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文庫化。
極限状況下における不可能殺人というミステリは数多あるが、パニック小説としても面白いものはなかなか無いんじゃないだろうか。舞台はエキゾチックだし、社会情勢や宗教的な蘊蓄もけっこうな量があるが、根本的にはかなりガチガチの本格ミステリだった。続編もあるようなので、2冊目の文庫化が楽しみ。
そういえば、講談社から刊行中のデビュー作とそれに続くシリーズは、何故か2冊目以降を読んでいないのだが(ウッカリ買い忘れたとかそんなしょーもない理由だと思われる)、他社から出たものはちょくちょく読んでいる。講談社の分も買っておくべきかな……。
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悪くないけど、冗長。
"神とはいつも『都合のよい存在』にしかならないのだ"
無神論者の主人公の言葉だが、作品世界の創造主である著者も、登場人物たちからみれば、”神”の存在。
今後シリーズ化した際の主役となるだろう一石豊の特性(忘れることができない能力)が、”都合のよい”情報羅列の手段に堕していると言っては言い過ぎか。
もう一人の主人公、森園アリスがフォトグラファーってこともあって読んだが、活かされていない(恐らく、写真スキルに関して本作で活用するほどには著者は深堀して情報集めはしなかったのだろう)。一石の知識を引き出す聞き役程度の”都合のよい”存在でしかない。
宗教に関するざっくりとした知識を得るのには、下手な新書よりは面白く読めたかもしれない。
神が世界を作った神話になぞらえた一週間の物語ではあったが、ベースとなる宗教知識を、もう少し上手に開陳できていればと惜しい気がする。
宗教知識に☆ひとつ。今後に期待で☆もうひとつか。
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いやもうこれもう新書で出したらいいんじゃないかっていうレベルの知識本ですな。
古代史ミステリとは恐れ入りました。
しかも本格。
とんでもない才能だこれ。
って言うかこの作品はもうフィクションとリアルの境目が全然分からん。
まぁミステリの部分がフィクションなのは当然として、古代史の部分がね……。
いやーしかし、一石の話は面白かった。
周木律の未来には、愉しみしかない。
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最近新規開拓をしていなかったので、ジャケ買い。
内容が、古代文明、ミステリ、シリーズ物。作者もメフィスト賞受賞歴あり、他刊行多数なので、期待できるかなと思いましたが、中身は作者の宗教観の説明に終始してて、ストーリーは全然入ってきませんでした。久々はずれ。
正直、岩波新書のイスラム本でも読んだ方がまし。
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ノアの方舟の調査のためにアララト山に登るお話
カメラ担当のアリスが主人公で語る
が、一石シリーズっていうくらいだから鑑定担当の
一石さんが主人公なのかな?
なんせその語りといったら・・・
読むのが苦痛になるほどの多さでした
その語りも物語としては大切なんでしょうけどでもちょっとなと思いました
雪山で起こる殺人事件がかすむほどの一石さんの語りでした