紙の本
間違う力
2020/05/14 21:50
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
個人的には、こんなに考えて行動している人だったのか、と驚いた。というのも、高野さんは行動力が、私の想像の範疇を越えていて、何を考えているのか、わからなかったのである。
この本では、高野さんの様々な探検について、面白いところをピックアップし、それに教訓もつけ加えられている。これは高野さんの入門書にしてもいいのではないか?それぞれのエピソードを読んで、興味を持った本を買って読むといいと思う。
「出したことが間違い」と書かれているが、教訓もよかったと思う。「一流より二流のプロ」はとても納得がいった。
紙の本
高野さんが好きなので
2018/05/11 16:22
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ナナカマド - この投稿者のレビュー一覧を見る
高野さんがこれまでに書かれてきた本の裏話的なものです。
高野さんが好きな人には面白いと思うのですが、
この本で初めて高野さんを知った人には、
どうなんだろう・・・?
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今までの経験から自分を見つめ直していて、筋が通ってる。
読んだ後、しばらくじっとできなかった。
考えてないで、なんかやんなきゃ!って気になった。
私は慎重すぎて、腰が重いから読んでて耳が痛いところもあったけど、読んだ後にこんなに影響が出るなんて初めてだった。
高野さんだからこそ書ける本だと思います。
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高野氏の作品はかなり読んだ、どれもハズレが無く非常に面白い。なぜなら絶対に誰も選ばないテーマを、異常なくらい真面目に探究し、そしてわかりやすく伝えてくれるからである。そんな高野作品誕生の裏側を少し垣間見ることが出来た。
本作にも記されていたが、事前に周到な準備を行うのが、日本人に多いタイプなのかもしれないが、高野氏の場合はあまり先々を考えずに、怪しい人にはどんどんついて行き、何度も痛い目に遭いながら、結果的に作品として成立してしまう。そんな彼の真剣に間違う姿に、僕等読者は中毒的なワクワク感を覚えてしまうのだ。
でもきっと作品の中で、誰よりもワクワクしているのは高野氏本人なのだと思う。高野作品を一番楽しんでいるのは高野氏自身なのかもしれない。
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高野さんの本はだいたい読んでるから知ってる話ばかりといえばそうだけど、やはり面白い話は何度読んでも面白い。
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高野さんの本なので面白いことは面白いんだけど、やはり散発的だし人生訓も高野さんにしては常識的過ぎる。
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ソマリランドやアジア納豆の研究で著名な高野秀行さんの本。ソマリランドの研究をしつつ、納豆の研究もする、という事に対して割と疑問だったんだけど、この本を読んでかなり謎が解けた気がする。
要は、高野さん自身の生存戦略の結果、このような事になった、という事なんだよね。
本の名前や章タイトルは割とショッキングな物が多い。まねすると危険な物もあれば、まねすると良いこともあり、劇薬と言えば劇薬な本ではあるけど、きちんと使い訳ができる分別のある人は、まねをしてみると良いと思う。高野さんの本は個人的に非常に波長が合うので、他の本も読んでみたいな、とそんなことを思ったり。
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高野秀行といえば最近TVにも出て、かなりの有名人になりました。昔、「幻獣ムベンベを追え」では面白かったけどこの本で終わりだろうと漠然と思っていました。まさかここまで生き残るとは・・・。
そんな高野氏のある意味出鱈目で、しかも本人にとっては合理的であった過去の行動が色々書かれています。ある意味彼の本を読んできたものにとっては、ダイジェストを読んでいるようなものかもしれません。
彼は探検家でも冒険家でもないと思います。ではなんなのか?というと、人を笑わせたくて笑わせたくて血眼でネタを探している作家だと思います。
平易な文章でさくさく読めつつも、決して軽薄ではない文章には本への愛情が感じられます。勝手に色々していながら独りよがりになりきれない優柔不断さ。これが一過性の面白さではなく、地で行く面白さの一つの要因だと思います。
そんな彼がどれだけの勘違いやトラブルを発生させ、結果今の高野秀行が出来上がっているかが描かれております。新味はありませんが、楽しく読みました。
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早稲田大学 探検部
日本であったコンゴ人の兄が作家。今後に行ったときにあって、弟にわたしてくれ」と頼まれ本をもらった。それを翻訳 有名な作家だった 卒論にした
その年のフランス文学科卒論の最高点をとった
ゴールデントライアングルに住んでケシ栽培する
どんなにアホでもでたらめでも、今やっている者がやならないものよりえらい
てきとうでも、今はじめることが大事
文章を書く上で私が注意しているのは、「文学」「叙情」「批評」に陥らないこと
私の物書きとしての基準はなにか
「情報」「技術」「科学」
状況と自分がやりたいことがうまくマッチするにはタイミングというものがある
屋久島のネイチャーガイド 探検部の先輩 野々山さん
とにかくやること/手段を選ばないこと/正しいかどうかより面白いかどうかで決めること
長くやっていれば、確率的に道が開ける瞬間がくる
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ソマリランドや納豆の本で注目していた作家が
「〇〇の力」と自分が読みたくなってしまう本を
出してしまったら読んでしまう!
まず個人的に著者の出身地を知っただけで
親近感を覚えるとともに誇らしくなってしまった!
著者のこれまでのエピソードは単純に面白いし、
やっていることは破天荒なようで、
教訓も常識はずれなように見えるけれども、
実は生きていく上で必要不可欠な要素だと気づく!
何よりも自己啓発本なのだから
タイトルが本来ならば『間違えない力』と
すべきはずなのだが、そのタイトルの方が
間違いになってしまうかもしれないと
思ってしまう!
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著者のことを知らずにタイトルに惹かれて手に取ってみたら、予想以上に面白い内容であった。
行き当たりばったりのように見えるが、実は色々と考えられていて、そんな中でも一番重要視していることは、「正しいかどうかより自分自身がワクワクしているかどうか」で決めるということだ。
ワクワクしていれば、先のことを考えず行動できるし、気付けば技術なども身に付いている。そうしている間にチャンスが回ってきて掴むこともできる。
つまりあれこれ考えずに、自分がワクワクできることをすぐに行動し続けていればチャンスが転がり込んでくるということである。
・間違い方(オンリーワンになる方法)をまとめると
①とにかくやること
②手段を選ばないこと
③正しいかどうかより面白いかどうかで決めること
である。特に③を重視している。他人がやっていない新しいことをやるのに、正しいかどうかなどわかるわけもない。そんなことを考えるより、自分がワクワクしているかどうか確かめることが先決だ。実際のところ、何をやるにもワクワクしているかどうかがいちばん肝心なのだ。
【他人のやらないことは無意味でもやる】
・私の頭の中では「人がやっていない1面白そう」なのである。実際にやってみたら、全然面白くなかったということもよくあるが、最初の設定ではあくまで「他人のやらないことは無意味でもやる」ということになる。
【長期スパンで物事を考えない】
・「アリとキリギリスの話はちがうんじゃないか」と私は思いはじめた。生活が厳しい環境では、つねに写」に備える必要があるだろうが、今は時代が豊かになっている。将来的に貧乏になることはあるかもしれないが、そのときは生活レベルを落とせばすむ。少なくとも飢え死にすることはない。
・当時のタイは誰もあくせくはたらいていない。時間についてはてきとうで、約束に遅れても「雨が降ったから」と言えば通った。熱帯多雨気候のタイではよく豪雨が降り、その度に交通機関が麻擁するのだ。「努力」や「根性」という言葉はないわけではないが、日常ではほとんど使われず、誰もが「気持ちいい」「ラクだ」「楽しい」という言葉ばかり口にしている。長期スパンの欠如にも瞳目した。
・では、なぜ、タイはこんなにゆるやかなのか。定説はないが、タイ人もタイに住む日本人も「気候が暖かく、土地が豊かで食べものがたくさんあるから」とシンプルに答える人が多い。衣食住に困らないから一生キリギリスでいられるということだろうか。
・しかし今ではタイ人も変わった。半年先を「遠い未来」と言っていた人たちが健康を気遣い、長生きに腐心するようになったのだ。日本にしてもタイにしても、変わるときには価値観や習慣までもがガラリと変わってしまう。
【合理的に奇跡を狙う】
合理的に考えるかぎり、メジャーな未知動物の発見は困難だ。だから私のような後発の個人は、マイナーな未知動物、言ってみれば「未知の未知動物」を狙うべきなのだ。未知の未知動物には二種類がある。一つは「人が探しに行かない未知動物」。わかりやすい例は、私が学生時代に探しに行ったコンゴの水棲獣ムぺンぺだろう。もう一つ、「オリジナルな情報で知った未知動物」がある。外部世界の誰もその存在を知らないが現地では知られている。そして、たまたま私だけがその情報を入手できたというケースだ。
【他人の非常識な言い分を聞く】
・人とちがうことをするためには人と同じことを考えていてはダメだ。そのためには型にとらわれない自由な発想や柔軟な思考力が大切になってくる。
自分の中からはそうそう新しいアイデアなど生まれない。ならば、外から借りてくるまでだ。そういえば、ピカソもアフリカの芸術を借用してキューピズムを発展させたと聞く。天才ですらそうしているのだから、凡人の私たちが真似しない理由はない。
いちばん一般的なのは本を読むことだろう。私の場合は、金子光晴や坂口安吾といった文人の考え方や性癖が好きである。彼らこそ本物のオンリーワンなので、そこから学ぶことは多い。
もう一つは他人の話を聞くことである。別にどこかの大学の先生とか有名なスポーツ選手とか成功した企業家の話でなくてもよい。というより、そういう人の話は無理に聞かなくていいと思う。というのは、有名な人の話はほかの人も参考にしているはずだ。そこにヒントを得たアイデアは確率的に独自性が生まれにくい。
また最先端の科学や理論もあまり追いかけるべきではない。最先端は、もう世間に出回った時点で最先端ではない。われわれ一般人が追随しても遅いのである。新しい知見を得るためにもっと別な方向性を考えたほうがいい。かつて私が試みたのは一般の読者に直接アイデアを求めるという方法である。
【身近にあるものを無理やりでも利用する】
・「感性」よりも、自分の身近にあるモノを最大限に活用することだ。自分自身の経験でもいいし、自分の得意なことでもいいし、自分の家族や知り合いでもいい。何か問題が生じたとき、人の迷惑を顧みず、場所やタイミングの不適切さを気にせず、とにかく自分の都合のいいほうに引き寄せて解決するのが肝要だ。
【怪しい人にはついていく】
・結局のところ、怪しい人についていくと、たいていは痛い目に遭うが、ときには素晴らしい幸運に出会うこともある。それを前もって知ることはできない。だから、怪しい人に誘われたら、とりあえずついていくしがないのである。
【過ぎたるは及ばざるよりずっといい】
・何をするのでも、まず実際にやらないと話にならない。いくら毎日千回素振りをしても決して試合には出ないという野球の選手がいたとしたら、それは野球選手とはいえない。模擬試験で偏差値七十五をとっても当日、電車に乗りそこなって試験が受けられなかったら、それも受験生として失格だ。どの世界でも、試合なり本番なりに出ないとはじまらない。
【ラクをするためには努力を惜しまない】
・リーダーになると全て自分のやりたいように決めることができるので、ラクをできるようになる。ただし、あまり勝手にやりすぎると仲間から信用を失ってしまう。いったん信用を失うと、あとあと面倒で、ラクから遠ざかるため、ほどほどに自分勝手にやることが肝心だ。
・リーダーをやったあとは、ひとりでどんどん行動するようになった。私はリーダーのときから���ンマンだったから、ほんとうにワンマンになっても、基本的に「自分で考えて自分で決める」という路線は同じなのである。仲間がいないと心細いともあるが、もっと好き放題にできるというメリットもある。リーダーのときから好き放題やっていたが、やはりそれなりに仲間には気を遣わざるを得なかった。でもひとりならそれもない。
【奇襲に頼る】
・「人の行かないところへ行く」という私のモットーもそれだけ聞くと「わが道を行く」みたいに勇ましい感じもするが(しないかもしれないが)、ただ競合を避けているだけともいえる。手薄なところを攻めるというのも奇襲戦法の定石だ。どこに「人」の基準を置くかということになる。私は自分が日本に在住の日本人だから、当撚、「日本人の行かないところ」というふうに設定した。
・得意な分野とは何か。それが問題だ。そこで「感性」や「才能」というものを持ち出してもしかたがない。感性も才能も、ある人は最初からあり、ない人には最初からないので、考えるだけ時間の無駄だ。運や神様と同様、最後に頼るものだろう。
それより、自分の個人的な体験やネタを使ったほうがいい。一般的でなければないほど、奇襲的意味合いが強くなり、プロになるうえで役に立つ。
【一流より二流をめざす】
・アメリカやイギリスを旅行したい、留学したしと思って一生懸命、英語を勉強するんですが、どれだけやっても「まだ英語力が足りない」と思ってしまい、いつまでたっても現地に行けない。そういう人がすごく多いんです。
・このタイプは、理想やプライドが高い。何かやるからには極めなければいけないと思っている。二流を認めず一流をめざす癖がある。そして、その理想の高さゆえに、なかなか第一歩が踏み出せない。こういう人は頭の中でいろいろシミュレーションをするのが好きだ。シミュレーションをしすぎて、悪い想像力も働くので「強盗にあったときリスニングが悪いと命にかかわるかも」なんて思って、また英語の勉強に励むということになる。
アメリカ行きが恋愛や仕事に変わっても同じだ。「もっと自分を磨いてから相手にアプローチしよう」とか「もっともちゃんと準備してから店を出そう」などと考える。このタイプには研究熱心な人が多いから、知識は増える。批評眼も肥える。やがて、いろいろと一家言をもつようになり、プライドはますます高まる。同じ一流でも、実行しないかぎり「一流の素材」にとどまってしまうのだが、それがまた「未完の大器」みたいな錯覚がして気持ちよかったりもする。
・一流より二流をめざしたほうが気楽に行動しやすい。私の知るかぎり、ユニークなことをしている人ほど動きが早いのだ。オリジナリティとスピードはどこかで確実につながっているように思える。共通しているのは、そういう人は何かアイデアを思いつくと興奮して、いても立ってもいられなくなることだろう。
・私の知り合いで、前にトルコに一緒に行った若者がいた。慶応の大学院まで進んだ、頭がよくて、オリジナリティの高いことが得意なやつだ。学生時代はアフガニスタンに行って映像を撮り、それを学内のネット放送で流したり、トルコに留学したりしたが、トルコのエブルという伝統絵画に魅せられ、「日��で初のエブル画師になる」と言って大学院を中退してしまった。彼も三千代が間近に追ってくると不安に耐えられなくなって、やっぱり就職したほうがいいんじやないかとか考え出し、でも就職先を探したらみんな新卒採用のみとか年齢制限でダメだとわかり、病気になってしまった。オンリーワンをめざしたはいいけど、二年もたたないで悩みの森に突入してしまったのだ。
・とことんやるというと、なんだか「道を究める」みたいに聞こえるかもしれないが、一流をめざさない私の流儀には「道」の概念もないからそれはちがう。長くやっていれば、当然、技術があがり経験も積めるが、それだけではない。確率があがるのである。状況と自分のやりたいことがうまくマッチするにはタイミングというものがある。
・長くやって何かを積み重ねて一流になるとかいう話ではなく、確率的に三年に一回チヤンスが来るとしたら、十年やれば三回チャンスを得られる。三回チャンスがあれば、それをつかめる確率はぐんと高くなる。勘や人生論でなく統計学的にそうなるはずだ。
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高野さんのファンとして、彼らの著書の中では、まあ読まなくても良かったな、という印象。どのようなネタが受けるのか?本として売れるのか?注目されるのか?が彼の行動原理であり、その手法を紹介した本。
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以前、単行本として刊行されていたものを加筆修正したもの。今まで読んだ内容ともリンクする話。
てきとうでも「今、はじめる」ことが大事
このセリフが全てを表してる。
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高野さんの新しい本出た❗と読んでみたら、8年前に出たのを出し直したものだった。未読だったから問題ないけど。
高野さんがどれほど努力家で才能があるか(そしてとんでもないか)知っているので、高野さんの言うことを真に受けて実践してもなあ、一般人には厳しいよ、などと思いながら読んでいたのだが、良かった。
気が小さいから人の言うことに従って生きてたけど、リーダーやってみたら案外楽だし、一人で好きにやったらもっと楽だ、とか、長期スパンでものを考えるな(だいたいその通りにならないんだから)とか、思いついたらとにかくやってみるとか、本当にそうだなと思った。
特にテサロニキのブラインドサッカーの話は印象的だったな。日本の国家レベルでこういうことは無理だとしても、個人レベルならできるよな。
しかし、社交性はないと言いながら、電車で見かけた外国人に言葉を教わったり、リンガラ語を学ぶために池尻を走り回ってコンゴ人を探した、って、めちゃめちゃあるじゃん。まあ外国に行くと日本人には信じられないほど人懐っこい人がいるけど、そういう人と比べるとないってことでしょうね。
なんだかんだ言って凄い人です。でも、いいこと書いてあると思うよ。アヘン中毒はいかんけども、それ以外のことは若い人にも大いに参考になると思う。
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「他人のやらないことは無意味でもやる」をはじめとする高野さんの十箇条を実際の行動を例にとって教えてくれる一冊。相変わらずばかばかしくて、とっても楽しく読んだけど、高野さんの知力、体力、運の強さには改めて驚嘆。身内にこんな人がいたら心配で仕方ないと思うけど、できれば引き続きこの路線で頑張ってほしい。