紙の本
羨ましい
2018/09/29 14:51
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投稿者:金柑露 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『そばにいると苦しくてたまらないのに、離れようとすると大事なものを置き去りにしているような気持ちになった。』これ、わかるなぁってことがあって。島本さんの言葉も言い回しもグッとくる。誰でも気付かずに森の中で迷って抜け出せずにいる時があるのでは。
キクちゃん、すごくいい子。兄弟も良い。キクちゃんみたいな友達がいていいですね。野田ちゃん。
紙の本
生まれる森
2019/09/20 11:13
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投稿者:桃色 - この投稿者のレビュー一覧を見る
共感出来て読みやすかったです。
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繰り返し読んでしまう小説のひとつ。
夏の夜の逃避は島本さんに限る。
互いの想いの種類と重みが違うと分かっていても、弱い一部分が共鳴し合うと、離れがたい。
サイトウさんが、今までの島本作品に出てくる男の人とひとつだけ違っていたのが、はっきりと終わりを告げるところ。
キクちゃんみたいな友達がいたらいいなあ。
ラグビーの試合結果はどうだったんだろう。
新訂版を買って、加筆された島本さんのあとがきがまた良かった。
少しだけこの森で休んだから、また明日からは森の外で頑張ろう。
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森は 自分で育ててしまうのだと思うけれど
抜け出すのも 大変だったりする。
私は イイトシこいてるから
平気なふり出来るけど
いまだに 森の中を彷徨ったりしてしまう。
キクちゃんや幸生さんみたいな人
私の周りにも いればいいのにな...。
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『ファーストラヴ』が良かったので島本理生さん2冊目。優しい物語でした。島本理生さんは恋愛感情を描くのが上手いなぁ…。初期の作品らしく、『ファーストラヴ』ほど整った文章構成では無いんだけど、それが逆に現実味があるというか。失恋にまつわる心の揺れ動きが丁寧に、自然に描かれています。
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謎が解けないままおわってしまうのですが、キクちゃん一家の設定が良かったです。野田ちゃんが1人の人間としてブレすぎていて違和感があって、中途半端なところで弱ったり強すぎたりしてしまうのが残念でした。ただ、表面的で全体が薄っぺらいところが若くてフレッシュ。そして登場人物の要所に妙な人間臭さがあって、現実味を引き立たせています。
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島本理生さんが大学在学中に執筆された作品。
当時の島本さんと等身大の主人公の「わたし」に、読んでいる私もあの頃の自分と重ねてしまった。
高校3年から大学1年にわたる、真っ直ぐすぎる想い。
気持ちを巧くコントロールできず空回りしてしまう「わたし」は、暗くて深い森の中をさ迷い続け抜け出すこともできず途方に暮れてしまう。
苦しいくせに平気なふりをして、自分から助けを求めることさえできず、もがき続ける。
「昨日よりは今日、今日よりは明日、日々、野田ちゃんは成長して生きてる」
こんな風に言ってくれる友達がいる限り大丈夫。
いずれ森を抜け出せると確信した。
報われない恋心は、時に少女に新たな絆をもたらす。
とても颯爽とした気持ちになれる物語だった。
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どこか大好きな「ナラタージュ」を思わせるような作品で、やはりこういう関係性、女子大生、苦しさを描いている島本理生さんの作品は好きだなー!と思った。
言葉選びもとてもきれいで、深く刺さるし、刺激される。満足。
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これは好きな世界観。
密かな闇を抱えた主人公と
周りにいるまたも闇を抱えた人たち。
でもこんなにあたたかい。
人間っていいよね、って思う。
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島本先生は失恋系の話が本当に上手だし、心理描写がすごくぐっとくるというか、のめり込んじゃう。ずっと暗いわけじゃなくて、最後にほんの少し光が見えたのが好きでした。
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はっきりしたストーリーや大事件があるわけではないけれど、あるんだろうな、こんな気持ち。こんな想い。こんな恋愛。みんなが「わたし」に優しいな、あたたかいな、と思ったけれど、それは「わたし」もそういう人間だからかな。
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『幸せにしたい思うことは、おそらく相手にとっても救いになる。けど、幸せにできるはずだと確信するのは、僕は傲慢だと思う』失恋した主人公にあてた言葉にグサッと来るものがあった。愛でもない、恋でもない、不毛な枷がある。そんな感情にちょっとだけ気付かされたような気がした。キクちゃんや雪生さんのような存在が欲しいと願ってしまった一冊。
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キクちゃんたち家族とのキャンプがよかった。
森にいると、同じ人をひきつけてしまうのかも。
キクちゃんの胸で泣きたい。
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主人公の人間性を、当人の内面描写以外のところで知っていく感じが良かったなぁ。
あとは、ありとあらゆる比喩がしっくりきた。何となく色気のある曖昧さが残ったままなのに、凄い。
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主人公で女子大学生の野田さんは、受験前に通っていた予備校の講師のサイトウさんとの別れで、心に深い傷を負っています。夏休みの間だけ実家に帰る大学の友人から部屋を借りて一人暮らしを始めますが、なかなか立ち直れません。そんな時に再開した高校時代の同級生キクちゃんと彼女の兄弟との触れ合いから、少しずつ心が癒されていきます。MDウォークマンの時代、恋に悩み迷い、なかなか森から抜け出せなかった主人公の、喪失からの回復を繊細な感性で綴った物語です。