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「子どもにとってよい本とはどういう本か」ということを丁寧に語ってくれる書です!
2020/05/28 09:43
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、児童文学作家であり、翻訳家でもあった石井桃子氏の作品です。石井氏は日本の児童文学普及に貢献した人物で、常に「子どもの本というのは、根源的に人間の本である」と主張されていた方です。その信念のもとで、「子どもにとってよい本とはどのような本であるのか」ということを易しい言葉で解説してくれます。同書の構成は、「私の読書」、「子どもにとって、絵本とは何か」、「幼い子どもと絵本を結びつけよう」、「幼児の記憶と思いあわせて」、「子どもたちの選ぶ本」、「ひとりひとりの子ども」、「大人になって」、「子どものすがたの内と外」、「親と子のつながり」、「子どもとマス・コミ」となっており、石井氏が心を込めて読者に語ってくれます!
子どもたちに教えられること
2019/02/27 16:15
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投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
児童文学者の石井桃子さんは自身子供をもつことはありませんでした。
また、若い時にそういう道を目指そうと決心したわけでもありません。
このエッセイ集の巻末に収められた、100歳を目前にした2007年に書かれた「三ツ子の魂」という短いエッセイで、「時々の偶然の縁に導かれ、今日まで子どもの本と歩みつづけ」ることになったと綴っています。
そして、「子どもの本」は根源的な「人間の本」であり、それは遡ればほんの三歳や四歳の頃の祖父のあぐらの中で聞いた昔話にさかのぼると、書いています。
このエッセイ集は、石井桃子さんが自身の家を開放して始めた「かつら文庫」での経験から得た子どもの本を読む姿、児童図書館の必要性、読書の意義といったことを、さまざまな媒体に発表した文章を集めて出来上がっています。
驚くのは石井さんが「かつら文庫」に集まってくる子どもを通して、実に正確にそしてじっくりと子どものことを見ていることです。
時にはそんな子どもの心境を勘違いされることもあったということさえ記した文章もありますが、それは親以上に親の目で子どもたちを見ているように感じました。
そんな石井さんが生涯大切にしてきたのはカナダの児童図書館員のリリアン・スミスのこの言葉でした。
「私たちおとなが、子どもの心をうかがい知る道は、私たち自身の記憶と想像力と観察にある」。
石井桃子さんはまさにそれを実践した稀有の人だったと思います。
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