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面白い。今までの作品にはない作品だ。面白い。次回作を期待したい。この新しいヒーロー検事と新しいヒロイン(?)事務官に。
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感情を顔にださない検事が事件を解決するお話。
作者の日記本でもちょくちょく登場していた「能面検事」。
タイトルからだいたいの想像はつくもののやはりさすがの仕上がりでした。
孤高であり魅力的な主人公、単純とみせかけて複雑にからむ事件、読みやすかった。
作者より続編は苦手とのことですが、こちらの作品は続編がいくらでもできそう・・・というより是非希望。
おススメの一冊。
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感情を表に出さない検事と新人検察事務官の物語。
一 表情のない検察官
二 証拠の揃わない容疑者
三 数の合わない資料
四 威信のない組織
五 終わりのない負債
大阪地検に配属された検察事務官の新人・惣領美晴は、地検の中でもエリートで能面検事の異名を持つ不破俊太郎とタッグを組むことに。
如何なる状況でも感情を表さず、原理原則、法に則って仕事をする不破が、ある事件の誤認逮捕を暴き、さらには大阪府警の闇をも白日の下にさらす。
シリーズ化しそうな作品です。
能面だけあって、あまりしゃべらないので、事件の伏線が少ない、というか分かりにくく、最後、不破だけで解決した感じが、もう少しボリュームが欲しかったところ。
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図書館で借りた本。
研修期間を終えた美晴の検察官補佐として配属された先は、不破検事のところ。この不破検事は能面検事と呼ばれるほどに喜怒哀楽の感情を出さない人だった。
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土台が確固たるものでなければ、その上に立つこともできない臆病者。100%の勝率が保証できなければ公判手続きに移行することはできない。刑事事件99.9%の有罪率。0.1%にはなりたくない。担当したからには完璧な勝ち方をしたい。それがひいては大阪地検の名誉に寄与する。あたかも究極の小心者、保身の人のように嘯くが本当は愛の人。だから格好いい。他人の話を鵜呑みにせず、細部を詰め、決して感情に流されない厳しさを具有しながら、一徹な姿勢の底には徹底した人への愛が流れている。帰属先のためには平気で嘘を吐く公務員の中にあってホンマ物の鶴を見る。
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犯人に繋がる伏線みたいなものが見えなくてラスト犯人が明確になる部分、唐突な感じだったが、能面と歌われる有能な検事と新米事務官のドラマと考えるとなかなか面白かつた。
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のっけから、「君のような事務官は要らん。出ていきたまえ」(5頁)
一体どういうことなのか。
新人事務官、惣領美晴は顔色を変える。
この新人事務官、感情がすぐ顔に出る。
わたしもすぐ顔に出る(「わかりやすい」「裏表がない」は褒め言葉か、けなされているのか)ので親近感を覚える。
顔に気持ちが出るのは、ふさわしくない、美晴はそう言われたのだ。
しかし美晴はなかなか気骨のある女性で、「能面検事」こと不破に食らいつく。
ホームズとワトソンの出来上がりだ。
本書では小学生殺人事件、捜査資料紛失事件、ストーカー殺人事件が扱われる。
検察はそれぞれが独立した司法機関、とは言え、警察の「仲間」であるのに、その「仲間」に肩入れしないしその言葉を鵜呑みにしない。
まさに検事バッヂが示す秋霜烈日な男だ。
そんな能面検事であるが、きっと誰よりも正義の実現、そしてそれの求道者なのだろう。
己が信じる道をゆくことで、誰かを救おうとする。
優しさを漏らしたことによる失敗を二度と繰り返すまい、そしてそれの贖罪として、誰かを救おうとする。
実は誰よりも青臭い正義感の持ち主、そんな気がする。
さて、本書では岬検事もカメオ出演。
岬検事、不破検事対御子柴弁護士。
盾と矛の戦いを待ち望むのはわたしだけではあるまい。
作者にしてみれば、期待値が上がりすぎてしまい、大変な仕事になるかもしれないが。
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淡々とした能面といわれる顔の下に何が隠れているのか知りたくなる不破俊太郎.検察事務官惣領美晴の視点で描かれる検事の捜査能力には驚かされる.犯罪捜査の面白さと不破検事の生き様に拍手.次が読みたいです.
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いかなる状況にあっても、毛ほども表情を変えず、他者との「情」の結びつきを徹底的に排除した、大阪地検のエースである不破検事。その鉄面皮を「能面」と揶揄されています。
その能面検事の事務官として任官した惣領美晴。
二人の凸凹コンビ、というか天才検事と彼の傍若無人で慇懃無礼な態度に振り回される新人事務官のドタバタ劇が描かれます。
自分の元に挙げられてきた案件を捜査することに心血を注ぐ不破は、その過程で警察ぐるみの不正を暴いたり、誤認逮捕として被疑者を釈放したりとやりたい放題で、所轄警察の反感を買いまくります。
登場人物のキャラクター設定も秀逸でしたし、不破が上司や所轄の警察官、被疑者やその関係者と会話をする場面は、独特の面白さがありました。
一方で、軸となっている事件そのもののインパクトが少なく、解決に至った際の「動機」の弱さや展開、エンディングなどは物足りなかった印象があります。
イメージとしては、キャストもよく、途中までは楽しく視聴していたのに、最後のシーンで不完全燃焼感をいだかされた2時間推理ドラマ、といったところでしょうか。
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1章を読み終わったときは、短編なのかと思ったが、長編だった。
能面のように感情を表さない不破検事、やるべきことを自分の流儀でやるという姿は、今野敏の竜崎に通じるものがあるなと思った。
ストーリーはストーカー殺人と思われた事件の冤罪から、大阪県警への不祥事、さらには、、、
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理想論を語る人間は煙たがれる。だが無理かも知れないが、心身削って、人間関係を壊してでも理想に近づかなければ、人も組織も貧しいものにしかならない。
陰で能面と呼ばれるほど、どんな圧力にも表情を変えず己の流儀を貫く不破検事。その司法マシンは、周りへの配慮や思惑など一切無視し、ただ事実と法に準じてだけ動く一匹狼。孤立しながらも淡々と職務をこなす姿は人間味はないが、一方で本来の純粋たる仕事すべき姿勢ではないのか。
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司法に携わる人間たるオレ流の仕事の流儀を貫く無表情 無感情 無感動な三十代後半の抜群に人当たりが悪い一級検事 不破俊太郎と、彼付きになった新米で一本気な検察事務官 惣領美晴の2人の言動が主役の小説。実はそんなキャラの彼にも普通の喜怒哀楽があった気鋭若手検事の時があったけど東京で痛恨の失敗があって大阪に転任した らしい。そんな彼が結果的に大阪府警と所轄署の不始末を炙り出すので敵だらけ状態に陥る中 大変な事態が! ハラハラ ドキドキの場面は無いのに興味深く一気に読了いたしました。
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ミステリーとしての中身よりも、この検事のキャラがいい。俺みたいな感情丸出し人間としては、こういう冷淡きわまる野郎に憧れるのだ。ちょっと真似てみようと気取ってみるも、誰ぞと会話した途端に吹っ飛んで喜怒哀楽まる出しである。検事が主人公の小説を読むのは初めてだと思うが、司法試験、二回試験を突破して、その中から能力はともかく人格・適性を徹底的に精査されての任官だろうから、こんな偏った性格だと不採用だね。もっとも、不破検事も若いときは常人だったようだ。あの村木厚子氏を陥れた大阪地検特捜部の証拠改竄事件はショックだった。さすれば、こんな検事がいてくれた方かよいのだろう。いつの日か、御子柴礼司弁護士と対決して欲しい。
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能面のように感情を全く見せない検事と、新人事務官。
検事の徹底ぶりの理由が、ほんの少しの描写なので、感情移入はしずらいが、
今後シリーズ化されていくと面白いかもしれない。
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みんな最後は裏切ってくるって思いながらこの人の作品は読んじゃう。面白かったけど、もっと裏切りを期待してしまう。