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とても面白かったです。
和製スチームパンク2作目。楽しみました。
前作の100年後の世界で、舞台は日下國ではなく新大陸、そして機巧人形の伊武は機能を停止している…という始まりからわくわく。
スリーパーは多分天帝だろうな、と思いましたし、よく読んだら日向さんとゴーラム氏の結末は最初に書かれてましたが、日向さんと八十吉の冒険?と伊武が動いてることの嬉しさと、フェル女史面白すぎる…と詰め込まれていました。
日向さんの過去の悲惨さと、マードックの胸くそ悪さが辛かったです。この人ほんとに何だったんだろ。。
ゴダム万博の顛末は、薄ら寒いものがありました。無理に進めるとこうなる。
心はちくっとなっていますが、伊武と八十吉が日下國に帰れて良かったです。長須鯨の箱もちゃんと一緒に。
続きもあったらいいです。伊武が時代を渡って行くのをもっと読みたいです。
そしてやっぱり、映像化は今敏監督で観たかったな…とつくづく思ってしまいます。
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前作「機巧のイヴ」は、鴨の読書史上十指に入ると言って差し支えのない、伝奇SFの傑作。機巧技術を巡る権謀術数、その背後に立ち現れる日下国の歴史を重層的に描く、巻を置く能わざるハイレベルな作品だと鴨は評価しています。
その続編に当たる「新世界覚醒篇」、文句なく面白いです。相変わらず達者な筆運びです。
・・・が、うーん・・・前作ほどのまとまりは、正直感じられませんでした。主役級の日向が戦争の前線で直面した想像を絶する悲劇が物語のバックボーンを成していて、これだけで小説一本書けるんじゃないかってぐらい濃いエピソードが連綿と描写されるんですが、これ以外にも〈新世界大陸〉側のキャラクターの各々のエピソードが絡んだり、伊武や天帝のここに至る物語もあったりして、一言でいうとまとまりのない印象。古典芸能でいうところの「世界」が複数に分割してしまっていて、機巧人形の神秘性も底まで深く描かれず(単に「歳を取らない美少女」というファンタスティックな存在以上でも以下でもない感じ)、全体的に最も表現したかったのは何かよくわからないまま終わってしまいました。うーん、もったいないなー。
一通り読んで、誰かに似てるなーと思ったんですけど、思い出しました。ロバート・J・ソウヤーですよ。
とにかくストーリーテリングが巧みで、読んでる最中は面白くてたまらないんですけど、読了後に思い返してみると、深い印象がないという・・・誤解のないように申し上げておくと、間違いなく面白いです。万博の初日、観覧車に向かう馬車の中で伊武が天帝の想いを語るシーンは、映像的にも物語的にもカタルシスを感じました。
筆運びが達者過ぎて、ある意味損をしている作家さんなのだろうと思います。次作に続ける気満々のラストシーンだと感じましたので、ぜひ次作もスマッシュ・ヒットをお願いします!
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東京への日帰り出張が入り、読み止しの本は残りが中途半端だったので、前作のレビューに『続く話もあるようなので、そこは楽しみに待つようにしよう』と書いた、この続編を買って新幹線に乗る。
前作から100年余りの後、万博の目玉として展示されることになった”伊武”を、それぞれの理由から我が物にしたい人物が入り乱れる。
全体としては普通に面白かったが、主人公たる日向の造形が今ひとつ。解説の人が『なんか湿っぽいんだもの』と評していたが、まあそんな感じ。彼の戦争体験も(これを作者は語りたかったのかもしれないが)物語の中では多少違和感。
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前作よりだいぶ年月が経過した世界の話。天帝の声無き声を拾っていたら、どんな世界が待っていたのか。
内容はいいなとは思うが、やはり言葉のチョイスは好みじゃない…。
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買ってみたらシリーズ二作目!?
一作目を読まずに本作からスタート!
舞台は現在と似たような異世界!日本や中国のような国があるものの微妙に国名や歴史が異なっていたり似通っていたりするところもある!(魔法や怪物は出てきません)
舞台は新大陸のアメリカ!
オートマーター(感情を持つアンドロイド)のイブが万博の会場で100年の眠りより目覚める!イブを巡って色んな組織と癖のある登場人物達がが対立!
主人公の日向さんが孤軍奮闘して過去の因縁やらシガラミやらに決着を付けていく物語!
世界観は好きです。
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短編集は楽しめたが、その後の世界を描くこれはイマイチ…
舞台のデッサンが狂ってるふうに感じてしまった
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起きた。以上!
ヒロインとその影とヒーローとメカニックが配置された本編は、ここから始まる大長編小説のビッグ・プロローグなのでしょう。ぜひそうあってほしい。池澤さんと同じく正座して待ってます。
たまの出張のついでに立ち寄った書店で偶然手に取ったのだけど、あっという間に2冊読み切ってしまった。
長い付き合いになりそうだ。なるよね!
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前作は江戸時代を模した時代設定だったが、今回は一気に百年後の世界だ。
新世界大陸で開催されるゴダム万博は問題山積。
ちっとも働かない労働組合員である、エアルランド系白人たちのせいで工期は遅れに遅れている。
そのことを忌々しく思っているのは使用者たちだが、人々の思いは様々で......。
騙し騙されの世界、一体誰が異常なのか?
そして我らが伊武は一体どこに.....?
いたいた、万博日下国館、「十三層」の最上階に。
彼女は眠ったまま、長持ちに腰掛けているが、果たして再起動するのか?
一方、日下人であるジョー・ヒュウガの活躍は血で彩られている。
妻子の元に帰るため、金のため。
けれどもそれは同胞が鬼となるのを目前とし、自らを助けてくれた華丹人の命を奪って描いた夢。
たとえそれが彼が直接関わったものでないにしろ。
その部分は目を覆いたくなる凄惨さだ。
大岡昇平『野火』の世界がそこに広がる。
ヒュウガの息子、丈一郎が日下国の港で出迎える場面に至るには多くの悲しみが詰まっている。
伊武の活躍より、ヒュウガの物語が中心に据えられている。
またしても伊武は眠りにつくだろうか。
伊武が次に目覚めた時、世界は彼女をイヴ、始まりの人となるのだろうか。
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時代が進んで明治?くらいかな。まさにスチームパンクど真ん中の時代。ストーリーは、前巻と比べると随分と軽くなった感がある。個人的な好みは、前巻の静謐な雰囲気が良かった。おそらく日本を舞台にストーリーは、続くと思われるので、次巻は少し雰囲気がクールになることを期待したい。大人も結構好きな設定だと思うので。
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「機巧のイヴ」の続編。「機巧のイヴ」は短編集でどの話もものすごく面白かったが、この続編はちょっと微妙。長編エンターテイメント要素はばっちりなのだが、登場人物への感情移入がいまいちかな。でも前作と同様にイヴのかわいらしさは健在。アニメ化したら売れると思う。イヴのさらなる活躍を期待。
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第1作目が非常に面白かったので、続巻を楽しみにしていた。
前巻より100年後の世界が描かれている。うーん、この巻はいささか、盛り込み過ぎかな。世界観が全く変わり、設定の説明や登場人物のそれぞれの過去、前巻との関連の匂わせなどを書くのにページが割かれ、残念ながら現在のストーリーが薄くなってしまった。さて、次巻は何年後の世界?楽しみに待ちたいと思う。
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前作が素晴らしすぎて、続編があると知り大喜びで購入しました。
イヴちゃんの可愛らしさは相変わらず。
時代が100年ほど下がって、あのときに出会った人々は故人になってしまい日下國も変わってしまってとても寂しく感じられました。思い入れがあったのでしょうね。
イヴや天帝だった少女は時を超えて存在しつづけてしまう、その切なさは本人たちにしかわからない。
それでもまた、さまざまな人々と交わり、彼女たちは未来に向かって進んでいくんだ……
白長須鯨の箱が健在?で残ってたのが全編のどこを読んでいても安心感を与えてくれてそれも嬉しかったなあ。
また、続編が出たら是非読みたいものです。
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続編ということで、時代は100年ぐらい進んで明治時代?
SF要素はだいぶ薄れて、周辺人物の冒険譚風。
時代が時代だけに良くも悪くも登場人物が一新されていて、そこに馴染めるかどうか?前作から引き継いでいる要素もあるにはあるが、期待外れ感も否めない・・・。
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前作とあわせて感想。
設定、世界観は面白いと思ったけど、人物に感情移入出来なかったので次回作は読まないな。
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前作は6年前、妊娠中に読んだ(笑)。気づいたら続編が2作も出ていてうれしい限りである。
新世界編も楽しく読んだ。
男性が女性(の似姿)に何を投影するんだろーっていっつも思う。