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生物をシステムとして理解する 細胞とラジオは同じ!? みんなのレビュー
- 久保田 浩行 (著), 巌佐 庸 (コーディネーター)
- 税込価格:1,980円(18pt)
- 出版社:共立出版
- 発売日:2018/07/10
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紙の本
観察、データ収集から数理モデルへ。
2018/08/30 16:44
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
副題にある「細胞とラジオのシステムは同じ?」とはどういうことなのだろう。そんなところにまず目を魅かれてしまうのだが、本書は「システム生物学」とはどういう学問なのかを知るにはの良い入門書になった。
このシリーズは新進の分野の研究者が執筆しているものが多い。本書もそうであり、どのような形でこの研究を進めたのかから始まる個著者自身の研究への過程は、これから研究に足を踏み出そうという若い人には参考になるだろう。研究内容の詳細は少し面白味がない、と感じられるかもしれないが、新しい分野ができるときはどんな感じか、がわかる面白さもあった。
細胞とラジオ。どちらも情報を受け取り、それを異なる形で発信する。「ブラックボックス」としての細胞もラジオも同じ、という考えである。研究の流れとしては「実験によるデータ収集」から「それを著す数式モデル」作成、新たな要因の推測といったところであろうか。
最後の章「システム生物学の未来」で著者が描く「科学の進歩」のイメージは確かにそうだ、ととても納得がいくものであった。確かに物理学もはじめは天文学のような観察や観測から始まり、実験を経て現在のような形に展開してきた。生物学も観察や実験を経て、の段階としての展開をし始めた、ということなのではないだろうか。観察、データ収集から数理モデルへ、は科学の王道? 社会学などでも数理モデルを使う予測などが行われている。これもある意味同様な科学の展開の方向なのか、とも思える。
科学の進む方向はどの分野でも同じ人間が行うこととして似てくるのかもしれない。ではこの先どちらを向いていくのか。終わりにはそれを考えさせられた。
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