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時代ごとに筆者が違うせいで、参考にできる傾向に差がある。
概して古いほうは、近年に修正された歴史像を大まかに知ることができたように思う。
もちろん新しい時代の分析も勉強になる。
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一般的な味方とは違った切り口で論じている部分もあり、なかなか面白く読めました。特に古代は元々知識不足なところもあって、逆に面白かった。
幕末維新もまだまだ色々な考え方というか、見方があるなと、歴史は面白いですね。
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良書。
今まで学校で教わった事、テレビ等で見聞きしたことは正しくない事が多いと分かった。
江戸時代、藩主は、江戸育ちが多く、領地に行きたがらない人が多かったとは、以外。
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近年の研究成果が過去と大きく異なることが多いのは興味深かったが、やはり、ページ数の制限でざっとした記述しかできず、物足りない。
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「邪馬台国はどこにあったのか」から、「象徴天皇はなぜ続いているのか」といった日本史で論点となっているテーマを、「古代」「中世」「近世」「近代」「現代」の5つの時代区分に分けて、5人の執筆者が書いている。
歴史の研究は常に進んでいて、こういう論点が史料の発見等をきっかけに、決着がついたり、これまで定説とされていたことが塗り替えられたりする。
日本の通史を270頁ほどに圧縮してるのであり、「今こんなテーマがありますよー」的なダイジェスト本と言える。巻末にずらり、執筆陣が紹介している「日本史をつかむための百冊」がある。これを眺めているだけで、興味をそそられるものがある。
「中世はいつ始まったか」というテーマは、西洋史の区分が取り込まれたとか、誰かが初めて江戸時代からを「近世」と呼んだのが始まりだとか、封建制のある時代の前半が「中世」、後半が「近世」だとか、封建制があったのかなかったのかとか、そもそも封建制ってなんぞやとか、歴史の究明というのは楽しいようで、実は面倒なものだなとも感じる。
気楽に趣味として読んでる分はよいが研究者は大変だ。
この本では、個人的には「近世」と「現代」が面白かった。江戸時代(明治維新の前に)に、ほぼ現代の仕組みの基礎が作り上げられているという展開が面白かった。大名や旗本をサラリーマンと見なしたり、官僚化していくプロセスに触れられてたり、江戸の改革を「大きな政府」「小さな政府」の志向の繰り返しと述べられてたり。「近世」を執筆している大石学氏の本は別に読んでみたいと思った。
「現代」は生きてきた時代の再現という意味で興味深く読んだ。確かに「象徴天皇」って抽象的だ。
1000年後、2000年後、数万年後の「近代」とか「現代」って、どういう区分になってるのだろうか?
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著者名はちゃんと書いた人の名前を出すべきだと思う。
各パートによって好みが分かれるが、総じて読みやすい。
かなり昔に日本史を勉強した人は古い学説をそのまま信じている人が多い。
そういう人にとって気づきのある本。
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日本の古代から現代までを倉本一宏氏(古代)、今谷明氏(中世)、大石学氏(近世)、清水唯一朗氏(近代)、宮城大蔵氏(現代)の5人の著者が分担して執筆した日本史論。新発見が相次ぎ、歴史の定説が覆る事がしばしば起きていますが、概論を知るには丁度いい一冊です。淡々と新たな発見と学説を紹介しているわけではなく著者の主張もだいぶ含まれているので、書かれていることが主流なのか亜流なのか判別が難しいところですが、少しでも興味を持った事柄を調べていく為の取っ掛かりにするには、本の紹介もあり最適かと思いました。
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本書は、古代(倉本一宏・国際日本文化研究センター教授)、中世(今谷明・帝京大学特任教授)、近世(大石学・東京学芸大学教授)、近代(清水唯一朗・慶応義塾大学教授)、現代(宮城大蔵・上智大学教授)のそれぞれについて、学会で注目されている最新テーマから歴史ファンが関心をもつ謎まで、29の論点について、それぞれの時代を研究する気鋭の研究者が解説している。
取り上げられているのは、どれも日本史を考える上で興味深い論点ばかりで、日本史好きにはたまらない一冊である。これを読めば、日本史を古代から現代まで、一通り振り返りつつ、最新の学説についても理解を深められる。
一方、こういうコンセプトの本の場合、自説は控え目にして、従来の説を踏まえた上で、最新の学説をバランスよく紹介してほしいところだが、各章を担当する研究者によって、そのあたりがあまり統一されていないのは少し残念だった。中世や近代は、期待どおりの記述であったが、古代や近世は担当者の自説にかなり偏っているように感じた。ただ、紹介されている自説自体は、新規性のある視点が多く、なかなか興味深かいものではあったが。冒頭の「邪馬台国はどこにあったのか」で、十分な論証もなく、邪馬台国は九州にあり、近畿の倭政権と並列していたと断定調で書かれているのは、流石にいかがなものかと思った。
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中公新書2500点を記念して出版された一冊。古代、中世から現代まで、5人の専門家が最新の学説を踏まえ論述されています。
いつの間にか鎌倉幕府は1192年ではなく、「戦国大名」は「地域勢力」と呼ばれるなど、知識のアップデートの大切さを再認識しました。
江戸時代に関する指摘は、特に示唆に富みます。
従来の「江戸時代=封建制=農民は搾取される存在」は、マルクス・唯物史観。戦後の農地解放を進めるうえで、農村=封建制というフィクションを作る必要があった。江戸をはじめとする都市研究が進んだ現在では、農民の次男三男は都市にでて町民になるし、町民で豊かなものは侍株を買って侍になるし、逆に侍が嫌で俳諧師や医師、絵師になるものがいるなど、「家」制度自体は堅固だけれど、その中でも個人はかなりの部分、地域・身分をこえて動ける、非常にフレキシブルな社会だったことが明らかになっている。
「鎖国=閉鎖的」というのも事実と異なる。従来から、長崎(オランダ・中国)、対馬(朝鮮)、薩摩(琉球)、松前(アイヌ)と4つの交易窓口をもっていた。日米修好通商条約以降、窓口を8つ(+横浜、神戸、新潟、函館)に増やした。ゼロ→100ではなく、4→8という連続性をもった政策変更だった点が見逃されている。
これまで、江戸と明治は断絶の側面が強調されてきた。幕府を倒した明治政府が自らの正当性、革新性を強調するため、必要以上に江戸時代をネガティブに捉え(そして宣伝し)たという側面に留意しなければならない。実際、議会の二院制については幕臣の西周も構想していたし、先進的な幕府官僚たちは列強に立ち向かうため近代軍制の整備を進めていた。明治は江戸の克服ではなく、江戸の完成形とみたほうが見通しが立ちやすい。
中国では王朝交替のたびに、前王朝の歴史が書かれます。その際、倒した側は自らの正当性を主張するため、旧王朝の初期は善く記述し、末期に進むにしたがって、これこれの悪い行いがあって民心が離れた(ので、倒されても当然だった)と書くのだそうです。彼の国の権力闘争は筆舌に尽くしがたいからなあと、のんびり構えていたのですが、知らず知らず、その手に乗ってしまっていたようです。実証的な歴史研究の大切さがわかる著作だと思います。
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5人の識者が、日本の歴史を古くから古代、中世、近世、近代、現代と分けて解説している内容だが、日本史というのは奥が深く、研究によって歴史認識が大きく異なってきているということを理解しました。
特に現代論は身近な時代ということもあり、ここは史実に忠実な分、吉田茂や田中角栄の存在、象徴天皇制のあり方などが非常に興味深かったです!
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論点というからには議論の広がりとか趨勢に触れてほしいところだが、冒頭の邪馬台国からして持論を振りかざすばかりで客観性に欠ける記述の多さが気になる。
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日本史の研究は日々蓄積され、更新されている。古代から現代まで各時代の重要テーマは今どう論じられているのか。豪華執筆陣が迫る。
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日本史研究の最前線。古代から中世、近世、近代、現代とそれぞれの最新の研究結果。よくまとまってるし複数の著者による本当ながら文体にバラツキもなくぐいぐい読まされてしまう面白さ。
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日本の歴史を、①古代(摂関政治終焉まで)、②中世(室町幕府滅亡まで)、③近世(大政奉還まで)、④近代(終戦まで)、⑤現代の5つに分け、5人の執筆陣が、それぞれ担当した区分で論点を挙げて論述を進める。執筆者により専門性が高過ぎる部分もあるが、読者の関心の集まりそうなテーマで考えをまとめている。直近の皇位継承問題まで取り扱い、馴染みある内容となっているが、議論を偏向させず、様々な考えを紹介しながら、含みを持たせた結論で締めくくっている。通して読むより、関心あるテーマをつまみ読みした方が、読後感がいいかな、と感じさせられる。
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5人の著者がそれぞれ古代、中世、近世、近代、現代を執筆。古代担当は倉本一宏氏。
邪馬台国=八女市説など。