久々に、犯人当てに夢中になった!
2018/07/30 19:16
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投稿者:ゴジラ世代 - この投稿者のレビュー一覧を見る
実在した過去の傑物と主人公の頭脳戦にワクワクした。久々に犯人探しに夢中になった。一気読みした!登場人物同士で謎を解き明かしていく構成に思わずこちらも引き込まれてしまう!初作品も読みたい!
謎(暗号)満載で超満腹、いや消化不良でした。
2022/04/29 20:59
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投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
謎(暗号)満載で超満腹、いや消化不良でした。いろは48文字を駆使したパラグラムの世界を満喫させつつ、徐々に連珠(五目並べとは別物)の世界での事件に収斂させていく展開に感服でした。日本語とはつくづく器用な言語だと認識を新たにした。また、今はあまり省みられない連珠の奥深さにも驚きでした。
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投稿者:えんぴつ - この投稿者のレビュー一覧を見る
読むにつれてどんどん物語に引き込まれる感じがたまらなかった。最後のたたみかけるクライマックスのシーンは目がはなせない。
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投稿者:ぱぴぱぴこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
好きな人はハマると思う。
私には少し重すぎた。情報が多くて、カロリーが高過ぎるという感じ。とても難しい。
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単行本が出た時に話題になっていたので購入。
物凄い力作の暗号ミステリでひっくり返りそうになった。殺人事件よりもいろは歌の暗号の方をつい熟読してしまうぐらいだw
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この著者の涙香愛は半端ないですが、いままで連珠と競技かるたのルールを決めた人、ぐらいにしか思ってなかったので、涙香こんなに凄すぎる人とは知らなかった。なんで日本人の評価あまり高くないんですかね。
その昔、ファミコンの五目並べで花月とか型の名前が出てきて、周りの人に聞いてもわからなかったけど、本屋で調べたら、それが五目並べではなく実は連珠のルールだったと知ったことを思い出した。
当時は連珠ってそれなりに一般的なのかと思ったけど、未だに他の人と話が合わないので、マニアックな部類の話だと思いますが、これがよくこのミステリーがすごいで国内編1位になったなと。
いろは歌の暗号はもうマニアックというか変態の域に入っているし、古文の知識も必要なので、どう考えても一般受けしない部類の話だと思うし、ミステリー小説として見るとどうなのだろうか?ちょっと物足りないという評価になってしまうだろう。
高校生同士の会話が、今どき不自然に古臭いのは、この著者だから仕方ないのか。高校生という設定はやめたほうが良かったと思う。
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ひたすら、いろは歌が出てきて暗号の話で盛り上がるお話。
黒岩涙香の超人ぶりはなかなか興味深い。
殺人事件も起こるが、まぁあれだ。
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本格ミステリ大賞! このミス第1位!
空前絶後の謎解き IQ208の天才囲碁棋士・牧場智久は怪死事件を追いかけるうちに明治の傑物・黒岩涙香が愛し、廃墟となった山荘に辿りつく。そこに残された最高難度の暗号=いろは歌48首は、天才から天才への挑戦状だった!
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このミス2017年版1位。確かにすごいです。殺人事件が発生してその犯人や動機を推理するのが本筋なのですが、そんなんとは別に黒岩涙香さんの隠れ家にまつわる謎解きが大半を占めてる。そこに出てくる「いろは歌」が凄いのです。いろは歌とか長い回文とか作れるの昔からほんと不思議に思ってたので、この本に出てくるのはもはや人間離れしてます。全然関係ないけど、若い人って「いろはにほへと...」って最後まで言えるのかな。ボクらが子どものころはだいたい誰でも言えたと思う。「たんどろ(ドロケイとも言うみたい)」って鬼ごっこで探偵とドロボーを決めるときに使うし。
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『狂狂』に続き、竹本作品七作目。本格ミステリ大賞受賞作。ミステリィとしても勿論面白いのだが、それにも増して、いろは歌の数々に圧倒された…こんなにたくさん作れるものなのかと!?
その中でもある二首(一首?)には驚愕せざるを得ない。まさに超絶技巧。日本語の無限の可能性を感じる、そんな一作です。星四つ半。
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いやぁ、ツラかった。暗号ミステリーの最高峰的なコピーがついてたとおり、まさに暗号オンパレードだけど、その前提知識をひたすら説明され、暗号以外のストーリーは置いてきぼり。読むのにパワーが要る作品だった。
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珍しい「暗号ミステリ」。ミステリとしても読み応えたっぷりだが,それに加え歴史ロマンと呼べるような心躍るものがあった。先日お亡くなりになった内田康夫さんに似た香りを感じた。
あらすじ(背表紙より)
囲碁界では有名な老舗旅館で発生した怪死事件。IQ208の天才囲碁棋士・牧場智久は謎を追いかけるうちに明治の傑物・黒岩涙香が愛し、朽ち果て廃墟になった茨城県の山荘に辿りつく。そこに残された最高難度の暗号=日本語の技巧と遊戯性をとことん極めた「いろは歌」48首は天才から天才への挑戦状だった。『このミステリーがすごい!2017年版』(宝島社刊)国内編第1位!!第17回「本格ミステリ大賞」小説部門受賞!第40回「週刊文春ミステリーベスト10」国内部門第3位。
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読み進めていくうちにこれはちょっと苦手かもしれないと思った。知らない分野についての記述は知識として得られるので歓迎だが、「連珠」や「いろは」についてここまで書かれると着いて行けずに取り残されてしまった感がある。
好きな人にはたまらまいだろうとは思う。
黒岩涙香にまつわる言葉の謎解きが強すぎて殺人犯探しの部分が薄まってしまい、自分はどのジャンルの小説を読んでいるのかと思ってしまった。
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評価
サプライズ ★☆☆☆☆
熱中度 ★★☆☆☆
インパクト ★★★★☆
キャラクター★★☆☆☆
読後感 ★★★☆☆
希少価値 ★☆☆☆☆
総合評価 ★★★☆☆
● サプライズ ★☆☆☆☆
菅村悠斎と榊美佐子を殺害した犯人は小峠元春。ミスディレクションとなるような人物も存在しない。そのため,サプライズ感は低い。黒岩涙香の暗号を解読した結果,発見されたお宝が逆文となっているいろは歌というのもサプライズ感はない。
● 熱中度 ★★☆☆☆
殺人事件には,トリックらしいトリックもなく,魅力的な謎もない。暗号解読部分もロジカル過ぎてあまり楽しめない。なんかすごいことをしているという印象。あまり,先が気にならず,物語を引っ張っていく力に欠ける。ただし,黒岩涙香や連珠,いろは歌などについての雑学知識部分はそれなりに興味深く読める。
● インパクト ★★★★☆
殺人事件部分は平凡だが,48以上のいろは歌が収録されているので,いろは歌のミステリとしてのインパクトはある。
● キャラクター ★★★☆☆
牧場智久と武藤類子というシリーズおなじみの主人公。それなりに魅力的に描かれている。しかし,ほかの登場人物がそろって牧場智久を褒め称えているのが,リアリティに欠ける。一人くらい反発する人物がいてもよさそうなのだが。犯人の小峠を含め,涙香マニアの面々や歌人の弥生,被害者の美佐子などそれなりに魅力的だが,いかにも竹本健治作品に出てきそうなタイプのキャラクターばかりである。
● 読後感 ★★★☆☆
暗号は解けるが,すっきりしたというよりふーんという感じ。ロジカル過ぎるし,古文についての知識がいるので,なるほどそうだったのか…となりにくい。殺人の動機=詰連珠の作者の地位をのっとりたい…というのも分からなくはないのだが,長編ミステリとしてはやや弱い。読後感はよくも悪くもない。
● 希少価値 ★☆☆☆☆
かなり話題になった作品。しばらくは問題なく手に入る。ただし,10年後,20年後にどうなっているか。それほど面白くないので,手に入りにくくなっている可能性はある。
● 総合評価 ★★★☆☆
黒岩涙香,連珠,いろは歌といったいろいろな雑学について書かれている部分は,非常に楽しく読める。竹本健治作品にありがちな分かりにくさ,すっきりしなさはなく,シンプルな作り。それでいて,多数のいろは歌といろは歌に隠された暗号の技巧は見事で,なんか凄いと感じることができる。そのあたりが本格ミステリ大賞を受賞したゆえんだろう。しかし,問題は,「本格ミステリ大賞受賞」とか「超絶技巧の暗号ミステリ」といった賛辞が独り歩きして読む前にハードルが上がり過ぎてしまうことである。はっきり言って,この作品はそれほど面白くない。面白くないが,技巧がすごいので感心するという作品である。そういった意味では玄人向け。話題になっているという理由で買って読んだ人のほとんどは「ふーん。それで」となって,「それほど面白くない」で終わってしまうだろう。
個人的には竹本健治好きなので,物語の雰囲気と雑学部分は楽しめた。しかし,肝心の殺人事件部分については,短編ミステリ程度のデキ。正直,いろは歌部分と雑学部分を除いた殺人事件部分だけを取り出すと及第点に達しない短編ミステリになるだろう。いろは歌の技巧と雑学部分の面白さに敬意を表してギリギリ★3で。
メモ
老舗旅館,隋宝閣で殺人事件が起こる。刑事の楢津木は,たまたま一緒にいた旧知の牧場智久に現場に来るように依頼。智久は,現場に残された碁石が普通の対局で使う碁石より多いことに気付く。
武藤類子は,友人と参加していたミステリナイトというイベントで,麻生徳司達と知り合いになる。
智久は,黒岩涙香が残した連珠の基本形に残された暗号を解読する。そして,明山にある涙香の隠れ家を発見する。
智久と類子達は,涙香の隠れ家の探索に参加する。その雑談の中,ふとしたヒントから,智久は冒頭の殺人事件の被害者の身元を明らかにする。
涙香の隠れ家で,智久達は,涙香が残したという48のいろは歌を紹介される。そのうちの1つが暗号ではないかと考える。
楢津木から連絡があり,冒頭の殺人事件の被害者が「菅村悠斎」という独居老人であることが分かる。菅村は涙香展の準備会に参加しており,麻生達と会っていた。
智久が落石に遭う。すんでのところで助かる。落石は誰かが故意に落としたものである疑いが強い。
類子の一言から,48のいろは歌の最初の1文字に隠された49番目のいろは歌の存在に気付く。
その歌は椿,榎,楸とあって,鍵となることばが柊であると推理する。
榊美佐子の死体がトイレで発見される。美佐子は智久のコップを使い,毒を飲んで死んでいた。智久は落石により命を狙われ,更にコップに毒を仕込まれていたことになる。
智久は,メンバーの中に菅村悠斎を殺害した人物がいて,自分が真相を暴く前に殺そうとしているのではないかと推理する。
智久は,犯人捜しを中断して,涙香が残した暗号の解読を優先する。柊からひひら+かす→ひひらかす→転として暗号の鍵を探し出し,最終的には28宿のヒキツボシとウルキボシだと見抜く。それぞれに対応する天井のパネルを抜くと,中からさらにいろは歌が見つかる。この2つのいろは歌は逆文になっていた。
暗号を解いた智久が小峠を誘ってトイレに行くと,小峠は智久を殺害しようとする。菅村と美佐子を殺害した犯人は小峠だった。
小峠は菅村が造った詰連珠の問題を奪うために,菅村を殺害していた。
楢津木…刑事
牧場智久…囲碁棋士。探偵役
麻生徳司…黒岩涙香研究科
大館茂…ミステリ評論家
井川邦芳…ゲーム研究家
永田靖久…黒岩涙香マニア
菱山弥生…歌人
小峠元春…パズル作家
緑川拓郎…地元のミステリマニア
榊美沙子…地元のミステリマニア。被害者
家田美津夫…編集者
菅村悠斎…被害者
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2018年63冊目。いろは歌の暗号は実に凄まじい。途方もない程壮大な技巧に頭が上がりません。事件と暗号とがもっと深く繋がってくれると更に良くなったとは思う。