を愛する人のロシア語学習遍歴が語られたロシア語愛に満ちた本。
ロシア語の学校についてが中心にあるが、まさに混沌とした昔ながらの「塾」といった印象を覚えました。語学の学習においては、こういう授業が王道なのではと思いますが、それでも結局は生徒あっての学校ということなのかと思いました。今の生徒が求めるのは短期的に分かったつもりになれるシステマティックな学校なのでしょう。
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黒田さんの本は以前よく読んだが、ある時期からいやになって読まなくなり、買っていた本もすべて売ってしまった。それはそのいかにも読ませようというエッセイの書き方が鼻につきだしたからである(正確には当時のブクログを見ればわかる。本書では基本的に著者の主張に賛成だが、ときに断定的に言われるとそうかなと思うところもある)。
それが今回なぜ読むことになったかといえば、『週刊文春』か『新潮』かでフランス文学者の鹿島茂さんが書いていた本書の書評を読んだからである。それは、要するに語学に王道なし、ひたすら読んで暗唱することだとあったからだ。なんだ、それならぼくが日頃考えていることと同じではないか。もっとも、黒田さんの学習法はミールというロシア語学学校での少人数教育にあり、一般の大学生の教育にそのまま当てはまらないが、それでも共通するものはたくさんあると共感した。そのミールの教育方針は、ひたすら発音を直し(ロシア語らしくさせ)、模範文を暗唱し、日訳、露訳、そして単語テストを繰り返すというものである。ぼくもほぼこの方針を一貫して貫いてきたが、ミールはそれをさらに徹底してやった。黒田さんはしかも高校のときからミールへ通い、最後はミールの教師にまでなる。といっても、かれは一方で大学院まで進み、大学の教壇にも立ったし、NHKのラジオ、テレビの講座にまで出演している。その間、語学に関するエッセイ集もたくさん書いてきたから有名人である。ただ、黒田さんの理想は、すぐれたロシア語の話し手になることで、研究にはそれほど重きを置いていないように見える。ロシア語の世界では、ミールに通ったといえば位置も置かれるそうだ。このミールをつくった東一男・東多喜子夫妻の名はどこかでいたことがあったが、白水社から立派な本を何冊も出している。本当はこんな本をだせればいいのだが。本書は、ロシア語を学ぶ中で知り合った仲間、生徒との淡い、また熱い交友が各所に書かれている。まさにロシア語だけの「青春」である。
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黒田さんの半生が面白かった!
学校を離れて活動することについて考えさせられた。想定内で無難なものの中で終わってしまうと。確かに、今の私に繋がっているのは、学外での活動だったようにも思う。
教育者として生徒の発音を笑わない。
同じ対人職として、介護職の私も大切にしなければいけない視点だと思った。
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黒田龍之助氏の語学学習に関する半生記だが、ロシア語を習得する過程での情熱やら、語学学校で出会った人々やらのエピソードが面白い。
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旧ソ連時代を含め、ロシアのアイスホッケーやフィギュアスケートが
好きだ。過去にはバレーボールや体操もロシアびいきだった。ロシア
民謡も好きだし、赤軍合唱団のCDだって持っている。この十数年は
ロシアのポップス歌手にも興味がある。
ロシア国内でライブに行ったこともあるが、悲しいかな、ロシア語が
分からない。それでも周囲の観客を真似てノリノリで楽しんで来た。
何を歌っているのかはさっぱり分からないんだけどね。
ロシア語が出来たらいいなぁと思ったことは度々ある。今も思う。
そうしたら、動画サイトに挙がっているロシアのテレビ番組とかを
観て、もっと趣味の範囲を広げることが出来るのになぁと思う。
それにロシア語でロシア民謡を歌ってみたい。「カチューシャ」とか
歌いたいよね、ロシア語で。
幾度か教えてもらったことがある。自分でもNHKのロシア語講座の
テキストを購入して勉強しようとしたこともある。そして、挫折を
繰り返し現在に至っている。
だから、ロシア語は私の憧れでもあるし、本書の舞台になっている
ミール・ロシア語研究所だって過去には通ってみようかと考えたほど。
やっぱり通っておけばよかったと後悔する。「ひたすら発音、ひたすら
暗誦」。講師からの容赦ない駄目だし。それでも、一途にロシア語の
習得に励んだ著者の青春の日々がユーモラスに綴られている。
以前、ロシア語を話す家人にロシア語を教わろうとした時、「知ってる
ロシ語を言ってみて」と言われ、「スパシーバ」と口にしたのが運の尽き。
「スパシーバ」だけを30分くらい発音させられる羽目になったっけ。
ロシアのポップス歌手の動画を観て、「これ、なんて謳っているのか
訳して」じゃ勉強になってないよね。反省。
熱烈にロシア語を勉強したくなったのだが、これはきっと一時的な
熱病みたいなもので、私の場合は身近にロシア語を解する人間がいる
のでついつい楽をしようとするんだよな。
でも、思いついた時にミールに通っていたら、著者のような言語学者に
はなれなくとも、「カチューシャ」は歌えるようになったかもしれない。
著者が生徒として、その後は講師として過ごしたミール・ロシア語研究所
は2013年に閉校になった。語学学校は数多あれど、ミールのような学校
はもう無理なのかな。
著者の語学学習への考え方などもあり、エッセイとしても語学の勉強方法
としての参考にもなる。
さて、赤軍合唱団のCDでも聴くか。歌詞は分からないけどね。
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代々木駅東口方面の雑居ビルにある「ミール」という塾で、若き著者がスパルタ式にロシア語を詰め込んでいくという青春譚。語学の上達はとにかく大きな声で例文を暗唱することに尽きるという。NHKでロシア語の番組のホストを勤めていた貝沢哉氏も超優秀な同期として存在を垣間見れる。「ミール」は家でも学校でも地域でもない、著者のアナザーワールド的居場所だった。著者のロシア語との幸せな関係が伝わってくる。
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黒田先生の著書はロシア語テキスト以外はすべて読んできたけど、これは「青春」が入ってるせいか趣が違う。自分自身を形づくったミールへのオマージュ。
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ロシア語学習について焦点を当てた、黒田先生の自伝。
黒田先生は文章を書くのが本当に上手く、読みやすい。
発音練習、口頭翻訳、暗唱の重要性を強調している。
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黒田氏の言語学習の歴史を知ることができる一冊。ロシア語だけでなくいろんな言語に精通している著者ですが、ここまで来る道のりは簡単ではなかったのが分かります。本人からしてみれば、のらりくらりと好きなことをただやってきただけと言うかもしれませんが。
高校生の時点で英語だけでなく他の言語に興味を持っている時点で中々の先見性を感じさせます。しかも親族が語学関係者ばかりの中、あえて人と被らないようにチョイスしたのがロシア語というところもなかなかイケてます。そんな天邪鬼な感じが著者の魅力だと感じました。
ただの著者の歴史を辿る内容だけでなく、ところどころに語学学習のコツのような内容が織り込まれています。あくまで著者が実行してきた内容でしかありませんが、これだけの方が実践してきたことなので重みがあります。特に暗唱や暗記の重要性が説かれています。さらにはミールで出会った人たちとの楽しかったり悲しかったりするエピソードも織り込まれており、1冊でいろいろ楽しめる内容になっています。
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おすすめされて読みました。本来学ぶことってこういうことなんだろうな。夢中になって勉強なり何か取り組んだ経験ってやっぱり生きてく土台になる。読みやすくて面白かったです。
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ロシア語学習に勤しむ高校生が人気語学講師になるまでの日々。ひたすら発音、ひたすら暗唱。それを十年も。 尊敬☺キリル文字って、難しそう。というより、言語勉強は何をやっても大変です。(笑)
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ロシア語だけの青春って言い切れるところが、まずいいなと思った。
語学に限らず、若い頃に損得勘定なしでがむしゃらに何かに打ち込むって、ものすごい財産になる。
ミールでの日々が細かに描かれていて、どれだけ濃密な時間を過ごしていたかが伝わってきた。
語学の習得には、まず発音と暗唱というのは同感。
こういう本を読むと、学び直したくなるなぁ。